バス、中国に放流

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Roku@三田 2003.05.04  古い記事ですが、留守中の新聞をまとめて流し読みしながら見ていますと、朝日新聞大阪版(4/26夕刊)に、「バス、中国に放流」「ゲームつり文化“輸出”」等々の見出しで、“国内最大級のブラックバス釣り愛好団体「日本バスクラブ」(本部・山梨県、会員数一万五千人) が昨秋、中国東部の江蘇省無錫市の湖にバス1トンを放流し、今後も5年間放流を続ける計画を立てている。ゲームとしてのバス釣りを、中国でも定着させたいという。日本でバスは、生態系を破壊する外来魚として多くの自治体が駆除に乗りだしており、愛好家や識者の間で賛否の声があがっている。”
 との書き出しで、経過や賛否の意見を紹介しています。
 ブラックバスは“中国では90年代ごろから高級な食用魚として盛んに養殖されている”ようですが……、
 “近畿大学農学部の細谷和海教授(魚類学)は「……中国には日本と比較にならないほどの豊富な種類の淡水魚が生息しており、人類にとって貴重な財産。中国人が釣った魚を食べるにしても、生態系への影響は必至だ」と批判”しています。
 一方、“タレントの清水國明さんは「……『食害』は同じ外来魚でもブルーギルによるものの方が多い。手つかずの自然を残すことにヒステリックにこだわれば、人間生活まで『駆除』されかねない。……」と話している。”等と書かれています。
 遊び、スポーツ、ゲームなどの意義を否定するつもりは毛頭ないのですが、かって、政府主導のリゾート法などのリードで、あふれるばかりのゴルフ場を日本中に造成した姿とだぶって、自然再生の論議が深まり認識されている昨今、清水流の論法には、“人それぞれ様々がよい”とは言っても、個人的には違和感を感じてしまいました。
 日本で“問題”になっている現状を無視してまでも、バス釣りはしたいものなのでしょうか……?? 日本市場から、釣りレジャー産業の中国進出への奥に手なのかな、資本の論理が“人間性”を失わせているのかな……。
ニホキチin九州 2003.05.05 バス釣りはうちの兄貴もしてますし、学生中の友人にもする人間がたくさんいました(水産学科だからね)。釣り好きとしても引きが強そうだし面白そうだな、とも思うのですが。
ただ他人様の領域にそのようなことをして責任とりきれるのでしょうか?
ブルーギルのほうが食害が大きいって・・。やっぱりしょっちゅう湖に行ってる人にはわかるのでしょうかね?それが完全に立証されてどういった場合でも害はなさない、と証明できていないのならかなり乱暴な言い分ですし行動だと思います。
この麻薬はヒロポンに比べて害が少ないから君んとこで販売したら?、ってね。
近い将来、必要以上に繁殖して駆除の費用を日本が出しなさいってなったら嫌だよ。
どうも、このタレントさんの発言は好きじゃないんだよな。
『バス釣りは親と子の絆を深めるんです』ってそれはそれ、あくまで一つの手段としてだよ。それしかないのか?意見の相違だけだとしても、他人の意見や生活を省みないで親子の絆なんかあるのか?馬鹿野郎っての。
ちなみに私はバスルアーをする自体は反対しません(いままで真剣に考えてないだけ
ですが)。
琵琶湖オオナマズ 2003.05.05 > ただ他人様の領域にそのようなことをして責任とりきれるのでしょうか?
そうですよね。なんか、いい加減で、無責任なような気がします。
それに、そんなもんまで輸出する必要なんてないと思いますけど。
彼の地には、彼の地の釣りがあるし、「遊びの釣り」は似合わないような気もしますけどね。

> この麻薬はヒロポンに比べて害が少ないから君んとこで販売したら?、ってね。
このたとえはわかりやすい。

> どうもこのタレントさんの発言は好きじゃないんだよな。
私も同じ。
私と同年代だと思うんだけど、社会的にどうなんだろうとおもうことが多いです。
おおはし@釣師(→ルアーアングラー) 2003.05.06 > 清水國明さんは「……『食害』は同じ外来魚でもブルーギルによるものの方が多い。
ブルーギルによるものの方が多い?どうやってそれを立証したんでしょうね?
実際ブラックバスの食害が比較的少なくても、在来魚のそれと比較すれば、すさまじい量になると思いますが・・・。(そして強い定着力と繁殖力)
※某大の実験池を使用した実験データをもとにした試算では、ブラックバスの大型個体は、体重の3倍以上の餌を捕食する必要があるとされています。
ちなみに3kgの個体が10kg食べるとして、10kgをメダカ換算すれば30000匹以上、、、1匹で、です。
それでもブルーギルよりは少ないから良いにしろとでも清水氏は言いたいんですか?

>『バス釣りは親と子の絆を深めるんです』ってそれはそれ
↑これってこの人が本当に言ったんでしょうか?
もし言ったなら、アジや鮒釣りでは親子の絆は深まらないとでも言うのでしょうかねぇ?
中国政府とかに許可を得て放すのでしょうか?
ともあれ、上海や香港では、魚屋さんで白身系で、一番たくさん並んでいるのは、既にブラックバスです。
ケツギョなどと比べて、値が極端に安く丈夫なのが人気の理由のようですね。
ニホキチin九州 2003.05.06 > 彼の地には、彼の地の釣りがあるし、「遊びの釣り」は似合わないような
> 気もしますけどね。

ここ近年で中国の人々の生活水準もかなり向上してきたと聞きます。
ルアーフィッシングをする方々も現れると思います。そのときのその人たちに任せておけば良いのではと思います。手伝ってと言われればお手伝いすればいい、と。
で、賛否両方の立場ので助言ができるようになっておけば。今のままでは無理でしょうねー。

