海苔の等級と目利き師

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そのくみ 2005.01.12 先日寿司屋で聞いたのですが、海苔の等級は1000くらいあるそうです。
それを聞いたときは内心「うっそ〜」と思いましたが、実際はどうなのでしょう?
等級は何をめやすに決めるのですか?
それと、別の機会に、海苔の品質を鑑定して等級を決める人を「海苔検査員」と言い、この仕事をする人は長野県の諏訪地方に多く、冬になると山から全国の海苔養殖地へ行って等級を決めることを知りました。
全国の養殖地に諏訪の検査員が出向いているのでしょうか?
山に住む人が海苔の目利きをするというのも不思議な感じがします。
何か歴史的な背景があるのでしょうか?
きんのり丸さんの分野ですね。忙しくて暇ないですか?
きんのり丸 2005.01.12 海苔の等級ですが、色艶形手触りで等級がつきます。
その他に重量規定と水分規定があります。
等級は各地域漁連共販検査により相違があります。
思いつくだけで・・・
千葉の場合は大きくは黒・飛・混・青に分けられ、その各大分類の中で特・上1等級〜6等級・外・外2、その中でA(赤芽)B(曇り)C(汚れ)D(小穴)E(珪藻)別(曇りのひどいもの)○(穴の大きいもの)ヤ(破れ)ヤワ(水分の多いもの)軽・軽軽(規定より軽い)・重(規定より重い)新(一番摘み)等々、たとえば黒・D3等は「アオノリが入っていなく色艶ほどほど小穴が開いている」と言う見方です。
びっくりするほどに分類されますが、検査等級に対して腑に落ちないことは多々あります。味と香りは等級には反映されていません。
上1でもぜんぜん美味しくない海苔もあり、D2等でも非常に美味しい海苔があります。
これらを検査するのは、言われるような諏訪地域生まれの方が多いです。
諏訪乾海苔商団御湯花講と言うのが有りますが、精細は良く解りません。
諏訪大社の清めの砂とお札も、ある方から頂いているのですが・・砂は海苔漁場に撒くそうです。
以前本でも読んだのですが・・・知っている方はお願いいたします。
そのくみ 2005.01.13 > 千葉の場合は大きくは黒・飛・混・青に分けられ、その各大分類の中で
> 特・上1等級〜6等級・外・外2
> その中でA(赤芽)B(曇り)C(汚れ)D(小穴)E(珪藻)別(曇りのひどいもの)
> ○(穴の大きいもの)ヤ(破れ)ヤワ(水分の多いもの)軽・軽軽(規定より軽い)・
> 重(規定より重い)新(一番摘み)等々

これだけでも順列組み合わせで計算すると468等級に分かれますね。
やはり海苔の等級は1000位になりそうだ。驚き!

> びっくりするほどに分類されますが、検査等級に対して腑に落ちないことは
> 多々あります。味と香りは等級には反映されていません。上1でも
> ぜんぜん美味しくない海苔もあり、D2等でも非常に美味しい海苔があります。

