海の幸と漁業権について
投稿された 会員さん |
投稿日 | 投稿内容 |
amitake | 2004.2.10 | 自然を食べる会を主宰しています。 海に行くこともあり、マツバガイとかハバノリとか採って海の幸を満喫しています。 でも、元気な仲間が素もぐりでワカメやサザエを探してきたりします。 ヒジキもいっぱい有るので採取しました。 気が付いたら、魚介類藻類の採取禁止という掲示が出ていました。 私たちの楽しみが違法な行為だったのでしょうか。 多分許される範囲があるのでしょうが、その線引きが判りません。 |
琵琶湖オオナマズ | 2004.2.10 | 漁業権が設定されていれば、違法行為でしょうね。 そういう看板が出ているということは、そこは漁業権が設定されてると思いますが。 こういう事についての専門家のかたが、何人かおられたはず・・・・・ |
島根県の上津@そた | 2004.2.11 | 漁業権が設定されていても、漁業権の内容になっていない魚介類であれば、基本的には問題ないと思います。 例えば島根県では、基本9種というのがあって、アワビ、トコブシ、サザエ、なまこ、たこ、わかめ、てんぐさ、ひじき、もずくが、概ねどの漁業権にも含まれています(第1種共同漁業権です)。 ただ、人を見たら泥棒と思えではないですが、密猟者が非常に横行している時代ですので、たとえ漁業権対象種を採っていなくてもなかなか信用はしてもらえないかもしれませんね。 あと、引っかかるとすれば県の漁業調整規則というのがありますから注意してください。これは漁業権のある無しに係わらず適用されます。どの県でもだいたいサザエ、アワビには大きさの制限(島根県ではアワビ10センチ未満採捕禁止)や採取禁止期間を設けています。最近はどの県もホームページで公表していますから一度のぞいて見られてはいかがでしょう。 |
大分の末吉 | 2004.2.12 | >気が付いたら、魚介類藻類の採取禁止という掲示が出ていました。 >私たちの楽しみが違法な行為だったのでしょうか。 >多分許される範囲があるのでしょうが、その線引きが判りません。 想像すると・・ 1)漁業権が設定されていてその内容(貝とか回答とか)となっているものを「採捕禁止」 2)保護水面で「採捕禁止」 1)は漁業法に基づき、2)は水産資源保護法に基づくはずです。 例えば、サザエ一個を違反してとったとします。罰則は覚えてませんが、おそらく不起訴でしょうね。線引きはよく分かりませんが、違法には違いないかな。 何に基づく掲示なのか分からないとなんともいえませんね。 |
amitake | 2004.2.12 | いろいろ規制があるようで難しいですね。 入漁料とかがあると判りやすいのですが、 むしろ、地元の人と率直に話したほうが良いかもしれませんね。 ありがとうございました。 |
神奈川の石井 | 2004.2.12 | 三浦半島では大根干しが盛りをこえ、ワカメ干しの季節です。 拾ったり・もらったりしたワカメ根株(めかぶ)のトロロが美味しいです。 三浦半島でも各所に採取禁止の掲示があります。 不思議なのは、 相模湾がわでは、流れ着いたワカメを拾う事までは言及していませんが、 東京湾がわでは、拾う事も禁じている地域もあります。 |
大分の末吉 | 2004.2.13 | >入漁料とかがあると判りやすいのですが、 前にも書いたかも知れませんが、あさりは通常、漁業権の内容に含まれます。 でも、お金とって潮干狩りやってますよね。 あれは漁業権を侵害してるんだけど、「受忍料」として徴収していると解されているようです。あくまでも潮干狩りの話ですが・・ |
