サケは白身の魚?

投稿された
会員さん
投稿日 投稿内容
町田@知床三佐ヱ門本舗 1999年10月27日 知り合いからこんなメールもらいましたが、ホントなんでしょうか?
-----------------------------------------------------------
 先週の「所ジョージの目が点」で見たのですが、サケは白身魚なのですね!
 ビックリしました。よんざえもんさんのホームページでそのへんのところ調べてのっけて下さい。よんざえもんさんは知っていましたか?
 まぐろなどの赤身魚は焼くと白くなりますが、サケは白くならないですよね。
 また、サケが赤くなるのは、海へ出てからオキアミを餌としているから、そのオキアミの色素が沈着しているとか?
 また、まぐろなどの回遊魚は、赤身でスタミナがあるそうですが、サケはスタミナが無いそうです。だから、ゆっくり海を旅するそうです。
 多分、全国の誰もがサケは、赤身魚だと思っているでしょうから、皆びっくりすると思います。
サケの稚魚をおろすと白身だそうです。ちょっと面白いと思いませんか?
-----------------------------------------------------------
しかしTV番組で堂々と言ってるからにはバックボーンがあるに違いない.....

ちなみに羅臼ではサケ後期群がまだ来てません(T_T)     http://siretoko.com/
サケ大好き人間の吉岡 1999年10月27日 確か、数年前にもNHKで「サケとブリ」で取り上げていたような気がします.
ちなみにブリは赤身の魚とかをしていたような.     http://www.oki-islands.com/~arboritec/
栗原@横浜 1999年10月27日 白身魚は、「鯛」や「平目」の類だけだと思ってましたが。
紅鮭の身が赤く発色するのは、「アカンソダイアプトーマス パシフィックス」という、プランクトンの色素が沈着するのだと、昔、聞いたような記憶があります。        http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurisan/
よっちゃん@栃木のさかなや 1999年10月27日 所さんの目がテン!ってとっても面白くてためになる番組ですよねぇ。
だけど日曜日は9時開店だから見られないんですよ〜(涙)
ネットでHPありました。 → http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/99/10/1017.html
確かに白身だって言ってますねぇ。
その他ためになること書いてありますので皆さん、行った方がいいですよ〜。
    http://www.geocities.co.jp/EpicureanTable/1074/
町田@知床三佐ヱ門本舗 1999年10月27日 > 白身魚は、「鯛」や「平目」の類だけだと思ってましたが。
一般にそうですよね。

> 紅鮭の身が赤く発色するのは、「アカンソダイアプトーマス パシフィッ クス」という、プランクトンの色素が
>沈着するのだと、昔、聞いたような記憶があります。

お寿司やさんなどで「白身」といえばヒラメとか、そういうくくりと「白身魚」「赤身魚」(赤魚)「青身魚」(青魚)という生物学的(?)基準などあるのでしょうか。
栗原@横浜 1999年10月28日 > お寿司やさんなどで「白身」といえばヒラメとか、そういうくくりと 「白身魚」「赤身魚」(赤魚)「青身魚」
> (青魚)という生物学的(?)基準などあるのでしょうか。

詳しいことは分かりませんが、「白身魚」と言う場合は、例えば、病人や幼児に向いていると言いますよね。
「赤身魚」に比して、味が淡泊ですね。脂肪の量が少ないことが条件だと思うのですが。
赤身、白身と言うのは、人が食べるという切り口からの分類ですよね。

塩崎@東北大水産化学さん。ご専門だと思いますので、レスして下さい。
塩崎@東北大水産化学 1999年10月28日 > 「赤身魚」に比して、味が淡泊ですね。脂肪の量が少ないことが条件だと思うのですが。
> 赤身、白身と言うのは、人が食べるという切り口からの分類ですよね。
> 塩崎@東北大水産化学さん。 ご専門だと思いますので、レスして下さい。
ご指名ありがとうございます。塩崎@東北大水産化学です (-_-)> ハッ!

