ネブトという魚?

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きはら@横浜 2000.08.23 広島県は福山市の実家に帰省してきました。
夕方の4時頃、福山駅に着き、このままウチに帰るのも何なので、ビールでも飲もうとぶらりと入った居酒屋で、「ネブト」という小魚を見つけました。
丸のまま二度揚げしたものを、別皿に用意した三杯酢をつけて食べるというものでした。(こういう食べ方も良いもんです)
骨も鰭も気にならず、さっくりと噛みしめられ、味は淡白な中にも小魚らしい滋味があり、丸揚げによくある苦味もなく、なかなかによろしい物でした。
一盛り20匹から25匹、380円。
初めて食べたサカナなのでいろいろ物色したところ、わずか3〜5センチで成魚、顔つきや形はソイにそっくりですが扁平で、銀白色の魚体に黒の縦縞が4本くらいはいってました。
店の人に聞くと、瀬戸内沿岸で獲れるもので、市場には、獲れた時には入ってくる、スーパーでも時々見かける、獲れる時期は春から秋にかけて、などなど…
福山には15年間住み、その後に移った香川県の4年間でもついぞ聞いた事も無く、美味しさに物珍しさも手伝って、生ビール一杯のところが、三杯になってしまいました。
申し訳ないけど気分が良い、などと思いつつ… 実家に帰り、調理師をやっている弟に訊ねた処、「食べた事はあるけれど詳しくは知らない」との事。
何科のなんというモノなのか、「ネブト」とは地方名なのか、こちら(関東地方)にも生息しているのか、などなど、ちょっと詳しく知りたいと思い、投稿した次第です。
瀬戸内沿岸の皆様、ご存じあれば、一報頂ければ幸いです。
Roku@北摂三田 2000.08.23 大阪・兵庫の辺りでは、ネンブツダイのことを「ネブト」ととも呼ぶらしいですが、お話からしますとカマジャコとも呼ぶテンジクダイの唐揚げを三杯酢につけて食べる料理があります。  
図鑑を見ますと、どちらもスズキ目テンジクダイ科ですね。 
テンジクダイには、目立つ縦縞が幾筋もありますので、このテンジクダイの揚げた物ではないでしょうか………??(ネンブツダイは赤味が強い。)
日向@広島魚市場 2000.08.23 ネブトは広島市の市場でも使っている名前です。
姿・形・同一地方での名前から推察して Tamuraさんが 指摘された通りテンジクダイです。
この魚は、処理が面倒なので相場が比較的安い魚です。
量販店の方は、まず買いません。
仲卸の人が自分のおかずに買ったり、対面のある手間を掛けて売って頂けるお店が主体で買っていきます。
から揚げ、 また、これのすり身は絶品だそうです。

それと 魚屋さん(量販店の魚売場ではなく)がこれから生きていくには、話題によく上がるブランド魚を売るのでは無く、対面主体の強みを生かし、本当においしくて(脂の乗ってないブランド魚より) 前浜の脂の乗った鮮度のよい魚などや、時季のおいしいお魚を売っていくのが良い方法だろうと思います。
ウナギなども、台湾の生のウナギを井戸水でもあれば生かして臭みを抜き、美味しくて安いウナギが販売できるかも知れません。
JAS法施行に伴い、消費者が産地表示振り回されてるときに、逆に産地にとらわれず美味しいお魚を紹介するような、量販店に出来ない対応を していかないと魚屋さんはどんどん減っていきそうです
海童@しまなみ海道 2000.08.23 ネブトは福山市内のスーパーで、一盛りいくらかで安く売ってます。
唐揚げ等で食べますが、個人的には頭を落とさないと、魚体が小さい割りには耳石が大きくて、歯に触りすぎるようです。
河原@福山さん 補足をお願いします。
もしかして、今晩のビールのつまみはネブトかも・・・。
河原@福山 2000.08.23 先程,仕事の帰りに買い物をして帰宅,メールより先に海童さんからの電話でこの件について聞きました。
なんと,買い物袋の中には当の「ネブト」が! 
福山のスーパーでは結構よく見かけます。
「ネ」と「ブ」がつくんで,以前図鑑で調べたのに「ネンブツダイ」だと勘違い していましたが,確認しました。
テンジクダイが正解です。

