ネブト(その2)

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海童 2004.0604 突然ですが、4年程前にネブト(テンジクダイ)が話題になったことがあります。
このネブトという呼び方は福山周辺に限られるのでしょうか?
広島県でも西に行くと、メブトと呼ぶのでしょうか?
目が大きいから、目太(メブト)、これがネブトに変化したのでしょうか?
どなたかご存知でしたらぜひ教えてください。
kamijou 2004.0608 レスが無いようなので、僭越ながら
> このネブトという呼び方は福山周辺に限られるのでしょうか?
 広島県で、メブト、メブトジャコと呼ぶことは知られています。
 また、紀州 田ノ浦でもメブト、ネブトダイが報告されています。

> 目が大きいから、目太(メブト)、これがネブトに変化したのでしょうか?
 そうかもしれません。しかし、例えば、広島では、メダカのことをネブト、ネブトジャコ、ネブトノコ、ネバイコ、ネビコ、ネブ、ネブコ、 ネゴ・・・などと呼んでいます。
 また、紀州 和歌の浦ではネンブツダイをネブトと呼ぶそうです。
 メバチ、メバルなどは確かに目の大きさが関係しているようですが、ネバチ、ネバルは聞きません。
 ネ・・・と言う呼び方は、古くから魚に付いていることが多いので、そちらの起源の可能性が高いのではないでしょうか。
海童 2004.0609 >広島県で、メブト、メブトジャコと呼ぶことは知られています。
>また、紀州 田ノ浦でもメブト、ネブトダイが報告されています。

福山のスーパーでも「メブト」で売ってました。
磯野泡美さんによると、福山では「イシカベリ」とも呼ぶそうです。
ネット検索では、広島から呉にかけては「メンパチ」というらしく、これは眼がパッチリからでしょうね。

>ネ・・・と言う呼び方は、古くから魚に付いていることが多いので、
>そちらの起源の可能性が高いのではないでしょうか。

仰るとおり、「ネ」は魚のことですね。
「ブト」はなんでしょうか。
日向@魚屋 2004.0610 広島の市場での呼び方は、メンパチという名で売られています。
大きさの割に、目が大きいからでは無いかと思います・・・ が 、名前の由来は定かでは有りません。
日向@魚屋 2004.0610 すいません 説明不足。
目 ぱっちり・・・ めんぱち、メンパチです。
heita@沖縄 2004.0610 チョット調べてみました、テンジクダイ。
自分の知識ではなくて、本からの受け売りなので気が引けますが、ご参考までに。
 以下は概略引用です
  •  東京方面でナミノコ、神奈川県三崎でモチウオ、伊豆駿河湾側でイシブショウ、和歌山、高知、広島、長崎でイシモチ・イシモチジャコ、八代海でイシガシラ、鹿児島でイセジ・イセジザコ。広島のメブトジャコ・メンパチジャコ、愛媛のハリメは目が大きいから。和歌山のブンブジャコと熊本のブウブウザッコは鳴くことを示すようだが未確認。   以上。
 海童さんお尋ねのネブトという名前は見あたりませんでした。それにしてもこの魚、じ つに沢山の地方名があるようですね。他の魚との混称も多いようです。
 先日、子供とタイドプールで釣りをしていたら、同じテンジクダイ科のオオスジイシモチが沢山釣れました。
 それにしても、テンジク(天竺?)ダイとかネンブツ(念仏)ダイとか誰がどういう思惑で命名したのでしょう。実は小学生の時から疑問に思っています、私。
フジタ@神戸垂水 2004.0611 よくお昼を食べに行っていた料理屋さんの主人に、「兄ちゃん、ネブトって知っとるか?」と聞かれたことがあります。
淡路島北淡町出身とのことで、南蛮漬けで食べたことがあったそうです。
時を近くして、近所の大手スーパーの地元産鮮魚コーナーにテンジクダイが売っていまして、「ネブト」とラベルに表記されていました。
めったに売っていませんが、食べられているようです。
kamijou 2004.0611 「ブト」と呼ばれている魚はありますが(カタクチ、ウナギ)、ネとブトを分けて考えるのは外れかもしれません。
古くから、ネバ、ネビ、ネブ、ネゴ、ネンバなどの付いた魚名が流布していることを見ると、つなげて考えたほうが良いと思います。
目が大きいという解釈も余地はあります。
メバチのことをメブトと呼ぶ例、ウルメイワシをメブトイワシと呼ぶ例などがあります。
しかし、マダイをネブトゴと呼ぶ例もあり、目が大きいだけではないと思います。
もちろん、地方名ですから、差異はあるでしょう。
古くからの「ネ・・・」系の呼び名に、目が大きいとの連想が習合したのではないでしょうか。
海童 2004.0612 ネブトの件ではいろいろと情報をいただき、感謝します。

