2001 VIETFISH

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関根@浦和 2000.12.19 2001年早々の仕事が、「2001 VIETFISH」のレセプション。
ベトナム政府依頼で「Japanese Market」と言う題で、ホーチミン市で講演をする。
もちろん、私でなく、社長(アメリカ人)

その、スピーチの内容を私にまかされた。
要望は、日本政府のような、玉虫色の見解でなく、商社のような、歪曲した見解で無いもの。
日本の経済・消費動向・販売動向・供給・嗜好・国家規制 etc 

もちろんベトナムは水産物の輸出を全面に押し出してくる。
中国同様日本に脅威になる事は、間違いない!

さかなMLの300人にお聞きしたい。
「より、安い魚の輸入について、正直どう思うか?」
生産者・消費者の意見をとくにお聞きしたい。
鈴木 2000.12.20 消費者として、安くておいしい魚なら、輸入ものでも国産ものでも良いです。と思います。
ただ、ベトナムの進出で日本の漁業者の生活が脅かされるようなことにはならないようにしなくてはいけないのではないでしょうか。
ベトナムの人だって生きていかなきゃならないので、魚をとるなというわけにはいかないし、共存できるいい方法はないのかな。
専門的なことはわかりませんが、ベトナムにはまだまだ船が少ないと聞きます。
日本の漁船にベトナム人を乗せて漁業するなんていうのは、解決方法にならないでしょうか。
日本人もベトナム人も同じ魚を獲るわけですよね。
輸入量が増えるというなら、増えただけ日本人が魚を食べればいいわけだ。。。
heita@沖縄 2000.12.20  私は生産者ではありませんが、生産者に接しているものとして常に考えています。
安い魚の輸入・・・出来ればやめて欲しいですよね、正直な意見としては。
 でも、現実的には、国内生産は需要を満たしきれていない・・・。
生産者の段階では、需要量なんて関係ないかもしれませんね。
 一方、漁に使う餌料が不足していて、イワシもムロアジも国内産は全く手に入りません。それで餌業者は、インドネシアやフィルピン、中国から輸入していたのですが、今回はじめてベトナムから輸入しました。
 漁獲方法や冷凍方法、鮮度認識や選別法など、日本人が住み込んで指導しているようですが、簡単には進まないそうです。
 安い魚を輸入すること自体は仕方がないかもしれませんが、フィルピン→インドネシア→ミャンマーと東南アジアの水産資源を根こそぎ食い荒らし、次はベトナムという構図はやめて欲しいですね。
これじゃ、熱帯雨林の焼き畑農法と変わりません。
いずれは自滅の道へと続くと思います。
そのくみ 2000.12.20  ベトナム政府依頼の講演なんて、かっこいいスピーチをしなくちゃいけないんでしょう
ね。私の意見なんて役にもたたないでしょうが、
 私が抵抗なく買うのはチリ産銀鮭(甘塩)とノルウェー産塩サバとししゃもくらいです。
鮮魚の場合は魚屋さんが美味しいと薦めれば買うと思う。
 ベトナムの魚ってどんなものがあるのですか?
ミーハーだから上海ガニみたいにブームになればベトナム産「ペケペケ」をきっと食べるだろうな。
それともアジ、サバ、イワシみたいな日本の大衆魚がもっと安く輸入されると言うのならちょっと面白くないな。
日本の味が失われるような気がするから。
きはら@横浜 2000.12.20 遅蒔きながら、一般消費者?として投稿します。
独身者ですので一般の消費傾向とは少し異なりますが…

購入傾向として外国物は…サケ(チリ、アラスカ産)、シシャモ(アラスカ産)、サバ(ノルウェー)、アジの開きも一枚100円前後のものを良く買いますので外国産、ブラックタイガー(ベトナム産)。こんなところです。
プライオリティは各人あると思いますが、安全で安心感を持てる商品であり、安価で美味しければよいというのが、私の輸入食品の価値基準です。
工業製品であれば安定供給とサポート体制が加わります。
プリンタであればレックスマークよりエプソン…
ただ、以前にもどこかで書いたように、日本国内の食料自給率の低下に憂いている者の一人でもありますので、無理を承知、矛盾を棚上げして、なるべく控えた方が良いと考えています。

経済を専攻したわけではありませんが、単純なシナリオを。
国内生産品よりも価格において優位な輸入品が日本市場に入り込む。
国内生産品が市場から押し出され、押し出された産業の産業力が、押し出された分だけ低下する。
産業力の低下は、その産業に従事している労働者の賃金を下げるか、あるいは雇用を満たすことができなくなる。
労働賃金の低下、もしくは未就労者の増加により、市場購買力が低下する。
購買力の低下した市場で優位に立つのはより安価な輸入品。
日本市場というピザはどんどん小さくなり、上に乗っている具も貧弱に、生地も痩せてゆく。