> この魚は 処理が 面倒なので、相場が比較的安い魚です。
確かに面倒です。

> 唐揚げ等で食べますが、個人的には頭を落とさないと、魚体が小さい割りには耳石が大きくて、歯に触りすぎるようです。
今が産卵期で,卵がはみ出している個体もあって,魚体も大きいのでつい買っちゃいました。
耳石がホントに大きいんですよ。5pぐらいの個体で,米粒大の固いかたまりが頭部に2個あります。
前回食べたとき,面白がって皿の上に並べて、「へぇーーー, でかい」とやっていました。
確かに食べにくさを感じました。(調理の腕かも) 2度あげするのがポイントなのかな?
南蛮漬けみたいに酢につけ込んだら食べやすいだろうな。
瀬戸内海は小魚がおいしいということですから,これからも色々挑戦して報告します。
小さいコノシロとか,ベラとか,サッパとか・・・・。
きはら@横浜 2000.08.23 >  図鑑を見ますと、どちらもスズキ目テンジクダイ科ですね。テンジクダイには、目立つ縦縞が幾筋もありますので、このテンジクダイの揚げた物ではないでしょうか………??(ネンブツダイは赤味が強い。)
そうですね。言われてみれば、その通り。
しかし…テンジクダイとは。でも美味しかったのでカンケーなし。
地方によってはゴンズイやらヤツメウナギを食べる所もあるし…
近種の?ネンブツダイは、釣り師とちょっと仲の悪いオトモダチ。
次はコイツがターゲット?食べられるのかしらん? ともかくありがとうございました。
きはら@横浜 2000.08.23 > ネブトは福山市内のスーパーで、一盛りいくらかで安く売ってます。
帰り際にスーパー/魚屋さんを覗くチャンスが無かったのは、ちょっと残念でした。

> もしかして、今晩のビールのつまみはネブトかも・・・。
飲み過ぎないように注意して下さいね。
サクサク美味しいものなので、私はついつい飲み過ぎて… 実家に帰って甥っ子と遊んだ時には難儀しました。
きはら@横浜 2000.08.23 > から揚げ、また、これのすり身は絶品だそうです。
こちらに帰る時に、駅の土産店でてんぷら(すり身を揚げたもの)を買って帰りました。
そのまま食べると、これまた仲々滋味深い味で、私の好きなニギスのつみれを淡白にしたような味。
帰省疲れの体に日本酒を注いでしまいました。

> 対面主体の強みを生かし 本当においしくて(脂の乗ってないブランド魚より)前浜の脂の乗った鮮度のよい魚などや時季のおいしいお魚を売っていくのが良い方法だろうと思います。
そうでしょうね。
食べ方が分からないサカナや、どういう調理法が良いのか、など、ポイントを教えて頂けると嬉しいものです。
今回みたいに、まるきり初めてのサカナも出てきますので。
きはら@横浜 2000.08.23 > 今が産卵期で,卵がはみ出している個体もあって,魚体も大きいのでつい買っちゃいました。
大きい方がおいしかったです。

> 耳石がホントに大きいんですよ。5センチぐらいの個体で,米粒大の固いかたまりが頭部に2個あります。前回食べたとき,面白がって皿の上に並べて「へぇーーー,でかい」とやっていました。
確かに食べにくさを感じました。(調理の腕かも)

> 2度あげするのがポイントなのかな?南蛮漬けみたいに酢につけ込んだら食べやすいだろうな。
そのお店では、一度揚げたものを暫く置いた後、二度揚げしていました。
二度揚げにすると、耳石も気にならなくなると思います。
三杯酢を別皿にすると、酢でサカナの味が殺されないのでグッドです。