日向@魚屋さん
>広島の市場での呼び方はメンパチという名で売られています。
やはりそうですか。広島市内方面ではメンパチですね。参考になります。 

heita@沖縄さん
>東京方面でナミノコ、神奈川県三崎でモチウオ、伊豆駿河湾側でイシブショウ、和歌山
>高知、広島、長崎でイシモチ・イシモチジャコ、八代海でイシガシラ、鹿児島でイセジ・イセジザコ。

お調べいただき、ありがとうございました。
テンジクダイ科の魚はざっとみても70種以上いますから、混称が多いのでしょうか。
これらの食用価値はほとんどないのに、どこにでもいて身近なためにいろんな名で呼ばれるのでしょうね。

>それにしても、テンジク(天竺?)ダイとかネンブツ(念仏)ダイとか
>誰がどういう思惑で命名したのでしょう。実は小学生の時から疑問に思っています。

天竺鯛は英名の1つのIndian perchの訳かもしれないと、泡美さんと話してます。
念仏鯛は求愛行動するとき、ブツブツと音を発するからとどこかに書いてありましたね。
どなたか、海で念仏のような音を聞かれたことはありますか?

フジタ@神戸垂水さん
>淡路島北淡町出身とのことで、南蛮漬けで食べたことがあったそうです。
>時を近くして、近所の大手スーパーの地元産鮮魚コーナーにテンジクダイが
>売っていまして、「ネブト」とラベルに表記されていました。
淡路島でもネブトと呼んで、売ってるのですね。案外食べているところが他にもありそうですね。

kamijouさん
>ブトと呼ばれている魚はありますが、(カタクチ、ウナギ)
>ネとブトを分けて考えるのは外れかもしれません。
>古くから、ネバ、ネビ、ネブ、ネゴ、ネンバなどの付いた魚名が流布して
>いることを見ると、つなげて考えたほうが良いと思います。

大変参考になりました。
何か書籍か文献をご存知でしたら、教えていただければ幸いです。
「ネブト」はつなげて考えたほうが正解ですね。

月曜から宇和島に出かけます。
そのときに、現地でテンジクダイの呼び名などについて聞いてみます。
kamijou 2004.0613 何か参考文献を、とのことですが、魚の名前を正しく理解しようと思って、日頃から目を配っていくことをお勧めします。
海童 2004.0617 宇和島に出かけきました。
現地ではもちろんじゃこ天のハランボ(ホタルジャコ)が有名ですが、テンジクダイも底引きでとれるので、練り物の原料として使われるそうです。
で、呼び名はイシモチとのこと。
ただ、愛媛でも瀬戸内、今治などではネブトと呼ぶと教えてもらいました。
来週は高知の宇佐に行きますので、そこでもネブトについて聞いてみます。
kamijou 2004.0617  テンジクダイをイシモチと呼ぶ地方としては、長崎、高知、紀州田辺、堺、下関などが知られています。イシカベリ、イシブショウなどと呼ぶ地方(愛媛)もあります。
また、高知では、ゲンナイ、フナゲンナイなどと呼ぶそうです。
イシモチをゲンナイと呼ぶ地方もあり、ややこしいですね。
 ところで、まったくの余談ですが、ゲンナイといえば、平賀源内を連想します。
源内は自称で「天竺浪人」と名乗っていました。
そうです、ここでテンジクダイと繋がったではありませんか!!
これは、座興ですから、真に受けないで下さい。
海童 2004.0626 今週は高知の土佐市、宇佐に出かけてました。
宇佐と高知市内でテンジクダイについて聞いてみましたが、どうもテンジクダイにはなじみがないようで、わかりませんでした。
また、室戸か足摺方面に行く機会に聞いてみます。
フジタ@神戸垂水 2004.0627 沿岸カツオ漁の街である中土佐町久礼では、乾物店で「げんないじゃこ」煮干しが製造販売されていました。
何軒かの水産加工品の店を回りましたが、どこでも売っていました。
「そうめんのだしはこれで、、、」云々が書かれてあったような???
行ったとき釣りもしたのですが、久礼の港でオオスジイシモチが入れ食いでした。



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