単純な引き算足し算ではないとも、極端にこうなるとも思っていませんが、ゆめ、予断は許さないと思っています。
工業製品ならば、技術力で押し返すかサービスを強化するといった事で、曲がりなりの対応は可能ですが、こと、第一次産業となるといかがなものか。
はっきりいって、別の市場をあたってくれと言いたい。
それも無理な話ですが…自由と平等は資本主義経済の元では相反しますな。
きはら@横浜 2000.12.20 >  安い魚を輸入すること自体は仕方がないかもしれませんが、フィルピン→イ
> ンドネシア→ミャンマーと東南アジアの水産資源を根こそぎ食い荒らし、次は
> ベトナムという構図はやめて欲しいですね。これじゃ、熱帯雨林の焼き畑農法
> と変わりません。いずれは自滅の道へと続くと思います。

こういう見方もあったのかと、色々勉強させられるfishmlです。
極端すぎる言い回しをすると、日本人がエビを食べなければ、あるいは日本の国内供給だけで日本の国内需要を賄えれば、東南アジアのマングローブ林を守れる、ということでしょうか。
エビ輸入に携わっている方々にはなんとも申し訳ない発言になりますが…
琵琶湖オオナマズ 2000.12.20 > 極端すぎる言い回しをすると、日本人がエビを食べなければ、 あるいは日本の国内
> 供給だけで日本の国内需要を賄えれば、東南アジアのマングローブ林を守れるとい
> うことでしょうか。

そう単純にはいかないでしょう。
日本が食べなくても、アメリカや中国が食べるわけですから。
最近、エビの相場は、アメリカに左右されているようですからね。
日本人は、今の状況が続けば、貧乏になっていきますから、エビの需要も激減すると思いますよ。
そうなるまでに、対策を立てなきゃいけないんですけどね。
今の政治には期待できないですから・・・
西やん@ご無沙汰モード 2000.12.20 >  私は生産者ではありませんが、生産者に接しているものとして常に考えています。
>  安い魚の輸入・・・出来ればやめて欲しいですよね、正直な意見としては。

私も同じような立場ですので、↑同意です。
また、供給不足だから輸入もある程度必要というご意見も理解できます。
ただ、輸入と競合してる生産者の正直な気持ちとして、昔は「大漁貧乏」。
今は「大漁でも不漁でも貧乏」、「儲かんねー商売なんぞやってられっかぃ!」と言う気持ちが大です。

漁業は多分に職人の世界であり、伝統芸能と似た部分があると思います。
一度無くなった漁業を復活させるのは容易ではありません。
魚探等の漁労機械が良くなったとはいえ、ド素人が使えばただの箱です。
今のままだと10〜20年で国内漁業の半分以上の経営体は確実に姿を消すでしょう。
下手すりゃ3分の1ぐらいになってるかもしれません。

私の個人的な気持ちとしては、「いつまでもあると思うな輸入物、気づいたときは国産も無し!」て感じです。

明るい話題としては、きちんと資源管理や自分の経営を考える漁業者が、やっと増えて来てることです。
この右肩下がりの魚価安の時代、経済論理だけでこの芽を摘んでしまうと、漁業はなくならずとも、漁業という産業はなくなるでしょうね・・・。
まあ、「国産の魚は別に無くても良いよ〜」と仰るなら仕方ないのですが・・・。

なお、ちょっとずれますが、漁業者は保護されすぎていると仰られる方がいらっしゃいますが、別に儲けさせていただいてるわけではないですよ。
(保護されてるなら、もっと儲けてないと・・・、どっかの銀行みたいに・・・)
まっちゃん@明石 2000.12.20 いよいよ年末モードに入ってきました。
最近、明石では例年になく魚が暴落しております。
しかし聞くところによると、これでもまだましな方で、他の産地ではかなり深刻なとこ
ろが多いようです。
不景気で消費が低迷しているというのもあるでしょうが、やはり食べ物に関しては人間
食べないと生きていけません。
暴落の最大の原因は輸入過剰です!
産地の皆さん、もう地元消費のみを考えましょう。
政府は休憩状態、都会での消費は見込めません。
ちょうど石原都知事も都外からのトラックには課税すると言ってますし・・
ふじた@神戸垂水 2000.12.20 私もきはら@横浜さんと同様に独身消費者です。(しかも3月まで横浜市栄区)
育ったところは魚を食べる習慣があまりなく、店にもいいのがなかったです。
よそ者の我が家は、北海道の実家から送ってもらった新巻を数本、ひと冬食べていたように、産地が近いところが羨ましかったです。
巡り巡って、今は明石という産地がすぐ近く、その恩恵を受けています。
明石以外にも意識して産地へ出掛けるようになり、魚を獲る人、売る人の顔が見えてき
ました。
それもあって、日本で獲れた魚をなるべく、しかも顔が見えるのをと思います。(ちょっと贅沢かもしれないですが)
輸入品は全く食べないなんていうのは絵に描いた餅で、サケ、白身フライなんかは無
意識に食べてます。

