マグロの卵とカラスミの話
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アバタノオジサン | 2005.02.26 | つい先程、TBS系「世界・ふしぎ発見!」の南イタリア(シチリア島)特集を見ていると、マグロのカラスミが取上げられていました。 ミス・シチリアだったかの美女が、自慢料理として、鮪のカラスミのスパゲティーを披露していた訳です。 所で、世界一のマグロ消費国であり、且つ魚卵好きの日本でありながら、マグロの卵(卵巣)は殆ど見た事も聞いた事も無いのですが、‥その辺りどんな事情なのでしょう? |
Sampei | 2005.02.27 | マグロの腹子・・・見たことないですね。 昨年、久米島でメバチとキハダをたくさん釣りました。 10kg〜最大32kgだったのですが、腹子は見た記憶がありません。 このサイズでは、まだ生殖活動に入らないのでしょうか? |
アバタノオジサン | 2005.02.28 | マグロのカラスミについてネットで検索してみると‥‥ イタリアではボラ以外に、マグロ、カジキマグロ、タラ!、スズキ、メルルーサ、等のカラスミも作られている事が判りました。 そして、カラスミのパスタも好まれている様子です。 また某、天麩羅屋風インターネット市場では、イタリア、サルディーニア島産のマグロのカラスミ(Bottarga di Tonno)が、100g当たり2,000円弱くらいで売られていました。 (これでも、随分と高いですが、本物のボラだとこの倍くらいしますね) イタリア料理の食材として流通しているようです。 それなら、我々が赤身やらトロやらで日々食べている大量のマグロ‥‥この腹子は何処に行ってるんでしょうね?(捨てられているのか?) 一方、日本の讃岐では、江戸時代には将軍家に献上されていたと云われる、鰆(サワラ)のカラスミが作られているようです。 サワラなら、釣師の皆さんには馴染み深いんじゃないですか? それから「カラスミ風味‥‥」として、 鶏卵の黄身、タラの卵、サメの卵を混ぜたイミテーションも、これは本物に比べれば、極安く売られています。 |
Sampei | 2005.02.28 | カラスミって、いろんな魚卵で作られているんですね。 しかも、イタリアで作られているんですか?初めて知りました。 実は、近くのイタ飯屋で、お昼のスペシャルに「エビとカラスミとホウレン草のスパゲッティ」というのがあったので、つい注文したのですが、これってひょっとしてイタリアではポピュラーな取り合わせなんでしょうかね? その店は、京都の西大路御池のすぐ近くです。 地元の琵琶湖オオナマズさんならご存じかもしれませんね。 |
たかむら@ny | 2005.02.28 | 仕事の関係で、しばらくNYで暮らすことになりました。 たしかに、イタリア食材店に唐墨と同じものがありますね。 日本のものより少し硬い感じですが、味は同じです。 たしか、こちらの料理では、すりおろしたりして使っていたように思います。 自分は日本風に、酒の肴にしていましたが。 しかし、他の魚卵でも作られていたというのは初耳です。 唐墨というくらいだし、長崎の名物というところを考えると、あんがいヨーロッパ伝来のものかもしれませんね。 |
琵琶湖オオナマズ | 2005.03.01 | > その店は京都の西大路御池のすぐ近くです。地元の琵琶湖オオナマズさんなら > ご存じかもしれませんね。 すみません、知らないです。 行ってみますので、店名教えてください。 チーズと同じように、けずってつかうんでしょうか。 本カラスミを使っているのでしょうか。それとも偽物? 本カラスミは、かなり高いですよ。 スパゲティに使えるやろか? |
Sampei | 2005.03.01 | 西大路御池交差点の北西角から2軒目にある「トラットリア・カロ」 というお店ですが、残念ながらカラスミのパスタはスペシャルメニューなので、月に1回くらいしか出ないようです。お昼のスペシャルで1,000円です。 昼食しか行かないので、夜ならいつでも注文できるのかもしれません。 > チーズと同じように、けずってつかうんでしょうか。 そのとおりです。 > 本カラスミを使っているのでしょうか。それとも偽物? 毎週行っていますが、値段の割にどの材料もいいものを使っているので、本カラスミだと思います。 たかむら@ny さんが書いておられるように、イタリア産のものなのかもしれませんが、ちょっと分かりません。 |
沖縄のカニ | 2005.03.01 | 以前、調査船からクロマグロの卵をたくさんもらったことがあったので、近隣課の人に確認したところ、キハダのものなど、ちょうどこの時期くらいから、市場に出るそうです。 (冷凍ではなく)生マグロが中心だからでしょうか。 入手できそうなら、買って食べてみます。 |
Sampei | 2005.03.01 | マグロの腹子が手にはいるとはうらやましいですね。 これから市場に出回ると言うことは、4月頃でもまだ腹子を持っている魚がいそうですね。 今年も、4月には久米島へ釣りに行く予定なので、大きいのが釣れたら腹子に注目してみます。 |
からすとんび | 2005.03.01 | マグロの卵ですが、静岡の沼津・富士等にある「丸天」という魚料理屋さんでは、昔から煮つけをおいてます。『こす煮』というのがマグロの卵の煮つけで、ネットでみたら今は400円のようですね。 マグロの卵があまり一般に流通しないのは、まぐろ延縄(はえなわ)船がマグロを漁獲した時に鮮度保持のため、船に揚げてすぐエラと内臓を取り除くためだからではないでしょうか。 卵などのマグロの内臓系は、船のまかないで食べられるか、マグロの水揚げされる港の周辺しか流通しないのではないでしょうか。 那智勝浦の港の近くの料理屋さんで、確かマグロの内臓を使った料理を出していたと思います。 |