>> この麻薬はヒロポンに比べて害が少ないから君んとこで販売したら?、ってね。
> このたとえはわかりやすい。
乱暴な書き方だったのでどうかなと思ったのですが。

> > どうもこのタレントさんの発言は・・。
親子の絆・・云々。は、テレビでの企画討論会だったかなと覚えています。
3,4年前だったかな・・、どこの局・・?。というくらいうろ覚えなのですが、強調して言っておられたので印象に残っています。
昨日も書きましたが私自身はバスフィッシングに嫌悪感を持ちません。親子の絆を深めるための手段であるとも思います。大橋さんの書かれた様に、アジのサビキ、砂浜の投げ釣りなどと同じもんだと思っています。
ただ他人様が商売しているお店の前でキャッチボールはやらんでしょう?
(最近ちょっと例えが多いな・・)
Roku@北摂三田 2003.05.06 > 中国政府とかに許可を得て放すのでしょうか?
 “切り抜き”をとっておけばよかったのですが……、記憶では、日本バスクラブのサイトでは、中国政府の許可を正式に取って実施と記載されていたが、事実は担当局の“裁量”による(地方農林局?の)許可で、政府の許可はない。
 日本では生態系破壊などの問題が起こっていることを説明して許可を取るべきだったと反省している(会として)、云々の記事になっていたと思います。
(後で新聞探してみます。大きく違ってましたら訂正します。)

> ともあれ、上海や香港では魚屋さんで白身系で、一番たくさん並んでいるのは、
> 既にブラックバスです。

 そんなに盛んになっているのですか、驚きです。この点(バスを釣ったら食べるだろう……) の判断で、日本のような問題は起きないだろう……と、放流したみたいですね。しかも、今後5年間……。
 日本で食べないのは……、何で何で何故でだろう〜?? 
食文化のお国柄というのは、歴史的なものでしょうかね。かっては、日本でも色々な淡水魚の利用は多かったでしょうに。
牙片魚 2003.05.06 http://www.tbs.co.jp/uwasa/
↑ここで事実はどうなのか?皆で投稿したらどうだろうか?
このTV番組には、この件で話題の「清水国明」も出演しているし、彼がどんなコメントを出すかも興味深い。
しかし、この件、わざわざ何で中国で放流しなくてはならないの? どなたか教えて…。
門外漢のなみへ〜@愛媛県 2003.05.06 全く別件(かまぼことかの家庭での作り方)を調べてたら、ブラックバスに当たりました。

☆ブラックバスの蒲鉾か天ぷら(もどき)の作り方
 http://homepage1.nifty.com/k/bass_c2.htm
☆ブラックバスの蒲鉾作りを研究された方のページ
 http://www2.nkansai.ne.jp/users/tsuji/

 なお、過去のスレッドで、会員さんが既に、上記のバスを使った蒲鉾作りのページをご紹介されていたのを発見しましたが、URLが少しだけ変わっているようです。
それで、興味持って、ちょっと日本バスクラブのサイトで調べてみたところ、中国放流関係のページは削除されており(何故?)、キャッシュでのみ読むことができました。
そのページには、放流イベントの経緯、中国バス事情、放流の目的、先進国としての問題、等が書かれてましたが、その隅っこに、「来年はタイも?」というのがありました。
 (※鯛じゃなくて、タイ王国の方です!)
「中国に続いて、タイ王国からも、公式に放流の依頼がきているそうです。来年はタイ!?」(※2002年10月21日付)
途上国の一部のお役人さん等が、日本人観光客を求め、利益のために手段を問わず、という印象は否めません。
で、国際関係という視点で、レスさせていただきます。

日本を始めとする所謂「先進国」が、依頼を受けて援助を行う構図が当然のことの如くとなっている昨今ですが、国内で是非が問われている「文化」を安易に移転してしまってよいものなのか。支援側の良識は一体どうなっているのか。
それを、「国際協力」の、もしくは、「国際交流」の名の元に、「相手のニーズに応えた」というのは、いかがなものでしょう。
支援する物や技術が完璧なものでなければならないという意味ではありません。物によっては、研究途上であっても、支援にふさわしいものも多くあるかもしれません。しかし、それには人々を納得させるだけの調査が必要だと思います。

中国で、在来魚で生活している大衆の調査もなされず、(通常あるべき調査員派遣もなされていないようです。5月の釣り大会→7月養殖場視察→8月中国政府へ申請→10月放流)放流の目的を「中国のために」「日中友好になる」といった風に書かれると、ちょっとばかり息が荒くなってしまいます。
もしも、中国の民衆がこれを是としなければ、友好とは逆の方向へだって行く可能性を含んでいるわけです。

>  日本では生態系破壊などの問題が起こっていることを説明して許可を取る
> べきだったと反省している(会として)、云々の記事になっていたと思います。

先進国として、の項では、問題点の解決として、
 1)キャッチ&リリースを強要しない
 2)環境にやさしいタックルを使う
となっていました。こうして問題が起こる可能性というのは、ある程度、理解・検討された上でのことだと読んでいます。
しかし、今回のことは環境問題だけではないように感じます。

どんな国際協力も、何らかの問題が起きます。どんなに準備が万全でも活動に失敗することもあります。私は、恥ずかしながら国際協力活動に一度失敗しています。だから、本来こんな事を言える立場にないのですが、仮に日本バスクラブの方が、真から日中友好や中国のためをも考えてされた行動なのだとしたら、少し、この辺も一緒に再考していただきたいな、と思います。



Copyright(C) May.31.2003 by Toshio Yabe. Allrights reserved