> 瀬戸内海は小魚がおいしいということですから,これからも色々挑戦して報告します。小さいコノシロとか,ベラとか,サッパとか・・・・。
楽しみにしております。ベラは塩焼きがよろしいようですよ
河原@福山 2000.08.27 ネブトの話題,追加です。  
今回は,頭を落として,軽く塩をふってから小麦粉を薄くまぶし,高温でパリッと揚げてみました。  
味は,前回に比べてかなり良かったように感じました。
揚げる温度が良かったのと,木原さんがおっしゃったとおり,魚自体が大きかった(といっても最大で全長8pぐらい)ためだと思います。  
さて,今回調理に供したのは49尾(300円なり)でした。
産卵期のまっただ中らしく,メスはほとんどが抱卵していました。
調理の途中,何気なく切断した頭部の山を見ると,その中に妙に下顎の喉側が膨らんだものがありました。
そこでピンと思い浮かんだのが,名前を確認するために見た図鑑(日本産魚類大図鑑;東海大学出版会)の説明です。
「卵の口腔内保育は雄が行う。」というものでした。
で,思わず血が騒ぎ,魚の口を開けたら,やっぱり! 
緑がかった灰色の卵がぎっしり詰まっていました。
他のはどうだろうかと,チェックしたところ,もう1個体同様のものがありました。
2/49が,口腔内保育中の雄でした。  
メスの生殖口からはみ出していた卵はレモンイエローだったのに,受精したせいか,卵の色が変わっていたことと,口腔内の卵は互いに粘着性のある繊維のようなもので容易に崩れないようになっていたのが面白いなと思いました。
でも, 産卵・授精はどのように行われるのでしょう。見てみたい。  
おそらく,今回のメールで取りあげられていなかったら,頭ごと食べるにしても,頭を落とすにしても,口の中に卵があるなんて気づかずにいたことだと思うと,不思議なような得した気分でした。  
おまけ:1個体だけ,小さなテッポウエビを3匹も食べているのがいました。
ここから下は、2001年11月25日に追加したものです。
隠岐のなかがみ 2001.11.18 びんごオフの時、ネブトの南蛮漬けが出たんですが、その味はまあ置いといて、あれは、ネンブツダイの仲間なんでしょうね?福山ではイシカマリとも言うとか聞きました。
他の地域でネンブツダイを食するところがあれば、どなたかお教え願います。
あかまんぼ@紀州人 2001.11.18 > あれは、ネンブツダイの仲間なんでしょうね?福山ではイシカマリとも言うとか聞きました。
☆仲間的にはテンジクダイというグループですよね。
 似たような魚デ、オオスジイシモチ、クロホシイシモチ、などなどがあるようです。(今、図鑑みました)
☆紀州でも食べますよ。細かな分類は関係なしで、おおよそ、アカジャコ、アカゴ、ブンブとか呼ばれてます。
 南蛮漬けや、煮つけたのをしゃぶるようにして食します。
 雑魚なのでスーパーでは売ってません。 いわゆる漁師町の食べ物だと思うのですが…
☆夕凪さ〜ん、栖原や田村でも食うてるか〜?
 湯浅は食わんで。辰が浜や、雑賀崎のおばちゃんらは好きやけどね〜…
隠岐のなかがみ 2001.11.18 > ☆仲間的にはテンジクダイというグループですよね。
>  似たような魚デ、オオスジイシモチ、クロホシイシモチ、などなどがあるようです。(今、図鑑みました)

イシモチと言うのが、なんでか?と思っていたんですが、頭の中に石があるんだそうですね。

> ☆紀州でも食べますよ。細かな分類は関係なしで、おおよそ、アカジャコ、アカゴ、ブンブとか呼ばれてます。
>  南蛮漬けや、煮つけたのをしゃぶるようにして食します。