多田@東京都調布市 | 2004.2.13 | >三浦半島では大根干しが盛りをこえ、ワカメ干しの季節です。 >拾ったり・もらったりしたワカメ根株(めかぶ)のトロロが美味しいです。 以前TV番組で朝海岸で拾ってきた根株トロロを食べているシーンを見ました。 とっても惹かれるものがあって、一度やってみたいなぁと思ってました。 >三浦半島でも各所に採取禁止の掲示があります。 >不思議なのは、 >相模湾がわでは、流れ着いたワカメを拾う事までは言及していませんが、 >東京湾がわでは、拾う事も禁じている地域もあります。 「悪法もまた法なり」と言って毒をあおった哲学者は尊敬に値しますが、「拾うのもダメ」というのは行き過ぎの悪法と感じます。 法(条例)の趣旨は漁業権つまりそれで生活している人の保護の為ですよね。 流れ着いたワカメ根株に商品価値や漁業資源になるとは思えません。 放っておけば腐るか干涸らびるかするだけでしょう。 # 思うだけで事実を確認したわけではありませんが。 ただ「拾うのもダメ」と決めた背景も何となく想像がつきます。 密漁したにもかかわらず「流れ着いたのを拾っただけ」と言い張る犯罪者どもがいて、事実の実証が難しいからではないでしょうか。 個人的には、もし実現可能なら「良識的に」が一番だと思います。 残念ながらそれを法にした場合には、やった者勝ちのザル法になることが目に見えていますが。 畑や庭で作っている野菜や果物を勝手にとったら泥棒です。 同様に養殖している魚介類を勝手に捕ったら泥棒でしょう。 稚魚を放流したりして、漁業資源の保護に資金を投入している魚をとるのも問題でしょう。 でも子供がよその畑や庭の柿を1つや2つ取っても「コラッ」っと怒鳴る程度のレベルですよね。 自然に生えているヨモギやフキノトウやノビルを採るのなら、道ばたはもちろん、畑の脇でも犯罪とは感じません。 魚介類でも、自然に育ったものを、特別な道具を使わずにとり、その場で個人的に頂く分には許容範囲かと思ってます。 自然を破壊することなく、近隣の動物と同じレベルで「海の幸、山の幸」=自然の恵みを、感謝を持って頂くのは可であろうというイメージです。 それが法に抵触するのは存じてます。 でもこのレベルなら、せいぜい「コラッ」レベルだろうとも思ってます。 サザエやウニはどこでも明らかに漁業権が設定されていると思います。 ただ、ごくたまに素潜りで2〜3個とって、その場で食べてしまう程度なら、まぁ許容範囲と思っているわけです。 自動車の走っていない道路で赤信号を無視してわたる歩行者程度の罪悪感程度というのが私の本音です。 漁師さんや関係者に見つかれば「コラッ」と怒られるでしょうが、警察に突き出されるほどじゃないだろうという認識です。 でもタンク背負って潜ってとったら1個でも密漁と感じます。 また素潜りでも、クーラーボックスに詰め込んでおみやげに持って帰ってしまうのは犯罪と感じます。素人でも、売るために持ち帰るとなれば完全な密漁=犯罪でしょう。 私の意見が正しいとは言いません。 ただそのレベルなら人に迷惑をかけるほどではない、つまり自分的な良識の範囲はその程度と思っているという話です。 実は以前、一般公開されているWeb掲示板で「素潜りで採って食べちゃった、美味しかった」って書き込みをして、管理人さんに削除されて叱られたことがあります。 とても楽しかった旅の中の一コマで、戻った直後に調子に乗って「いやぁ、もぅ取り放題、食べ放題、メチャ美味い」的な軽薄な文だったので、注意されて冷静に考えれば悪かったことは明白であり、反省して謝罪しました。 その管理人さんの判断は正しかったと思います。 気づいてすぐに削除をしてくれた管理人さんには感謝をしてます。 掲示板は全国の人が見ているものであり、それを見た人が押しかけて「じゃぁ俺も」と真似し始めたら、そこの自然はあっという間に台無しでしょう。 その注意以来、特に人の目に触れる書き込みには注意を払うようにしています。 ただこのMLは、漁業関係者・研究者・消費者も含めたお魚好き数百人の閉じた世界ですので、自分の思いを素直に書かせて頂きました。 これに対し「盗人猛々しい」という意見もあるかもしれません。 でも「その程度なら大目に見るよ。けど線引きが難しいから」という意見もありそうな気がします。漁業関係者の方からも、それ以外の方からも、忌憚のないご意見を頂ければうれしいです。 |
沖縄のカニ | 2004.2.13 | > 気が付いたら、魚介類藻類の採取禁止という掲示が出ていました。 沖縄でも漁港周辺や、採藻漁業者の多い海岸には、漁協による採捕禁止の看板を見る事ができます。県知事名の入った、漁業調整規則関連の看板もあります。 ちなみに、その昔、神様が降りてきたと言われる沖縄本島周辺の離島(12年に1度の女性による伝統祭祀が、前回、後継者不足でついに中止...残念)の海岸には、 「魚や貝をとると たたりがあります」 という小さな看板が立っていました。十五年くらい前のことです。 |
