漁師たち、山に登る

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そのくみ 2000.11.29 今、1991年に書かれた「海と魚たちの警告」(小島正美著)という本を読んでいます。
その中で、気仙沼湾でカキ養殖業をしているみなさんが、森を守らなければ海は守れないとダム建設に反対したり、植樹を運動を始めたとありました。
それから10年たって、どうなったのでしょう?
今も植樹は続けているのでしょうか?
成果はあったのでしょうか?
他の地域では海を守る運動ってどんなことをやっていますか?
ご存知の方、教えてください。
西やん 2000.11.29 まだ続けられており、大きな運動に発展しつつありますよ。
効果はまだよくわかりませんです。
木が育つのにはえらく年月がかかりますもんで・・・。
これから、急いで外出せなならんモンですみませんが詳細はこちらをば・・・。               http://www.zengyoren.or.jp/hamanokoe/kankyo/hozen/gyomin.html
隠岐の中上 2000.11.29 気仙沼の畠山さんは、海を育てる森づくりをテーマに島根県へも講演に来られました。
私も貝類養殖で飯を食っている以上、力を入れねばならぬと思い、植樹!植樹!と時々騒いで、
実際昨年も今年も、数百本の木々を植えてます。
隠岐島島前地区では、もう10年以上前から松がれがひどく、現在ではほとんど松がない状態です(若い松が少しずつ生えては来ましたが ・・)
松がなくなって広葉樹が増えてきたら、もしかして海が豊かになり、サザエなどが増えるかもしれません。
ほっておいても復活している山の木々の力にはとてもおよびませんが、海の環境を意識しながら生活するという意味で、植樹は続けるつもりです。
ただ、木を植えると手入れをしなければなりません。
大変ですよ〜、昨年は手入れができましたが、今年はまだ出来ていません。
それから、漁協主催の一斉浜掃除は毎年やってます、以前は浜で集めたごみを浜で燃やすというとんでもないことをやってましたが、今はすべて町の焼却場で処分してます。
島の北側の入り江には、韓国産のごみが毎年冬に山ほどうち寄せられます、これはあまりに量が多いので手つかずです。
その中のとろ箱の一部は、私がどんぐりを箱蒔きするのに使います。
そのくみ 2000.11.30 > まだ続けられており、大きな運動に発展しつつありますよ。
さっそくありがとうございます。
植樹運動が、全国的に広がってきているんですね。
私は社会派主婦でないから、こういうことに疎いのかもしれませんが知りませんでした。  
天然せっけんを使おうという運動もしているんですね。
私は、一時粉せっけんを使っていたけど、水に溶けなくて使いづらく、最近は又合成洗剤を使っていました。でも、せっ けんに切り換えますね。    
小学生向けの「おしえてお魚」はわかりやすかったです。
これを読んで、fishmlの「養殖と栽培」を読み返そう!
そのくみ 2000.11.30 > 私も貝類養殖で飯を食っている以上力を入れねばならぬと思い、植樹!植樹!と時々騒いで実際昨年も今年も数百本の木々を植えてます。隠岐島島前地区ではもう10年以上前から松がれがひどく、現在ではほとんど松がない状態です(若い松が少しずつ 生えては来ましたが ・・)
植樹をする場合は地域の一般の消費者も参加するのですか?

> 松がなくなって広葉樹が増えてきたら、もしかして海が豊かになり、サザエなどが増えるかもしれません。
松がれして無くなって、広葉樹になれば海が豊かになるんですか?  

> 海の環境を意識しながら生活するという意味で、植樹は続けるつもりです。ただ、木を植えると手入れをしなければなりません。大変ですよ〜。
植樹も手入れも大変な作業だと思います。
続けることは大切だけど、すごく大変ですよ ね。  
私もそうでしたが、一般消費者は日本の魚や魚の環境事情をほとんど知らずにいます。
もっと窮状を訴えていくには、どうしたらいいんでしょうね。
知れば多くの人が協力してくれるんじゃないかなあ。
私にもできることがありますか?

>島の北側の入り江には、韓国産のごみが毎年冬に山ほどうち寄せられます、これはあまりに量が多いので手つかずです。
それでは北側の入り江のゴミは、年々たまっているのですか?

