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99年「土用の丑」直前情報 ウナギのリンク集 |
数日前の「みなと新聞」(水産業界最大クラスの業界新聞)を読んでいると、こんな記事が出ていました。これは「2001年直行便」と題したコラムですので、記者(編集者)の独白のようなものですが、なかなか面白く、いつも興味深く読んでいます。 要旨は下記のようなものでした。
実は、うちにも、こうした小さいサイズの売り込みがありました。なんと、1尾が50gに満たないのです。 アナゴの蒲焼きより小さいです。ただし、アナゴとは体型が違い、小さいなりにウナギの形はしています。 これを持ってきた某社の営業マンは「100円均一」に使えますよ。」と言われました。私は、唖然としました。 ものは試しと、私も食べましたが、「うーーーん」??????(^_^;)(^_^;)(^_^;) まあ、少なくとも、うちで扱っている活鰻蒲焼とは、全く違う味であったことは確かです。 私は、古いのでしょうか。ウナギが「100円均一」の商材になるなんて、考えたことも無かったです。 それが、巷では「100円均一」の商材として、出回りはじめているのです。 (京都の市場でも、某スーパーが「ウナギを「100円均一」で売りたいと言ってきたというのを聞きました。) 冷凍鰻、それも主にフランスウナギの小さなサイズを中心に値崩れしているのですが、大きなサイズも引きずられて、少しは安くなっているようです。ただし、日本種(ジャポニカ種)の冷凍蒲焼きの場合は、安くなってはいますが、フランスウナギほどではありません。 各スーパーでは、大きなサイズから小さなサイズまで、入り乱れて乱戦模様です。価格も、様々です。ただし、ほとんどの店が中国産のアンギラ種(フランス鰻)で、国産ウナギの蒲焼きをおいていても、品揃え程度です。 こうした乱戦のなかでも、活鰻については、昨年のシラスが少なかった上、新子の成長が悪く(特に、鹿児島が悪いらしい。)、大サイズの供給がタイトになって、末端では値下がりどころか値上がりの状況になりました。 したがって、活鰻蒲焼の価格は高いままで推移し、中国産のアンギラ種(フランス鰻)の冷凍蒲焼きは無茶苦茶な安値になると言う「分化」が起こっています。 高級料理としての「活鰻蒲焼」と、惣菜としての「中国産のアンギラ種(フランス鰻)の冷凍蒲焼き」に分かれてしまったのです。 当然、味が違いますし、昔から「活鰻蒲焼」を食べている人は、今安売りされている鰻蒲焼を食べると、美味しくないと思うでしょう。 一方、ここ数年、シェアを伸ばしてきた「中国産のアンギラ種(フランス鰻)の冷凍蒲焼き」しか食べていない人は、活鰻蒲焼を食べても「泥臭さや」「ウナギ臭さ」を感じるかもしれません。うーーん、難しい。 これが、いいことかどうか、私には分かりません。果たして、ウナギの美味しさとは、なんなのでしょう。 いろいろ、クエッションマークはありますが、私自身は「活鰻蒲焼」の炭焼きが一番美味しいと思っています。そして、この料理とこの味は、後世に伝えていかなければならないものだと思っております。 1999年7月19日記 |