amitake | 2004.2.13 | たくさんの方のご意見ありがとうございます。 直メールでご指導いただいた方もあります。感謝しています。 さて、私も多田@東京都調布市さんと全く同じ思いでいました。 そして、1個くらいなら大目に見てもらえるのではと思っていました。 そのあたりの線引きが判らずお聞きした次第です。 神奈川の石井さんの仰る通り、地域によってかなり対応に差があるようで、対象魚・藻類も違うようで、一律この基準はないようですね。 ただ、一人1個でも100人来れば漁業が成り立たなくなり、1個なら良いとは決して言えませんよね。 地元の漁師さんと仲良くなり、おすそ分けを戴くようになれれば最高でしょうね。 |
多田@東京都調布市 | 2004.2.13 | >さて、私も多田@東京都調布市さんと全く同じ思いでいました。 >そして、1個くらいなら大目に見てもらえるのではと思っていました。 >そのあたりの線引きが判らずお聞きした次第です。 そうですね。私も「良識的に」というのが一番だと思いますが、明文化や悪用防止が難しいと思ってます。 >地元の漁師さんと仲良くなり、おすそ分けを戴くようになれれば最高でしょうね。 それは本当に最高ですよね。 手みやげにお酒を持参して、前浜の魚を素朴だけどメチャクチャ美味しい漁師料理をごちそうになり、漁師さんの話を聞きながら飲む酒は最高です。 私の場合はライダーハウスMAXとして夏に番屋を解放している漁師さんが初めてでした。 そういう方と知り合ったのがきっかけで、私は知床の羅臼にすっかりはまってしまい、毎年のように遊びに行ってます。 蛇足ですが、数年前に羅臼に遊びに行ったときのことです。 彼には小学生のお子さんがいらっしゃいました。(もう高校生位かな?) そこで当時大ブレークして品切れ続出のタマゴッチというおもちゃ(2千円弱)を秋葉原で入手して、当時在籍していた出版社で発行した攻略本(?)と一緒に手みやげでお持ちしました。羅臼でも品薄で、丁度子供からねだられていた時だったようです。 とても喜んでくれましてね。お礼にと土産にカラフトマス5尾ももらっちゃいました。 こういうのって、とっても良い思い出です。 |
のちゅ | 2004.2.13 | わかめですか・・・もうそろそろ流れてくる季節になりました。 私も、よく(一年に1,2度くらい)拾いに行きますよ。 太平洋側の岩場の海でこの時期になると波打ち際によく流れてきているのです。 釣りをしながら拾ってくるのですが・・・罪になるのですか・・・ その海辺にはよく地元の人たちが拾いにきています。 ですから、朝早く行かないとなかなか拾えないんですけどね。 今まで、地元の人たちにも何も言われたことありませんよ。 逆に、食べ方を聞いたりしています。 なかには、人のいい老夫婦がいまして、サツマイモとか、サトイモをくれたりします。 すると、うちに帰って今日は、芋がつれたぞ!てかえるのですけど・・・ もう少し暖かくなって、海が荒れると流れてきます。 たのしみにしていますけど・・・これくらいは許されますよね? |
海童 | 2004.2.13 | >サザエやウニはどこでも明らかに漁業権が設定されていると思います。 >ただごくたまに素潜りで2〜3個とって、その場で食べてしまう程度なら >まぁ許容範囲と思っているわけです。 >自動車の走っていない道路で赤信号を無視してわたる歩行者程度の >罪悪感程度というのが私の本音です。 >漁師さんや関係者に見つかれば「コラッ」と怒られるでしょうが >警察に突き出されるほどじゃないだろうという認識です。 これは打ち上げられたワカメを拾うのと事情が違うと思いますよ。 例えば、水産系の学生さんが一度でも素潜りで一個でもアワビやサザエやウニなどを採って見つかれば、たいてい退学か停学ではないでしょうか。 「そりゃ、漁業権を習っているから、当然でしょ!」という声もあるかもしれませんが、どうでしょうか? 私は一般の人であっても、漁師さんに「コラッ」と怒られて、警察に突き出されても当然の行為と考えます。一般の人で漁業権を知っているなら、なおさらです。 最近、自販機などのコンセントから電気を無断借用して、1円の電気泥棒として検挙されてましたが、やはり許容範囲でしょうか? 許容範囲のような気もしますが、罪悪感のない人には厳しく対応するしかないような気もします。 |