> その中のとろ箱の一部は、私がどんぐりを箱蒔きするのに使います。
ドングリの木を植えているんですね。 子供が小さい頃はよく拾いに行きました。
鹿児島の高山 2000.11.30 小島正美氏は毎日新聞の記者のかたでしょう?
あと気仙沼の畠山さん、、かれはこの夏長野県でせっけん協議会なるものがあるんですけど、そこでも講演されていると思います。
私もはずかしながら、霧島千年の森作りってのには参加しています。
木もね、調べればおもしろいですよ。。
広葉樹林がどうなっっているか。。
日本の森林管理がどうなっているのか。
もののけ姫ってありましたでしょう?映画で。。
宮崎駿氏もかなりここらへんを読み込んでおられます。

>  天然せっけんを使おうという運動もしているんですね。私は一時粉せっけんを使っていたけど水に溶けなくて使いづらく、最近は又合成洗剤を使っていました。でも、せっけんに切り換えますね。
協(共?)石連という団体があります。
漁協も含めてがんばっておられますよ。 北海道の厚岸まちとかね。
鹿児島市は、せっけん推進の街でもあります。
埼玉県は昨年だったかぁ、、5月にせっけんを積極的に取り入れるようにしましたよ。
環境政策課に聞けばわかります。
私はその会員でもあるんだけど、せっけんは、いろいろと、、コツがいりますね。
そこらは私お話できますので、お時間がありましたら、DMでもなんでもください^^
吉岡@魚食人 2000.11.30 木を植えるとかいうとむずむずしてきまして、出てきてしまいました。

> 隠岐島島前地区では、もう10年以上前から松がれがひどく、現在ではほとんど松がない状態です。
そうなんです。
隠岐島前地域はクロマツが枯れ、雨が降ると海のにごりはなはだしいのです。
わたしも98年度に1年、住んでいました。

> 松がれして無くなって、広葉樹になれば海が豊かになるんですか?
昭和30年代に、松の材価が高い時に一斉造林を行ったそうです。
ですから、山は松の畑となりました。
多様な樹木(広葉樹などの)の林になることによって、一斉に枯れるのが防げます。
それにより、海に対する陸地からの無機塩類などの負荷が少なくなることにより、海が豊かになるのです。
化学的なことはわたしにはあまりよくわかりませんが、特に関東地方はローム層があるおかげで雨水が直接、海に流出するのが遅いのです。
それにくらべ、西日本は花崗岩の風化土壌や安山岩の風化物が多く、土壌自体にも保水性が少ないのです。
この保水性を増すのに、山の樹木が役に立っているのです。

> 大変ですよ〜、昨年は手入れができましたが今年はまだ出来ていません。
ごめんなさい、それには私にも責任の一端が。。。。。。

> もっと窮状を訴えていくにはどうしたらいいんでしょうね。知れば多くの人が協力してくれるんじゃないかなあ。私にもできることがありますか?
でも森がいいとか環境とかいっても、山には夏にはマムシも出るし、という話をすると尻込みしますよね。
森や林をよく理解することが必要ですよね。
自然はやさしいのではなく、厳しいのです。

> ドングリの木を植えているんですね。 子供が小さい頃はよく拾いに行きました。
因みに、八王子には農水省の多摩森林科学園があり、日本中のサクラが見られる場所があります。
末吉 2000.11.30 実は先日、畠山さんの講演が大分でありました。主催は県です。
私は参加者のひとりとして、講演を聞きました。
その後の昼食会で少しお話もして、講演内容を漁業者に記事として伝えたいことを、お話ししました。
講演の内容を無理矢理簡単に言えば、「鉄」がキーワードです。・・・と言ってもFeです。
窒素NやリンPがいくらあっても、鉄がなければ、養分として取り込めず、植物プランクトンや海藻が育たないし、その鉄もその形態が問題となるようです。
この鉄が、腐葉土と大きく関わりがあるとのことです。
これが磯焼けを防ぐとも説明されました。
詳しくは・・・  http://www.zensuiorosi.or.jp/s00-07-02.htm  ・・・にもあります。
科学的な裏打ちは、北海道大学水産学部の先生がなされているようです。
私自身は、勉強不足もあり、疑問が残る部分もあるのですが、関心を持ちました。
講演の後は昼食会で、山の料理と海の料理を食べ、その後バスで植林に出掛けました。
生まれて初めて、漁協関係者と一緒に植林をしました。
隠岐の中上 2000.11.30 >  植樹をする場合は地域の一般の消費者も参加するのですか?
>  松がれして無くなって、広葉樹になれば海が豊かになるんですか?
人口四千人ほどの小さな町ですから、打って響いてくれる人はほんのわずかです、
広葉樹は針葉樹より保水力が高く、ふった雨がじわじわと海に流れ込むからいいんだと言う風に聞いております。

