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これからどうなる???!!         ウナギのリンク集
今年の土用の丑は、トータル的には、「よく売れた土用の丑」と言えそうで、うちでも、まあまあの成績でした。
全国的に「活鰻」及び「ジャポニカ」が中心によく売れて、中国産の鰻蒲焼(アンギラ種)は不振だったようです。
この原因はどこにあるのか、土用の丑が過ぎたばかりで、まだ、どこからも評価は出ていません。私の考えるところを、ちょっと書いておきます。
  1. 売れた原因
    • 昨年に比べると安かった。買いやすい価格帯であったことが第一の要因でしょう。
    • 今年が、暑い夏であること。これは大きいです。涼しい夏には、ウナギは売れません。
    • 雪印の影響があると思います。普段なら、お刺身が売れる時期ですが、生ものへの警戒感がありました。その点、ウナギは火が通ってます。消費者に、安心感があったようです。
    • 販売側の姿勢が強かった。なにせ、売れない売れないという毎日です。その中で、ウナギだけは売れている状況で、売り上げを上げようとするとウナギを売るしかない・・・という「ウナギ頼み」状況でした。いわば、どこのスーパーでも、背水の陣で、土用の丑のウナギ販売に挑んだと言うことでしょう。これは、一定の効果を生んだと思います。
  2. 中国産が不振だったのはなぜ?
    • ジャポニカ・・・言い換えれば「国産冷凍蒲焼き」が安かったこと。これは、活鰻が安かったことによります。スーパーのチラシを見ていても、「中国産」をメインにしていたのは、ローカルのMだけでした。(京都でのこと)
    • 活鰻相場が安かったので、活鰻中心に売ったところも多かったですね。全国スーパー・ローカルを問わず、店頭での「炭焼き販売」を大きく宣伝していたところが、いくつかありましたよ。(全国スーパーのSとD、ローカルのDなど)
    • 中国産のアンギラ種のメリットは「価格が安い」という事なのですが、それまでの「チョー安値販売」から、売れると見込んでの「利益重視販売」に切り替えたため、消費者に「高値感」を与えてしまったという感じがします。
    • 産地表示が義務づけられた関係で、産地を曖昧にして売ることができなくなりました。「中国産」と表示したウナギより、「国産」を選んだ人が多かったようです。まだまだ、消費者の間には、国産信仰が根強いと言うことが言えると思います。
ところで、これからどうなるのでしょうか。
  1. 業界の観測はいろいろあります。
    • 秋から冬にかけて、活鰻が不足するので、例年値下がりする秋から、今年は値上がりする。そうなると、加工業者さんが大変ですね。どの時期に買いにはいるのか、そのタイミングが難しい。
    • 中国産の加工ウナギが余っている。したがって、大暴落の可能性があり、昨年の二の舞になるかもしれない。中国産の加工ウナギは早めに売っておいたほうが安全だ。
うーん、どっちが正しいのでしょうね。
ボク自身は、活鰻の浜値はあがると思ってます。つまり、小売りの値段も上がると言うことです。
これは、養殖業者さんにとっての、「妥当な出荷価格」になると言うことであって、昨年夏前のような「バブル相場」になると言うことではありません。
そうすると、中国産の加工ウナギはどうなるのでしょうか。
活鰻だけが上がって、加工鰻だけが安くなるなんてことは、まず考えられないし・・・。
とりあえず、あと一月は、ウナギの需要期なので、その間に大きな値下がりはないでしょうけど、9月からどうなるか微妙です。                                                      2000年8月2日


  
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