神奈川の石井 | 2004.2.14 | 根株トロロの香りは春を思わせます、、。ゆず胡椒を加えても悪くないですよ。 「なぜ漂着ワカメを、拾うことまで禁じている地域があるのか?」 について、すこし調べていました。 今朝は「カギ付きの竹竿とバカ長」でもってワカメ拾いをしている人を見かけました。 一般人なのか漁業者なのかは尋ねませんでしたが、大量に拾う人はいるのですね。 すこし、拾うことまで禁じている地域の事情が判ってきそうです。 養殖も含めていろいろ、地域の事情がありそうですね。 ワカメと漁業者さんにゆとりがあって、天然モノなら、海からのおすそ分けにあずかりたいものです。 |
さんまや | 2004.2.15 | 漁業権のことがでていたのでお邪魔します。 以前、当地(和歌山市雑賀崎)の沿岸を埋め立て、港湾施設を拡充する計画が、県から発表されました。殆んどの住民は寝耳に水です。 それから住民運動が始まったわけですが、その時点では、既に県の港湾審議会を通っていた。 これには漁業権のある漁業組合の承認があれば、地域の住民は環境が破壊されようが海に関しては関係なしで進むようです。 海は住民全員の財産では。漁業権があるものだけの意見で、計画が進められ、漁業補償金目当ての無駄な工事が施工されています。 権利があるということは、当然、義務もあるわけで、資源保護、環境保護を率先して行なって欲しいものです。 |
琵琶湖オオナマズ | 2004.2.16 | 漁業権の問題から、少し方向がかわるかもしれませんが・・・・・ > 以前、当地(和歌山市雑賀崎)の沿岸を > 埋め立て、港湾施設を拡充する計画が、県から発表されました。 雑賀崎の埋め立ては、バブル時代に提起されたのではなかったでしょうか。 この時代は、港湾施設の拡充だけでなく、ダム問題や大型リゾートの問題など、どこでも開発至上主義がまかり通っていた時代ではないかと思います。 今、国家財政の面から言っても、そういう立場を貫きとおすのは無謀ですよね。 時代の流れの中で、漁協の考え方や行動も変わってきているように思うのですが、いかがでしょうか。 > 権利があるということは、当然、義務もある > わけで、資源保護、環境保護を率先して行なって欲しいものです。 全く、おっしゃるとおりだと思うのですが、市民運動と漁民の運動が、手をたづさえ、地域住民の共同の利益を守っていかなければいけないような気がします。 |
多田@東京都調布市 | 2004.2.17 | > >サザエやウニはどこでも明らかに漁業権が設定されていると思います。 > >ただごくたまに素潜りで2〜3個とって、その場で食べてしまう程度なら > >まぁ許容範囲と思っているわけです。 >これは打ち上げられたワカメを拾うのと事情が違うと思いますよ。 はい、私も事情は明らかに違うと思います。 白黒で言えば、打ち上げられたワカメを拾うのは私的には白です。 これは規制している法や条例がおかしいのだと考えてます。 ただし、そこまで規制しないと、明らかな密漁者ですら言い逃れされて取り締まれないというもっと大きな問題があるのでしょうが。 >例えば、水産系の学生さんが一度でも素潜りで一個でもアワビやサザエやウニなどを >採って見つかれば、たいてい退学か停学ではないでしょうか。「そりゃ、漁業権を >習っているから、当然でしょ!」という声もあるかもしれませんが、どうでしょうか? それはおそらくそうではないかという気が私もします。 警察学校の学生さんが歩いて信号無視したり、立ち小便をしたりしているところを見つかっても、退学まで厳しいとは思いませんが、停学なり厳重注意なりになるような気がします。 でも車の全く通っていない通りで信号無視をすることが、そんなに悪いことでしょうか。 私は許容範囲と考えてしばしば無視してます。 とはいえ、近くに子供がいて見ていたら青になるまで待っています。 