水産物だけでなく、最近は異常安値の物が多すぎるように感じます。
なりふり構わぬ金儲けに走って、その歪みで激安商品が流れたりと、供給過剰でダブついているはずなのに、また新たな供給地開拓とはちょっと疑問に思います。

まっちゃん、先日はカワハギの皮むきまですいませんでした。
おいしく鍋で頂きました。バイク仲間に大好評でしたよ。
確かに明石の魚が安く感じます。
落塵 2000.12.20 > 暴落の最大の原因は輸入過剰です!
同業者でよくジョークを飛ばしています。
関空に夕方降りてくる窓の無いジャンボを高射砲で打ち落としたら、確実に魚屋さんも野菜物屋さんも食えるようになるでしょう、とか。。。。
静岡県 平田 2000.12.21  ヴェトナム(ベトナムと書くのは個人的に大嫌い!)で、たぶんヴェトナム漁業にとってのでしょうが, <Japanese Market> に関して、社長スピーチの原稿書きをされる由、正月休みもオチオチ寝正月とはいかないでしょうね。
良き原稿ができあがるのを祈っています。

 実はもう15年ほど昔の話ですが、やはりホーチミン市でなんやかやの日本工業製品の小さな展示会が開かれて出かけていったことがあります。
当時からヴェトナム政府は日本向け水産物の輸出に期待をかけていました。

 ヴェトナム沖には海底油田がありますが、油田があるところは水産資源の宝庫、とくにエビが良くとれると聞いていましたが、事実、ヴェトナムはエビの豊富な所、当時、<まるは>さんが儲からない儲からないと言いながら駐在員が居られました。
当時の小生の仕事は、直接漁業とは関係なかったので、ヴェトナムが戦後復興の為にも日本に市場を築けたらいいのにな、と同情する程度の関心でしたので、それから日本との関係がどのように発展したのかしなかったのか知りませんが、社長が出かけていって講演をやられるぐらいですから、結構つながりができている?

 さて、「より、安い魚の輸入について、正直どう思うか?」と尋ねられたら見て見ぬ振りするわけもいきませんので300名の1名として勝手に意見を述べます。
参考にはならないはずです。

 敗戦後55年、国民もいい加減でたらめだったのでしょうが、でたらめの政治のお陰で国内の第一次産業は壊滅状態、もはや復旧など人材面からも不可能。
暴論とたたかれようが、漁業も農業も、そして林業も日本はもはや放棄すべし、一部の篤志家が採算度外視で生産を続けるだけでよい、心底そう思います。
お金のある人が篤志家の生産物を買うだけでよい、貧乏人の私は格安の?輸入品を食えれば、それで満足ではないけれど生きていくには文句も言いません。
それでも、時に魚の生がどうしても食いたければ、幸い海がすぐ傍なので自分で釣りにも行くでしょう。

 食糧危機が来たらどうなる? 
その答えは、敗戦直後の日本の農家が見事に回答を与えてくれています。
米も、いや芋ですら農家から出てはきません。
都市生活者がそれでどれだけひもじい思いをしたことか、法外の値段付け、カネが無いから現物取り引きで物々交換がなされたことを年配者はよもやお忘れではあるまい。
小生の母も実家が農家でありながら実家に頼る事も出来ず、えげつない農家にどれだけ泣かされたことか。

 全ての国民の生命を守りたいならば、空中給油機など欲しがらず平和外交に徹して、まだ息がある日本の第一次産業の技術を世界に伝え、世界中に日本国民の生命をつなぐ食料生産の基地を作ることにカネを注ぐべき。
第3世界の国々の人々が、日本人の食料生産の為にどれだけ潤うことか。
漁業も、その技術をそうした国々に伝えればよい。
狭い国土の日本で朽ち果てるより、そんな生きた技術を持つ人が世界中に出かけていけるよう、日本政府は骨を折るべきだと皆さんは思われませんか。
 
