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ウナギの油脂は消化に悪い?             ウナギのリンク集
ウナギ養殖研究会の伝言板に、「ウナギの油脂は消化が悪く、消化不良でなくなった方が居られる」というような書き込みがありました。
この書き込みにはビックリしました。
私は、商品部でウナギを売るのに関わって10年以上、お店で売っていた時期を含めると、20年以上の間、ウナギとつきあっていますが、そういった苦情に出会ったことがありません。
だいたい、ウナギの苦情の定番といえば、下記のようなものです。
  1. 「泥臭い」「薬くさい」等々、養殖池や餌や加工前処理に起因する問題
  2. 「骨があたる」「皮が固い」等の、原料ウナギ自体に起因する問題(「皮が固い」というのは、焼き方にも問題があります。)
  3. 「焼きがあまい」「タレが薄い」等の、加工上の問題
こうした苦情は、年中ありますし、残念ながら、完全に解決するのはなかなか難しいというのが現状です。
「ウナギの油脂は消化が悪い」とは、私自身、考えたことも無いことなのですが、ちょっと気にはなっていました。
そうしたら、友人のウナギのお医者さんが調べてくださいました。
下記は、ウナギのお医者さんが栄養大学の先生に質問され、先生から頂かれた回答文です。
ウナギ養殖研究会の伝言板に書かれたのですが、掲示板では、そのうち消えてしまうので、ここに転載させていただくことにしました。

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「うなぎの消化について」
1.消化に影響する因子としては脂肪酸です。
そこで、ウナギの脂肪酸とほんまぐろのトロの脂肪酸量を比較しました。
*可食部100g当たり
魚名 総量 飽和脂肪酸 不飽和脂肪酸一価 不飽和脂肪酸多価 ビタミンE
ウナギ 21.59 6.20 11.44 3.95 4.9
マグロトロ 20.12 5.29 9.10 5.73 1.5

2.この脂肪酸量の比較では、ウナギが若干高い数値を示していますが、 ほとんど違いは有りません。
ウナギはビタミンA含量が高いことが知られていますが、ビタミンB1,B2含量も高いので疲労回復に役立ちます。
また、ビタミンEも豊富なために、脂肪酸の酸化(分解すること)も防止しています。
3. 結論としましてウナギは消化が悪くありません。

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おわかりいただけたでしょうか?
消化不良などは気にせず、沢山、ウナギを食べてくださいね^^/

                                                    2001年7月22日


  
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