アンギラ・マルモラータ試食記
2000年11月1日

一色の小澤さんが、養殖ウナギ(アンギラジャポニカ)に混ざっていたアンギラ・マルモラータを送ってくれました。
アンギラ・マルモラータの和名はオオウナギで、鹿児島の池田湖では天然記念物になっており、大きいのは体長2m胴回り50センチもあるのがいるらしいです。私が見たのはこれ。ボート小屋で飼われていたオオウナギです。
こんなウナギ、滅多に食べられるモノではないです。貴重な経験をさせていただきました。小澤さん、ありがとうございました。
アンギラ・マルモラータを我が家にお迎えしたのは、11月1日午後6時30分頃でした。
幸いにして、嫁さんが飯作りをさぼっていたので、ちょうどいいとすぐに作業にかかりました。
マルモちゃんは非常に元気で、キッチンのシンクの中で暴れ回り、なかなかつかまえることができません。
包丁を研いでいた砥石で、頭を10数回なぐり、やっとおとなしくなったところを、工具箱から出してきたキリで目打ちをして固定しました。 実は、これも悪戦苦闘で、一回首に刺したら、マルモちゃんはキリをグルグル巻き込んで離してくれないのです。 それで、一度キリを抜いて、再度打ち直し、マナイタに固定しました。
マナイタは、普段使っていない大きめの木のマナイタを使いました。
それでも、マルモちゃんのほうが大きく、しっぽのあたりを開くのは苦労しました。
包丁は、昔、大学生協にいたときに使っていたやつ、研いで研いで、長さが最初の半分くらいになっているのですが、これが一番使いやすいので、魚をさばくときはこれを持ち出してきます。(普段は、赤錆がついてる。(^_^;)
鰻をさばくのは、今回が3回目。
今までのは、鰻自体が弱っていたので、わりと楽だったのですが、マルモちゃんは元気なので抵抗して、なかなか、すっとさばかせてくれません。
鰻の正式なさばき方を知らないので、とりあえず、ハモをさばく要領でやりました。
首のところから骨まで包丁を入れ、骨にあたった包丁を返して、骨に沿って切り目を入れます。
マルモちゃんが抵抗するので、何度も包丁が浮いてしまいましたが、なんとか開くことができました。
骨はずしは、しっぽのところの骨を切り、骨の下に包丁を入れて、すっと引いていくと、わりと簡単に取れました。
さばいた後の写真を撮っていますが、この時点でも心臓は動いていました。
身を4つに切り、焼きに入りましたが、嫁さんが「ガスコンロを使うな。」というもので、やむなく、トースター(^_^;)を使いました。
タレ塗りは3回、焼くのは20分くらいかかりました。 火の加減でしょうか、焼き色がうまくつきませんでした。
あ、タレは、サンプルとして貰った日本食研のボトルタレがあったので、それを使いました。
できあがって、すぐ、鰻丼にして食べました。 味は、「まあまあ」というレベルですね。
中国産のまずい蒲焼きに比べれば、こちらのほうが美味しいです。
皮がけっこう厚かったので、皮が固いかなと思っていたのですが、そうでもなかったです。
今回、どういうわけか、子供二人とも食べてくれました。
上の子は、2切れ(半尾)を鰻丼にして食べましたが、「うまいうまい」と言って、すぐに食べてしまいました。
娘は、「骨が喉にささる」「皮が食べられない」とか文句を言いながら、身だけは食べたようです。(1切=4分の1身)
調理を始めて、食べ終わるまで、1時間半くらいかかりました。 しっぽのほうもそのまま焼いて、momo(ネコ)に食べさせました。 momoは鰻が大好きなので、瞬く間に食べてしまいました。
以前、紀州からタカアシガニを送っていただいて、あのときも悪戦苦闘したのですが、あのカニは水っぽくて美味しくなかった。同じ「悪戦苦闘」でも、今回のほうがよかったなあという感じですね。 でも、やっぱり、「ジャポニカの炭焼き」が、一番美味しいと思いますね。         下には、写真集があります。

届きましたよ。

11月1日
夕方6時半頃
箱の中には、
この状態で
マルモちゃんが
一尾だけ。
包丁はこれ。

まだ研いでない
ので、赤錆が
ついてます。
シンクの中で
暴れるマルモ。
キリで目打ち。 キリに
巻き付いて抵抗
さばき開始 腹を割る。
内蔵をとる。 内蔵。
黒っぽいのが
心臓。
動いてます。
とりあえず
包丁は入った。
momoが
ずっと見ている。
骨はずし。 骨がはずれた。
さばき終了。

わりとうまく
いきましたよ。
アラはこれだけ
出ました。
まだ心臓は
動いてます。
白焼き。 皮はなかなか
焼けない。
タレをつけた。

左は、momo用
の、鰻のしっぽ。
タレをつけて
焼いている。
完成。 左が息子の分
右上は娘の分
右下は私の分

嫁さんはうなぎ
を食べない。
momo
おとなしい。
momoはウナギ
が大好き。

あっという間に
食べました。
うまいうまいと
食べています。
骨が・・・・・
皮が・・・・・と
文句を言いなが
ら食べてます。
皮をはずして
いるところ。
こんなふうに
momoは
ずっと見てました



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