かなりいいかげんですが、まぁ良識の範囲内として不都合がありますか。 それで迷惑を被る人がいなければOKかと思っています。 >私は一般の人であっても、漁師さんに「コラッ」と怒られて、警察に突き出されても >当然の行為と考えます。一般の人で漁業権を知っているなら、なおさらです。 法に抵触することは確実です。 警察に突き出されても文句は言えない行為だとは思います。 私も、問題が大きいと思うので一般の場ではこのような意見は述べません。 ただこのMLならクローズドで、しかも関係者も消費者も含めて有識者の方も多いので、本音を述べて意見を伺ったわけです。 もっと突っ込んで言えば、漁業権って何でしょうか。 土地にも海にも人間が勝手に所有権を設定していますが、それがはたして正当な権利なのでしょうか? 労力を費やしたものについては正当な権利があると思います。 耕して肥料を与えた畑から得た農作物は、その農耕者の所有物でしょう。 養殖している魚なら、その業者さんの所有物でしょう。 それらを勝手に取ることは明白な泥棒行為でしょう。 稚魚を放流したり、魚礁を造ったりした人にも正当な権利があると思います。 ただ、その魚が放流や魚礁無しの自然のままの状態では獲れないかとなると、グレーゾーンの気がします。 でも人が手を加えていない自然から得られる海の幸、山の幸に対し、絶対不可侵の正当な権利を主張できる人がいるのでしょうか。 自然を傷つけない範囲で、自然の恵みに感謝して、少量を頂くことは万人にとっての許容範囲なのではと考えるのです。 残念ながら人間というのは欲望に際限の無い動物です。 乱獲によって滅ぼしてしまった動植物の種は、百や千ではききません。 そのあたりを考えると、法的な規制は必要でしょう。 また歴史的な権利というものを無くしてしまっては、社会生活の存続は困難というより無理だと思います。 それに代々海岸に住み、漁を生業にしてきた漁師さんというのは、海に関しては真の意味での専門家だと考えます。 歴史的に色々な淘汰がある中で、海と共存していくためのしきたりを作り、それを守ってきた事実があり、それは尊重すべきものだと考えます。 ある意味で、古来から漁師は海の番人であり、樵(きこり)やマタギは山の番人だと思います。それに対する権利はあってしかるべきです。 聞いた話ですが、ネイティブアメリカン(インディアン)は何かする前に、それが7代先の子孫にどういう影響を及ぼすかを考えてから行動するそうです。 先祖代々の漁師さんが、同様の考えを持って組織を作っているのなら、その組織には国の決定ですら覆せる権限を持たせても良いと思ってます。 もしそういう組織が出来たとして、そこに海に対する絶対的な取り締まりの権利が与えられて、良識的に運営できたとしたらどうでしょうか。 膨大な被害を与える明らかな密漁者に厳罰を与えて駆逐することができるなら、自然を傷つけないレベルで有り難くその恵みを頂くレベルは看過できるようになるのではないでしょうか。 密漁の問題は、法的に犯罪者が優遇されているためだと思います。 外国から高速船で密漁に来られても、漁師さんには何も出来ません。 ヤクザがらみの密漁犯罪集団に対しても、断罪する力も権利もありません。 運良く警察や海上保安庁が捕まえても、初犯なら執行猶予でしょう。 繰り返しても抑止効果に欠ける程度の罰金がほとんどで、長期懲役など割に合わない犯罪だと思わせる刑にはならないかと思います。 その結果として収入が減り、無理をして事故を起こしたり過労になったりしても、法は何の保証もせず、捕まらない密漁者は贅沢三昧の生活。 まずそんな状況を何とかしないと、人に寛容になるのは無理でしょう。 それにこのMLで以前に話題になりましたが、海難救助の問題もあります。 山の場合、遭難事故の際には救助に対する明確な規律ができていて、救助隊には危険に応じた正当な報酬が支払われる仕組みと聞きます。 もし二次遭難が発生した場合の補償も決まっていると聞きます。 でも海難事故の場合、漁師さんは「人命救助」ということで、手弁当で出動されているそうですね。 同職の漁師さん同士なら、崇高だと思いますが理解できます。 明日は自分かもしれない、この海のどこかで仲間が助けを求めて待ってる。 となればじっとしてはいられないでしょう。 