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鰻の高値と中国   ウナギのリンク集
5月に入って、夏のような暑い日が続いています。
いよいよ鰻の季節だということで、先日、うちの近くのスーパー「平和堂フレンドマート」で、鰻蒲焼を買いました。
中国産の2.5p(もしくは3p)で、1尾980円でした。
いくら大きくても「中国産980円」というのは、ここ数年、見たことのない高値で、ビックリしました。
一応、「炭焼き」のシールが貼ってましたけど、味は?あんまり印象がないです。
昔、ボクが店頭で焼いていた「炭焼き鰻」とは全く違いました。もちろん、ボクが焼いていた炭焼き鰻のほうが美味しかったということですよ。
先週の土曜日、ジャスコへストコンに行き、鰻の品揃えを見ましたが、中国産の超大型の鰻をサードカットし、3枚パックで1000円でした。あれを、1切350円で売られても、ちょっと買わないでしょうね。
だから、3枚で1000円にしてるんでしょう。苦し紛れの商品作りという感じです。
ジャスコのの鰻の品揃えは、京都一充実していると思います。
カネ伸というところで焼いている「活鰻蒲焼の炭焼き」という美味しい鰻があります。
この鰻、昨年は1029円(税込)だったのですが、今年は1380円(税込)になっていました。
34%の値上げですが、これは苦しいですねえ。
スーパーの鰻は、1000円を超えると、極端に売れ行きが落ちます。
中国産なら500円以下で売らないとダメでしょうね。
鰻商戦の本番までには、まだ日がありますが、どのような品揃え・価格政策をとるのか、各スーパーバイヤーの力が、ぎりぎりのところで厳しく試されるシーズンになりそうですね。
昨年1年間の貿易でいえば、輸入先の1位が、それまでのアメリカを抜き中国になりました。
私たちの身の回りには、たくさんの中国産のものがありますし、加工品の中身などにもありますから、「中国産は嫌や」という人も、知らず知らずのうちに、中国産のものを使ったり食べたりしているのが現実だと思います。
ひと昔前には、「アメリカがクシャミをしたら、日本は風邪をひく」と言いましたけれど、いまは「中国がアクビをしたら、日本もアクビをする」という、一心同体の関係になりつつあると思います。
感覚的・感情的に「中国産は嫌や」と思われること自体は、まったく理解できないことではありません。
まして、この間の中国での「反日デモ」を見ていて、ますます中国が嫌いになるということもあり得ることだとは思います。
日本が第二次世界大戦中に中国や韓国などを侵略し、それぞれの国の人達を苦しめたことは事実としてあったわけで、そのことを誤魔化すわけにはいきません。
そして、それに対する(過激な)反応としての「反日デモ」は、中国側として一定の論理的正当性を持っていたと、私は思っています。だからといって、「破壊活動」や「日本製品不買運動」などは、決して日中両国民の利益になるものではないのです。
そういう点では、デモの押さえ込みをはかっている中国政府の現在の方針は、日中間の現状を正しく見た方針であろうと思います。
日本でも、意図的に反中国の考えを公言する人達がいますが、これは決して日本国民の利益にかなっていると思えません。
今や、中国と日本は、対等平等の立場で両国の経済発展を目指すというつながりが(経済レベルでは)できているし、これを崩してはならないのだと思います。
話を「鰻」に戻しますけれど、「活鰻」「加工鰻」を問わず、鰻業界は、中国を無視しては絶対に成り立たないですよね。
中国側としても、日本人の対中国感情や、日本国民の購買力の現状を無視してはいけないと思うのです。
今年の場合、先に書いたように、価格的に厳しい状況にあります。はっきり言って、今の中国産の値付けでは売れませんよ。
こういう時期こそ、十分に話し合いをして、お互いの状況を理解し合い、「売れる値段」をみつけだすことが、双方の利益に繋がるのではないでしょうか。
ヨーロッパでは、EUという連合体を作り、「域」の利益をはかっているのに、アジア、それも中心になるべき東アジアにおいて、日中韓という大国同士が政治的に反目し合うという不幸な状況になっているのは残念なことです。
日本・中国・韓国が共同体を作れば、国際社会に大きな影響をもたらすことができるし、三国プラス東南アジアという連合では、さらに大きな力になると思います。
こうした展望を持ちつつ、国家間にある現実の障害を、相手国の立場を尊重して、話し合いで解決をはかることが特別に重要なことであると考えています。


  
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