heita@沖縄 | 2005.03.01 | 鮪の卵の話ですが、ホンマグロとキハダの産卵場所が沖縄周辺と言うことで、これからの時期、日を追って卵巣が成熟してきます。 鰓と内臓は漁獲時に撤去してしまいますが、卵巣と精巣は口又は鰓蓋からは取ること ができません。 これらを取るためには腹部を切開する必要がありますが、生鮮鮪は水氷(冷やした水)に漬け込んで保存するため、切開すると切り口から水が染みこんでしまい商品価値が下がります。このため、生殖巣は港へ陸揚げしたときに取ることになります。 凍結保存や生氷(きごおり:氷蔵)の場合は船上で開腹します。 産卵のピークは5月の連休明け頃です。 成熟しきってしまうと卵粒がバラバラになり手に負えません。 半成熟程度の物を、一旦茹でてからスライスして天ぷらにしたり、炒めたり煮付けたりすると美味しいです。 県外の漁師は、新鮮なら精巣の方が美味しいと言いますが、未だに食べる気になりません。フグの白子も食べる気になれないのです。 こちらでは、春先にホンマグロ、メバチ、キハダ、ビンナガと各種のマグロ類が獲れますが、メバチの卵は見た覚えがありません(自信なし)。 ビンナガは、鰓内蔵を除去しないまま流通しているので、ほとんど開腹しません。 ホンマグロの卵巣は一房で5kg以上、一腹で10kg以上になり、大きすぎて食べたことがありません。 ところで、卵巣精巣とも商品としては流通していません。 一日に200kgぐらいの卵巣がありますが、基本的には他の残滓と一緒に餌料や飼料になります。 4,5年前から、無傷な物を集めて売っている人もいますが、仕入れは無料でも商売としては難しいようです。 県外の漁船は、鮪の心臓と胃も保管して持ってきます。 心臓は豚レバーの感じで、もっとアッサリ味です。 胃も、一旦茹でてから細切りにして炒めると、豚の腸と同じ感じがして、さらに歯ごたえがありグスグスして美味しいです。 宮崎や鹿児島では、これらの内臓も商品として水揚しているそうで、船員の飲み代くらいにはなるそうです。 |
Sampei | 2005.03.02 | 5月が産卵のピークということは、4月に釣ったら立派な腹子が入っているはずですね。 去年どうだったかが思い出せない・・・今年は腹子に注目します。 > ところで、卵巣精巣とも商品としては流通していません。一日に200kgぐらいの卵巣 > がありますが、基本的には他の残滓と一緒に餌料や飼料になります。 もったいない話ですね。商品として出ていれば、私ならきっと買うと思います。 |
アバタノオジサン | 2005.03.02 | カラスミの食文化は、グローバルで人類史的規模の拡がりがあります。 カラスミの起源は地中海沿岸地域で、歴史は紀元前にまで遡れ、古代ギリシア、エジプトでも作られていたようです。 日本ではカラスミ=ボラと思われていますが、本家地中海のイタリアでは様々な魚卵のカラスミ(Bottarga)があり、勿論、ボラ(muggine)はその中でも脂肪含有率等で優れ、第一等の物ではありますが、マグロのカラスミ(Bottarga di tonno)も、決してボラの偽物、代用品ではなく、極普通に広く堂々と利用されているようです。 さて、「からすとんび」さん「heita」さんの話しを伺ってみると‥‥ 日本で大量に漁獲されているマグロの腹子は、一般には流通していないようですね… しかし「くりさん」が、以前知られていなかったマグロの頭や頬の肉が、最近になり一般消費者も口にするようになった例を揚げているように、 ‥‥マグロの腹子もカラスミとして開発され、一般に流通するのが 正に待たれているのではないでしょうか‥‥? 潜在的な消費の受け皿は既にあると思いますよ。 イタリア料理の食材としてマグロのカラスミを開発し、イタリア料理経由で一般に普及させたなら、ボラのカラスミ=本物、マグロのカラスミ=偽物、と云うイメージも払拭され、より多くの都市圏消費者に受入れられる可能性があると思います。 因みにネット上で販売されているカラスミは‥‥ マグロ:サルディーニア島産;100g 約 1,900円 ボラ:サルディーニア島産;100g 約 2,600円 また、都内スーパー店頭のカラスミは‥‥ ボラのブロック:オーストラリア産;100g 約 3,900〜4,100円 ボラのパウダー:オーストラリア産;100g 約 2,000円 ‥‥といった感じです。 品質の良いカラスミを作るには、血抜きや脂の拭取り等に職人的な技術が必要なようですが‥‥ マグロ関係の方、魚卵関係の方、水産加工関係の方‥‥ 未だ手を付けていない様でしたら研究を始めてみたら如何でしょう。 消費者としては、カラスミがタラコやスジコとそう違わない程度の近付き易い商品になる時代が来る事を期待しています。 ‥‥以上、色々言いながら、 私自身未だマグロのカラスミを食べた事が無いのが残念なところです‥‥ |
Sampei | 2005.03.03 | マグロの卵、食べてきました。 大阪・難波の「魚頭 大熊」という店では、マグロの白子、真子、胃袋等の料理を出しています。 http://www.daikuma.co.jp/uogashiradaikuma/index.html 前から知っていた店だったのですが、たまたま一昨日行ったらメニューに載っていたので注文してしまいました。 ・白子ポン酢 ・真子の煮付け ・胃袋の唐揚げ ・真子のクリームコロッケ それぞれ美味しかったですが、白子は鮭の真子のような食感でしたがちょっとクセがあると感じました。 ポン酢ですが、一度煮てありました。やはり鮮度上、生食は無理なのでしょうね。 真子はタラコより粒が小さく、カラスミにしたらいい感じになりそうです。 胃袋はカリカリに揚げてあったので、もとの味がどうかはよくわかりませんでした。 |