>  それでは北側の入り江のゴミは年々たまっているのですか?
>  ドングリの木を植えているんですね。 子供が小さい頃はよく拾いに行きました。
ごみは波によって丸くなった石とごちゃ混ぜになり、細かく細かく砕かれて行くんだと思います。
ドングリが子供の遊び道具としか思っていない人が多いのでつらいです。
吉岡@魚食人 2000.12.01 > 「鉄」がキーワードです。・・・と言っても Feです。窒素NやリンPがいくらあっても、鉄がなければ、養分として取り込めず、植物プラ ンクトンや海藻が育たないし、その鉄もその形態が問題となるようです。この鉄が腐葉土と 大きく関 >わりがあるとのことです。これが磯焼けを防ぐとも説明されました。
あまり化学が得意でないもんで勉強になります。
鉄はたしか、PHによって利用率が異なるというのをものの本で読んだような気がします。
バランスと形態が問題というわけですね。
そのくみ 2000.12.02 > 人口四千人ほどの小さな町ですから、打って響いてくれる人はほんのわずかです。
そうですね
八王子でも、そういえば植樹や下草刈りのボランティア募集がありますが、正直私も知らん顔です。でも1度だけ参加してみようかな。

> ドングリが子供の遊び道具としか思っていない人が多いのでつらいです。  
うーん、考えちゃいます。
そのくみ 2000.12.02 > 木を植えるとかいうとむずむずしてきまして出てきてしまいました。
吉岡さんは樹木のお医者さんなんですね。

> 多様な樹木(広葉樹などの)の林になることによって、一斉に枯れるのが防げます。それにより海に対する陸地からの無機塩類などの負荷が少なくなることにより、海が豊かになるのです。
いつもそう思うけど自然ってうまくできていますね。

>  特に関東地方はローム層があるおかげで雨水が直接、海に流出するのが遅いのです。それにくらべ、西日本は花崗岩の風化土壌や安山岩の風化物が多く、土壌自体にも保水性が少ないのです。
西日本の方が森林伐採の影響が大きく現れるんですね。
例の本を読むうちに、森林伐採が沖縄の「赤土汚染」、磯焼け現象(これらはfishmlでも話題になってましたね)、ニシン減少にも関係があると書かれていました。藻場が消えたことも。
植樹などの運動が全国的になってきましたが、もっと広まることを願っています。 

> でも森がいいとか環境とかいっても、山には夏にはマムシも出るし、という話をすると尻込みしますよね。
私も子供と近くの山に行く途中、マムシみたいなヘビと出くわして引き返したことがあります。

> 森や林をよく理解することが必要ですよね。自然はやさしいのではなく、厳しいのです。
特に私はアウトドア派ではないので良さも怖さも知らないようです。

> 八王子には農水省の多摩森林科学園があり、日本中のサクラが見られる場所があります。
ハイ、私も一度行きました。
サクラもきれいでしたが、なぜかミツマタがすべて三つに分かれていることに感動しました。
ひねくれて、2つとか5つに分かれているのもあるかと思ったのに。
そのくみ 2000.12.02 > 木もね、調べればおもしろいですよ。。広葉樹林がどうなっているか。。日本の森林管理がどうなっているのか。
そうですね。少しかじるともっと知りたくなります。
でも私は何でも中途半端で終わってしまう。 