海苔の味が毎年かなり違うことは、一昨年、去年ときんのり丸さんの海苔を食べてみてわかりました。
やはり海の環境が大事なんですね。
海苔の値段はこの等級で決められるのでしょうね。
スーパーで売っている「はね出し」は、例えばどのあたりのランクでしょう?
MANA 2005.01.13 > 「諏訪乾海苔商団御湯花講」の名前からして時代がかっていますね。
小生のご指名いたみいりますが、ぼくも知りません。しかし、ちょうどグッドタイミングで、諏訪の海苔検査の講(専門集団)について、写真や千葉海苔とのかかわりを解説している「のり―ちば海苔いまむかし」と銘打った企画展示会が浦安市郷土博物館で開催されています。会期は、2月27日(休館日・毎週月曜・祝日の翌日)までです。
同博物館のホームページは、
 http://kyoiku.city.urayasu.chiba.jp/hakubutukan/
浦安の元漁家に伝えられたり、旧漁協が代々伝えてきた、海苔漁場とノリ養殖に関わる取り決めや漁場図など明治以来の文書の展示が主ですが、諏訪と千葉の人々とのつながりについても何枚もの写真とともに説明が加えられています。
ぼく、その部分、興味があったとはいえ、なにが書いてあったか、頭に残っていないので、説明できません。
「……きみがきのう採ってきた東京湾と/きみの努力の結果が充満して輝いている/きみの獲物の鮮度を識る/四角い一面のなかに込められたもの/じっとみつめるのも瞬間だ/わたしはすかさず迷わずに/“一等”と声をはりあげる」
諏訪の海苔検査員であり、詩人の伊藤哲郎さんの“検査”をとおして、千葉の乗り称した地との交流と仕事を通じての海の仕事の誇りの交換が表現されています。
これ、同展示会のパンフレットにのっていました。
「冬になると、長野県諏訪地方の山から、全国のノリ養殖地へと下りてくる海苔検査員たちの一年を取材しました」
すばらしいレポートが展示されています。
ぜひ、この展示会にいってみてください。
すでに漁業権放棄をして、漁業という産業はなくなってしまった地区ですが、そのような「元漁師町」においても、元漁師さんのボランティア活動を母体に、今の東京湾をすこしでもよい海にして、海と人とのよりよい関係を見つけようとする提案を、この博物館から情報発信していこうという試みが、はじまっています。
この千葉ノリの展示会も、そのながれの中にあります。
今どういう流れがおき始めているのか、を、見つけることがきっとできるでしょう。
ぼくには、なにも知識がないので、ここにいけばわかるかも、というお知らせでご容赦くださいませ。
くりさん 2005.01.13 > 「諏訪乾海苔商団御湯花講」の名前からして時代がかっていますね。
この名前は、初めて知りました。
私が諏訪にいたのは、昭和30年代ですが、当時下宿していた、下諏訪町高木の「○○」家では、ご長男(小生と同じ歳くらいだったかなあ。)が、毎年、千葉に出稼ぎに行ってました。
海苔養殖の作業だと聞きました。
この方は、亡くなりましたので、電話をかけて聞くことができません。
茅野市の寒天業者のところには、岐阜県から出稼ぎが来て、「寒天小僧」と呼ばれていました。寒天製造の作業も大変です。
下諏訪の人達が、寒天の作業に行かない理由は分かりません。
長野県の寒天は、県の「寒天検査所」があり、水産職の人達が、品質検査をして等級を決めています。
そのくみ 2005.01.13 > 同博物館のホームページは、
 http://kyoiku.city.urayasu.chiba.jp/hakubutukan/

浦安郷土博物館には去年、海苔すき体験と海苔す作りに行きました。
元漁師さんたちで作る「もやいの会」のメンバーがボランティアで教えてくれました。

> すばらしいレポートが展示されています。
> ぜひ、この展示会にいってみてください。

はい、展示会に行ってみます。2月になると思いますが。

> すでに漁業権放棄をして、漁業という産業はなくなってしまった地区ですが、
> そのような「元漁師町」においても、元漁師さんのボランティア活動を母体に、
> 今の東京湾をすこしでもよい海にして、海と人とのよりよい関係を見つけようと
> する提案を、この博物館から情報発信していこうという試みが、はじまっています。

ここの博物館を見学して、浦安が漁師町だということを実感しました。
その後、海と戦い、海の恵みで生活し、海をあきらめた浦安漁民の歴史を知りました。
海と人の関係を見つける提案を発信するにふさわしい町かもしれませんね。
そのくみ 2005.01.13 > 海苔養殖の作業だと聞きました。この方は、亡くなりましたので、電話をかけて
> 聞くことができません。

やはり海苔関係の仕事に縁がある地域なのですね。
亡くなられたとは残念です。

> 茅野市の寒天業者のところには、岐阜県から出稼ぎが来て、「寒天小僧」と呼ば
> れていました。寒天製造の作業も大変です。
> 下諏訪の人達が、寒天の作業に行かない理由は分かりません。
> 長野県の寒天は、県の「寒天検査所」があり、水産職の人達が、品質検査をして
> 等級を決めています。

長野県は海のない県なのに、海苔だの寒天だの面白いですね。
しらすの加工場もあるようだし。あなどれない長野県!
そのくみ 2005.02.12 以前、海苔の検査員と諏訪とのことを投稿し、御湯花講が関わるらしいと書きましたが、少し調べたので、興味のある方はご覧下さい。
自己流に解釈した部分もあるので、間違いなどご指摘下さればありがたいです。
 http://homepage3.nifty.com/bikkuri2/taiken/norisuki/suwa_norisyonin.html
MANA 2005.02.12 すばらしいレポートです。
「御湯花講」のことをもっともっと知りたいですよ。もっと調べておしえてください。
感動を持って、足で調べるものにしか知りえない“発見”をぜひ教えてください。
「講」というのは、日本におけるコミュニティーの原点にあるものなのです。
就職活動の拠点ともなれば、時に、一品持ち寄りのパーティーもするし、井戸端会議もするし、若衆やどの役割もするかと思えば、まあたまには、お上への直訴の相談の場ともなるんですけれどもね。
現代でも、町を歩くと、いろいろな講の現代的に変貌を遂げた姿がみえてくるんです。
旅行代理店だって、昔の講の株式会社化したものですから。
続篇楽しみにまっています。





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