 敗戦後、政府はGHQの指示で農地解放をやりましたが、耕作者が居なくなった日本の農地は今度は政府は逆のことをやればよい。
米を作らない農地は、意図は正反対ですが空海さんがやったように、ため池に転換するのです。
大きな池をあちこちに作ればよい。そこで魚を飼うのです。
そうすれば鳥も沢山飛んできます。
水を確保しておけば、農業商品は作れなくても餓えをしのぐ程度の生産はやれるでしょう。
育てた魚は緊急時の蛋白源として貴重な食料です。

 今、日本は金持ちと貧乏人の2極分化が進んでいます。
食料も、金持ちは国産品愛用、貧乏人の私は輸入品愛用、これで良いのです。
今週、たまたまカナダから和牛と肉牛アンガスとのかけ合わせによる霜降り肉を買ってくれとオファーがありました。<PRIME>と<AAA>です。
言うなれば<ステーキ上肉>です。<しゃぶしゃぶ>もOKです。
冷凍、20キロ(骨なし)段ボール詰めですが、これを小生が輸入して消費者に届ければたっぷり?儲けさせてもらって、前者でキロ2千円、後者でキロ1700円です。
空輸して、輸入の税金45%を払ってです。
(それでも買ってくれる人がいないので輸入しないだけです。)

 悪い癖で話が長くなってすみません。
関根さん、国産ばかりでは肉の安さと手軽さで、魚離れがますます進みます。
どうかヴェトナムからも安く沢山仕入れて下さい。
ヴェトナムの為にもぜひがんばって下さい。
日本人とヴェトナム人の先祖の一部は恐らく共通です。
2500年前、呉越戦争でボートピープルとして中国を脱出した人々が西と東に分れたと小生は考えています。
きっと共通の遺伝子がある人々です。
あかまんぼ@紀州の魚屋 2000.12.20 > 「より、安い魚の輸入について、正直どう思うか?」
> 生産者・消費者の意見をとくにお聞きしたい。

☆私は小売業者として、近い将来輸入の魚を、冷凍や、加工原料としてではなく、「鮮魚」で 販売せにゃならん時がくると思ってます。
 ノルウェーのサーモンやニュージーの鯛みたいに、ボックスに氷詰されて「ノルウェーの生鯖」なんかが店頭に並ぶ日は近いんじゃないかな?

☆あと、輸出国の名前から伝受けるイメージが様々なようで、ベトナムの場合はどうなんでしょうかね?
 それと馴染みのない魚はあかんな。
 アジとかタチウオなら暖流系の魚やから、ひょっとしたら向こうの方が美味いかもしれんな。
 
☆最終的には消費者の選択となるので、あんまし売れないような気がしますが、小売り業の立場でとしては、いつまでも「あちゃらもんの魚」というような呼び方をしてちゃいかんと思います。

☆この季節、紀州では「くえ」と称して外国の「xxxxハタ」を売ってるスーパーも多いですよ。けっこう美味いですよ。
 んで、価格が半値以下〜3分の1くらい。ええ商材になってるようです。
かに@おきなわ 2000.12.21 >  ベトナムの魚ってどんなものがあるのですか?
当地では、ベトナム産として沖縄に生息している魚種が売られています。
ハマフエフキ、イソフエフキ、それに沖縄の県魚であるタカサゴ類(グルクン)をスーパーで確認しました。
たぶんブダイ類や、あかまんぼさんが[fishml:12573]で触れられているハタ類も入っていると思います。
同じような熱帯性の魚が本土市場に受け入れられるかどうかわかりませんが、沖縄に来られた方には、グルクンの唐揚げなどは懐かしい味ではないでしょうか。
heita@沖縄 2000.12.21 > 極端すぎる言い回しをすると、日本人がエビを食べなければ、あるいは日本の国内
> 供給だけで日本の国内需要を賄えれば、東南アジアのマングローブ林を守れる、と
> いうことでしょうか。