> もののけ姫ってありましたでしょう?映画で。。宮崎駿氏もかなりここらへんを読み込んでおられます。
私も映画見ました。自然と人間の共生を少し考えました。  
川や海の問題もアニメやゲームソフトでわかるような作品があるといいかなあ・・ ・。
そのくみ 2000.12.02 > 科学的な裏打ちは、北海道大学水産学部の先生がなされているようです。
本でも鉄分の必要性のことが書かれていました。
北海道大学松永勝彦教授が研究されたそうです。
この研究がきっかけで、漁師さんたちの森林を守る運動に発展したそうです。  
10年前から森林伐採と海の関係、赤潮、青潮、生活排水による漁場汚染、養殖魚の薬漬け、イワシの減少、サバ高値などが問題視されていたんですね。
それなのに、消費者には魚環境の危機感が伝わっていないです。
私が世間知らずなのかもしれませんが。
三上 2000.12.02 >  本でも鉄分の必要性のことが書かれていました。北海道大学松永勝彦教授が研究されたそうです。この研究がきっかけで漁師さんたちの森林を守る運動に発展したそうです。
松永先生かどうかしらないけど、北海道のえりものほうでも植樹して魚が帰ってきたはなしの本が出ています。
講談社のブルーバックスシリーズだったと思うのですが,もってはいないのでちょっと本のタイトルがわかりません。調べておきます。
ただ、都合のよい資料を並べて書いているという話も、北大の学生さんからきいたので100%信憑性があるかどうかは別ですが。  
学部1年生のとき、えりもの植樹のはなしは授業で習いました。
でも、そこにもともと植生していた種類じゃなくて、あとから問題になったとかならなかったとか?
風が強いでしょう?だから風に強い種類を植えたはずです。
百人浜のほうに行く途中に、たしかに植えられているところをわざわざ見に行ったものです。
今からもう、8年前かあ・・・あ、歳が、ばれる!木も大きくなったろうなあ。
さけ館ボランティアの鳥居 2000.12.02 三上さんの言う本ではないのですが、
  • 柳沼武彦 著 『森はすべて魚つき林』 北斗出版  ¥2000+税
  • 1999年10月30日発行
これは、道内の漁業と森・漁民植樹運動について書かれてあり、北海道の漁業を見る読み物としてもお薦めです。
文の中には、留萌・増毛周辺のニシンに関しての話題、野付の漁業に関する話題等、様々です。
栗原@横浜 2000.12.02 > 柳沼武彦 著   『森はすべて魚つき林』  北斗出版 
私は、初版本を持っています。
道漁連で、先頭に立ってご活躍の方です。
魚付保安林について調べている中に、行き着いた本の一つでした。
コラムの課題としても、興味深いと考えています。
武村 2000.12.11 表題のインタビュー記事が日本経済新聞の夕刊に本日より掲載されています。
関東版なら3面に載っていると思います。
紹介されているのは「牡蠣の森を慕う会」代表の畠山重篤氏です。
おそらくは今日から木曜か金曜までの連載でしょう。
Roku@北摂三田 2000.12.17  昨日終了の日経連載、(1)〜(5)読みましたよ。 畠山さんは児童向けの本も
出されたり、息子さん達も巻き込んで、最近ますますご活躍のようですね。
意気を感じて賛同者が集まると、どんどん大きな運動になるものですね。
 “森は海の恋人”と自分たちの為に樹を植えるという枠にとどまらず、河川に
流れ込む様々な人工物や化学物質などにも目を向け、流域の住民たちの環境意識
を高めるために働きかけをしたり、環境教育(意識醸成)の視点から、子供たちに
積極的に発信している点などは、特に高く評価されますね。
 “ガルシアの養殖魚民が「森は海のおふくろ」と言うのを聞いて畠山氏は感激
した”という件、シンボルとしての道路標識の帆立て貝のマーク、司馬さんに
あやかった「貝道をゆく」は、新しい知見でした。
 今日は、近くの広野小学校の6年生の“ゆとりの時間”とかで、父兄も一緒に
参加する学年活動があり、頼まれボラで、グランドで焚き火を使ってバームクー
ヘンを焼くイベントの手伝いをしました。
 本来は、畠山さんからの子供達への発信のように、山林などで間伐とか樹木の
手入れをして、自分たちが集めてきた木々を使っての、森を育てる様々な体験作
業の一環としてのイベントなのですが、“ゆとり”や“体験”学習といっても、
現状の教育現場ではそんなに時間がとれませんので、前半の意義は口頭で説明し、
イベントのエキス部分だけを実践という訳です。^^;
 玉子500個ほどを割り、バターオイルを作り、衣類などを入れる化粧箱一杯
にバームクーヘンのケーキ種を作るのは壮観ですよ…。9本焼きあがりました。
学校教育を補えるという側面を持った、子供達も巻き込んだ野外活動、楽しみな
がら遊びながら物を作り上げて行く活動って、重要だなと感じました。さすがに、
森を守る話しから“海”の話しまでは出来ませんでしたが……。



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