でも、サーフィンだダイビングだ海水浴だと遊びに来ている連中を、たとえ「人命救助」だからといって、無償で助ける義務はありません。 もちろん崇高な行為で頭が下がるのですが、それに甘えるという行為は明らかに間違っていると思います。 山の場合には遭難保険もあります。また遭難して救助を請うた場合はそれに対する支払いの義務があります。 海の場合にも、働いていれば得られただけの収入プラス危険手当は最低限補償し、山同様二次災害が発生した場合の補償なども定めた法的な整備が必要だと思います。 そういった当たり前のことがまずなされるのが先決だと思います。 その上でなら、私がいうところの許容範囲内も許されるのではないでしょうか。 私は「自由とは、他人の自由を侵さないことだ」と教わりました。 権利とか許容範囲にもこれは適用されると考えています。 範囲がかなり広がってしまいましたが、「良識的」というのは一方的な言い分ではなくて、双方共に納得できる領域と考えます。 残念ながらどうすればそれが実現できるのかという具体的な方策までは無い、理想論=机上の空論にすぎないのですが。 >最近、自販機などのコンセントから電気を無断借用して、1円の電気泥棒として >検挙されてましたが、やはり許容範囲でしょうか?許容範囲のような気もしますが、 >罪悪感のない人には厳しく対応するしかないような気もします。 実を言うと、私もキャンプ場のトイレなどで、デジカメ用とかの充電池を充電させてもらったりは時々しています。 まぁキャンプ場の使用料は払っているのでその範囲内と思ってますが、無料のキャンプ場とかだとグレーかもしれません。 赤信号の件でも、ずいぶん前にお巡りさんの再三の注意を無視して渡った歩行者が逮捕されて罰金刑になったという記事を見ました。 私も良識に欠ける人に対しては厳しく対応するしかないという気がします。なんか情けない話ですが。 |
千葉@きんのり丸 | 2004.2.17 | amitakeさんのご意見を漁業権を有する漁師の立場から意見言わせて頂ます。 > 自然を食べる会を主宰しています。 > 海に行くこともあり、マツバガイとかハバノリとか採って海の幸を満喫しています。 > でも、元気な仲間が素もぐりでワカメやサザエを探してきたりします。 > ヒジキもいっぱい有るので採取しました。 > 気が付いたら、魚介類藻類の採取禁止という掲示が出ていました。 自然を食べる会を主宰されているのであれば、場所のルールをある程度調べてから行動された方が良いと思います。 私のところは春からあさり漁となりますが、近年は漁師が生活する魚場に多くの潮干狩りとして一般の方が入ってきます。 有料の潮干狩り場は有るのですが、何故か指定された場所と違う浜にも多くなりました。 入る事を拒めなく、対策として『入浜権』を発行する事になりました。 すべての浜に警備を雇う資金も無く、地元のお年寄り達の協力で行われています。 それでも、お年寄りだと馬鹿にして無視する人も多いのが事実です。 潮干狩りシーズンになると、大都会も近く数万人の人が遊びに来ます。 たとえば、1000人の人が3kgずつアサリを捕っていくと、3トンと言う膨大な量となります。 そのアサリを漁師が水揚げすれば、生活も多少はよくなります。 漁師も仕事なんですよ・・・これで家族を養っているんですよね。 漁師は儲かると言うのは現在では死語です。 法律はどうであれ・・・自然を食べるのは悪い事でも違法な事でもないと思います。 しかし、漁業権が設定されている海では・・・ 「少しならいいだろう」と多くの人が考えたら大変な事になってしまいます。 もしも採ったひじきをその明日に地元の老漁師が刈る予定だったら・・・ ひじきなどは根は残して刈らないと翌年はそこのひじきは育たないとか・・・ マナー・ルールを守らない欲の深い漁師も多くいますが、海産物を根絶やしにしないルールを漁師は経験から知っています。 その特権が漁業権と言う形になっていると考えていただくと幸いです。 自然を食べる会を主宰されているのであればこそ、是非考えていただきたいと思います。 漁師も食物連鎖のひとつとして考えてください。 失礼な事も書いたかもしれませんが、勝手な言い分を書かせていただきました。 |