 オオナマズさんは違う見方ですが、私は極端に言えばその通りだと思います。
少なくとも、日本が介入しなければ、あそこまで大規模な開発はされなかったでしょう。

> エビ輸入に携わっている方々にはなんとも申し訳ない発言になりますが…
 そうですね。あくまで一面だけで見た場合の話です。
 でも、ここまで景気が悪くなると、国内供給だけでは間に合わないから輸入というより、逆に、国内供給だけで我慢するという生活に変えるべきではないかとも考えたりします。
 そうすれば、私の尿酸値も下がるでしょうし、国民病となった生活習慣病も減少するのではないでしょうか。ははは(^0^)/。
 水産行政ではなく、厚生省の出番に期待しましょう。
まっちやん@明石 2000.12.21 > ☆私は小売業者として、近い将来輸入の魚を、冷凍や、加工原料としてではなく、「
> 鮮魚」で販売せにゃならん時がくると思ってます。

産地の者が、自らの地場産業を否定してどないしまんねん!
たしかにいろんな状況を考えると、消費者は輸入物を支持していくかもしれません。
しかしこれに対してどうするかで、我々は漁師さんといわば共存共栄の道を考えていくことが大切なんです。
輸入物を支持するということは、極端に言えば日本の漁師さんはいらないということになります。
日本魚の品質は世界でも最高水準だと言われております。
これほどの財産を自ら放棄するということは、我々の倫理観が問われまっセ!
何が消費者に支持されるかではなく、本当に良い物を支持してもらえるよういかに働きかけるかが重要なのでは、又産地である我々の選ぶ道では・・
あかまんぼ@紀州の魚屋 2000.12.21 > 産地の者が自らの地場産業を否定してどないしまんねん!
☆いやいや、そういうつもりではありませんよ。
 ぼくだって、紀州の魚は一番ええと思ってまっせ。

> 輸入物を支持するということは、極端に言えば日本の漁師さんはいらないということ
> になります。

☆そうではなくて、いわゆる「あちゃらもん」でもええもんがあるわけよ。
 それを見過ごしちゃいかんと思うんですわ。

> 日本魚の品質は世界でも最高水準だと言われております。
☆刺身を始めとする「日本食の伝統とか文化」が背景にあるから、一もニも無く、鮮度が重視されてきたわけですわな。納得納得。
 
> これほどの財産を自ら放棄するということは、我々の倫理観が問われまっセ!
☆放棄すんのやあらへんで。ええとこはずーっと残していかにゃならんし、もっと改善していかにゃならんと思うで、色んな意味でな。
 例えば、西陣織に携わってる人の持ち物は全てそれなりの物か?ちゅうたら、そやないと思うで。
 財布やカバンはもしかしたらビトンやグッチを持ってるかも知れへんで。ロレックスも持ってるかも知れへん。
☆外国の高いもんだけやなくて、安いもんでもコストパフォーマンスの優れたもんの価値観を認める“目”も必要やと思うんや。
 そんなこんなが入り混じった中で、日本魚のええとこはええとこで、攻めたり守ったりしていかにゃならんのやないかな?と思うわけよ。

> 何が消費者に支持されるかではなく、本当に良い物を支持してもらえるよういかに働
> きかけるかが重要なのでは、又産地である我々の選ぶ道では・・

☆そのとおり。そやけどな、「北海道直送の活たらばがに」って聞いたら、「美味しそう」って思うやない?
 そいでも、それが「ロシア船が獲ってきて、根室に水揚げした活たらばがに」って聞いたら、ちょいイメージが違うやろ?
 でも食ったら美味いし、商品価値もある。
 それはそれで、ええもんやと見極める”目”が必要なんやで、というのがぼくの意見。
まっちゃん@明石 2000.12.22 輸入物は決して否定していません。
日本人の魚介類人気bPはエビで、これなんぞ、ほとんどが輸入モンですモンネ。
サケにしろノルウェーサーモン、あれ最高でんがな。
でも、一般の人が言う分には問題ないのですが、北海道の水産関係者が、自ら「サケはノルウェー産や」って言ってもたらどうなります。

最近、養殖モノ・冷凍モノがかなりクローズアップされてきています。
でもこれは、本当に消費者のことを考えてなんでしょうか?
違うと思いますヨ。
実は、売り手にとって都合がいいからなのでは。
相場が大きく変動する不安定な国産モノより、安定した収益を見込める養殖・冷凍モノの方が都合がいいからで、これに目を向けるというのは単なる儲け主義でっセ!

以前に関根さんに送って絶賛されたメイタガレイ、今明石では暴落しております。
まだまだ、国産にも見過ごされたモノがたくさんあります。
もちろん、一部の金持ちの為のモノではありません。
こういった、本当に価値のあるモノを、少しでもお手頃な値段で一般の消費者へ提供することを、まず我々産地の人間が、広く呼びかけていかなくては、都会の人なんて振り向きもしまへんで。
やはり我々小売は生産者との共存共栄を考えなくては。



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