赤身魚と白身魚ですが区分は簡単。身が赤いか白いかです。^_^;
ただしこの場合の”赤い”はミオグロビンの赤さのことです。
サケ・マスの”赤い”はアスタキサンチンというカロテノイド系の色素のせいなので、赤身魚とは別物になります。
”アスタキサンチン”とはサケ・マスの筋肉や真鯛の体表、カニ・エビの体表の主要色素でもあります。
サケ・マスにおいてこのアスタキサンチンは産卵期や生理条件によって蓄積部位が異なります。

またアスタキサンチンは動物は生合成できないので、飼料由来ということになります。
市販飼料には商品価値を出すためにアスタキサンチンまたはアスタキサンチンを含む酵母を添加しているものが多いです。また抗酸化性も認められています。

・・・ちょっと話が脱線してしまいました。

さて白身魚と赤身魚の違いですが、まず赤身魚は鉄の含有量が多いことが挙げられます。
これはミオグロビンが鉄を含んでいるからです。
また赤身は窒素エキス成分が多いので味に含みがあると思われるのはこのせいもあるようです。
赤身魚のアミノ酸の特徴としてはヒスチジンが多いです。
少し前のメールにも書きましたが、ヒスタミン中毒の原因になることもあります。
ヒスチジンは緩衝物質として回遊魚などには必須なのですが、この話はまた改めて… (^^ゞ

ちなみに青魚はメラニン系の色素が皮に含まれている魚のことです。
だから青魚で赤身の魚ってのもいるわけです。

話が大雑把になってしまいましたがこんな感じでよろしいでしょうか?
何か質問がありましたらよろしくお願いします。            
家辺@滋賀 1999年11月2日 サケは、何種類もおりますが、それぞれ身の色が違います。

紅ザケは、名前の通り、オレンジに近い鮮やかな紅色です。
銀ザケは、もう少し薄いオレンジです。
秋ザケは、標準和名の「白ザケ」の名の通り、白っぽいというか、すごくくすんだオレンジです。
さらに、紅ザケは、漁獲された場所によって、身色が違います。

これらの点について、「飼料由来」ということが、具体的にはどういうことになるのか、教えていただければ嬉しいです。
塩崎@東北大水産化学 1999年11月6日 さて体色の件ですが、あれらは全て同じアスタキサンチンです。
ではなぜ色の度合いが異なるのかというと、アスタキサンチンの蓄積の量が異なるからです。
有る程度魚種によって蓄積出来る量は決まっているのですが、若干幅はあるようです。
ギンザケなどに投与すると有る程度まで色を付けることが可能なことからもわかります。

つまり”蓄積の量が異なる”という簡単なお答えでした(笑)   
家辺@滋賀 1999年11月7日 あ、そうですか。
ということは、養殖のギンザケに「意図的」に、アスタキサンチンを多く含むエサを与えたら「身だけ紅ザケ」のギンザケができるわけですね。(そうしたら、高く売れるかも・・(^_^;) そんなことないか?(笑)

なるほど。卵の黄身と同じなんですねえ。
塩崎@東北大水産化学 1999年11月7日 ギンザケにアスタキサンチンを多く含む餌を与えて身を赤くするのは、実際に行われているようです。
あとニジマスに与えて、体表をほんのり赤みをつけたり・・・
ただし蓄積する限度量があるので、ギンザケがベニザケそっくりになってしまうかどうかはわかりません。
たぶん無理だと思うのですが・・・

このアスタキサンチン、婚姻色やらいろいろ関係していてほんとにおもしろいです。奥が深いようですね。
家辺@滋賀 1999年11月8日 > ギンザケにアスタキサンチンを多く含む餌を与えて身を赤くするのは実際に行われているようです。
> あとニジマスに与えて、体表をほんのり赤みをつけたり・・・
やっぱりね。
最近のギンザケは、昔のと違って、いやに良い色をしてるなあと思ってはいたのですけどね。
やっぱり、色を付けているんですか。
ギンザケの養殖は、有名どころでは宮城の物や南米チリの物がありますが、どちらも同じなんでしょうね。

> ただし蓄積する限度量があるので、ギンザケがベニザケそっくりになってしまうかどうかはわかりません。
> たぶん無理だと思うのですが・・・
でも、けっこう良い色してますよ。
素人さんならごまかされそうな、鮮やかなオレンジ色の身をしたのギンザケもありますよ。

> このアスタキサンチン、婚姻色やらいろいろ関係していてほんとにおもしろいです。
> 奥が深いようですね。
ということは、オイカワやウグイなんかも婚姻色がきついですが、あれもそうですか。
性ホルモンに、アスタキサンチンが反応して?、色がつくんですかねえ。



Copyright(C) Oct.29.1999 by Toshio Yabe. Allrights reserved