私はこないだはじめて食べました。美味しいのはいつなんでしょうね?^^
みっちゃん@千葉 2001.11.18 鹿児島にいるときに海釣り公園によくアジつりに行ってたんですけど、念仏鯛だけはどんな時も良く釣れてました。
アジと一緒に持って帰って食べた事がありますが、小さいくせにうろこがおおくて処理しにくかった思いが。。
鹿児島水族館で高山さんに案内してもらった時に初めて知りましたが、念仏鯛達は海底で必ずペアになって泳いでいましたヨ。
それ見て、「あー大して大きくも無いし、おいしくも無いのに、ワザワザ仲良しさんたちを引き離して釣り上げる事もなかったなー。と思いました。(魚に感情移入してどうする!)
ちなみに念仏鯛は、お坊さんは生臭禁止だったけど、この魚だけは食べてよいとされていたから、と釣り船の方からおそわりました。
本当でしょうか?
私は、つれてもほとんど手ごたえがなく、念仏となえるごとく海底からだらりと出てくるからかなーと思ってました。
隠岐のなかがみ 2001.11.18 こんな風に書いてあります。
 http://www.d7.dion.ne.jp/~takedatj/sakanazukan/sakanazukannenbutudai.htm
みっちゃん@千葉 2001.11.18 そうだったんですかー。だまされたのかなぁ〜(笑)
それにしても、やっぱり夫婦仲のいい魚なんですね。
オスが卵の世話をする? あーあ、わたしも念仏鯛のメスにうまれたかったなあ。。。。
河原@福山 2001.11.23 旬は夏だと思われます。8月後半にメスは卵を持っていました。
オフ会では、1日目のみならず、2日目の昼食会の席でも、お皿に山盛りで出されていました。
2日目の味付けは、から揚げにしたのを甘味が強い酢漬けにして、しょうがの風味もありました。
子どもは2日目しかネブトを食べませんでしたが、美味しいと言っていました。
私も子どもにはこっちのほうが受けるかなと思いながらいただきました。
それで、後日談とは、まさしくこの2日目のネブトを食べたことをご報告しようと思っていたのです。
昨年9月に知人とともに、カネトの社長さんを訪問してご馳走になったので、地元ではどのようにして食べているかをご報告しようと思ったのです。
ずるずると、1年以上経ち、報告する機会を逸したものを皆さんで食べることになろうとは思いもよらない展開でした(^^ゞ。
さて、上記のサイトで、口腔内保育される卵は、どうやって産卵、受精をへてオスの口の中に格納されるのかが、疑問のままでした。
その後、テレビ(動物奇想天外)で、近縁種の「キンセンイシモチ」の産卵行動を放送していたのを見て納得しました。
どうするかというと・・・・。
メスが卵を生み出すと、卵は散らばらずにお尻に団子状の塊になります。
そこへオスが放精して受精完了。
メスのお尻にくっついたままの受精した卵のかたまりを、オスがぱくっと口の中に入れるというものでした。
無駄のない見事な連携プレーです。
かごしま水族館ボランティアの高山 2001.11.24 > 鹿児島にいるときに海釣り公園によくアジつりに行ってたんですけど、念仏鯛だけはどんな時も良く釣れてました。
> アジと一緒に持って帰って食べた事がありますが、小さいくせにうろこがおおくて処理しにくかった思いが。。

先日も、4階にたくさんいる水槽をみたかたが、「きんぎょだ!これがよく釣れるんだけど、すてるんだよね。」
という話をなさっていらっしゃいました。
桜島にもぐると、たくさんいましたですよ。はい^^  で、、どんな味でしたか?

> 鹿児島水族館で高山さんに案内してもらった時に初めて知りましたが、念仏鯛達は海底で必ずペアになって
> 泳いでいましたヨ。

しっかし、ほんとにペアですよねぇ。あれって。お腹がおおきいのもいますです。
野村さんもみて、そうおっしゃっておいででした。

> ちなみに念仏鯛は、お坊さんは生臭禁止だったけど、この魚だけは食べてよいとされていたから、と釣り船の方から
> おそわりました。本当でしょうか?

ネンブツダイとは、わたしは、来館者にはいわないです。
クロホシイシモチって、来館者にはいいます。(これがね、いいにくいんですよね〜)
あと、クロホシモチっていう地味な黒っぽい魚もおりまして、前にこのMLで教えていただいた事があります。
武村 2001.11.24 > クロホシイシモチって、来館者にはいいます。(これがね、いいにくいんですよね〜)
クロホシイシモチとネンブツダイは別の魚なんですよ〜
どちらも標準和名(図鑑の索引で引ける名前)です。
もっとも水の中では咄嗟に見分けはつきませんが(^^;;;;

参考までに、国立科学博物館のページ内にある魚の画像の検索ができるURLを以下に記します。
種の和名の欄に探したい魚の「和名」を入力して検索を始めて下さい。
検索結果はいきなり画像にはならず、撮影場所等のデータ一覧となります。
 http://db1.kahaku.go.jp/fishimage/search.html

ちなみに私の撮影した画像も入っています
ネンブツダイ
 http://db1.kahaku.go.jp/users/fishimage/images/NR0008/NR0008417AF.JPG

クロホシイシモチ
 http://db1.kahaku.go.jp/users/fishimage/images/NR0008/NR0008422AF.JPG
かごしま水族館ボランティアの高山 2001.11.24 > クロホシイシモチとネンブツダイは別の魚なんですよ〜
あ、ありがとうございます。(__) 画像、はいけんしました。

えっと、、、水族館と、鹿児島の桜島近辺にいるこの魚は、クロホシイシモチです。っはい^^/
みっちゃん@千葉 2001.11.24 > 桜島にもぐると、たくさんいましたですよ。はい^^   で、、どんな味でしたか?
えっと、アジといっしょにから揚げにして甘酢に漬け込んだので、南蛮漬けの味でしたよ。(爆)
とりたててまずくはなかったです。でも、アジの方が身が多いかな?



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