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本番間近      ウナギのリンク集
梅雨に入って、もう10日くらいたってると思うんだけれど、最初の2日間ほどを除けばずーーといい天気で、気温も高い。
そのせいか、このところのウナギの売り上げは、昨年と比較してもそこそこいい成績になっているようだ。
5月連休とその後のいっときは売れなかったようだが、なんと言っても「ウナギは暑くなると売れる。」、ここのところの空梅雨状態は、ウナギにとってはいいことのようだ。
ある情報筋が、今年の土用の丑は「国産 680円」「中国 380円」という線を出してきた。
(もちろん、どちらも冷凍品、活鰻蒲焼ではない。)
私のつかんでいる情報では、「中国産炭焼きウナギ ケース10kg 40尾入り 10000円」というのがある。
(もちろん、卸売価格である。つまり、小売りやさんの原価)
よくきくと、「炭焼き」と標榜しつつ、実際は「皮目のみ炭で焼いて、身の方はガスで焼いてる」ということらしい。
このへんは、私も中国の現地に見に行ったわけでは無いし、半信半疑なのだけれども、今までの推移から考えると「十分、そういうこともありうる」と考えられる。
炭焼きウナギの件は別に書くとして、「40尾 10000円」について考えてみよう。
このウナギは、製品重量250g、きちんとした焼き方をしているなら、活鰻でいえば350g程度はある。
業界で、3pと呼ばれる「特大サイズ」のウナギである。この大きさなら、ウナギ丼にして、十分、2人前は取れると思う。
錦糸玉子とかをご飯にのせてうまくやれば、3人前取ることも不可能ではない大きさだ。
小売りやさんの原価は、1尾 250円。これに、タレやトレー分の原価をプラスしても、300円にはならない。安い!!!!
これを380円で売るとすれば、利益は90円ほど。利益率 23,7%。これでは売れないな。
480円で売るとすると、利益は190円ほど。利益率 39.6%。これなら十分売れる。
買う側からしても、480円で2人前取れれば、1人分240円だし、安い。3人分取れれば、チョー安い。
前期の情報筋の言う「中国 380円」というのが、もう少し小さなサイズと考えれば、当たってるなあと思う。
「国産 680円」について検討してみよう。
このところ、ずっと売り上げが上がらないし、どこの量販店も、「利益率重視」だ。
したがって、土用の丑でも40%程度の利益率を取ろうとするだろう。(店にもよるし、戦略にもよるが・・・・・)
680円売りで、40%の利益とすると、原価は408円。トレー、タレ代を引くと380円くらいか。
ケース50尾サイズとして、1ケース 19000円。60尾サイズで22800円。
ブランドにもよるが、この原価なら十分可能な価格設定と考えられる。
やっぱり、あの筋の情報は、かなり信頼できるね。
しかし、問題は味だ。
ほんとに美味しいウナギ、それはジャポニカ種の活鰻を炭焼きにして、あつあつを食べる、これに勝るモノはない、断言する。
しかし、これは高い。
このご時世、ボーナスも出ない、出ても去年の半分、これじゃローンが払えないなんていうところもある状況の中、なかなか高いウナギは食えないのが庶民の実態である。(それでも、一流のウナギ屋の鰻丼の値段は3000円台、信じられない。)
活鰻をガス焼きにしても、やっぱり冷凍鰻よりうまい。これは間違いない、私が断言する。
土用の丑の活鰻蒲焼(ガス焼き)の価格は、たぶん980円が標準になるだろう。
少々高くても、土用の丑の時ぐらい、美味しいウナギを食べませんか。
蛇足ですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一般的に、消費者の間では、養殖の魚より天然の魚のほうが貴重とされていますし、また、天然の魚のほうがうまいとも思われており、値段も天然のほうが高い場合が多いです。(値段は、例外もありますが。)
ウナギは、限りなく100%に近いくらい、皆さんが食べられているのは養殖ものです。
したがって、あのウナギの味は、天然ウナギの味ではないのです。
でも、ウナギは天然か養殖かという議論ではなく、「活鰻か冷凍鰻か」「ジャポニカかアンギラか」「国産か輸入物か」という議論になってますよね。
先にも書いたように、よくできた養殖鰻(活鰻)を炭焼きにして、あつあつを食べれば、むちゃくちゃうまいです。
つまり、養殖魚であっても、うまいものはうまいんだ。こんな結論は間違ってますかねえ?

  
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