うなぎの放流について
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そのくみ | 2002.09.26 | 本日のフレッシュ築地情報局の話題は「天然うなぎ」でした。 築地では今、海へ下る「くだりうなぎ」天然うなぎの入荷があるそうです。 鰻屋でも天然物を扱う店は少ないのでたくさんではないと思うのですが、このうなぎは海へ産卵に行くために川をくだるのではないのですか? 本で読んだのですが、ウナギは川で7〜15年くらい暮らし、成熟すると産卵のために海へ下るそうです。卵巣は海へ行ってから成長するので、川を下るうなぎを外観からオスメス区別することはできないけど、50cm以上の鰻はほとんどメスらしいです。 シロウトで単純な私としては、シラスウナギの数は減っていると言われているのに、産卵に行くうなぎを取ればもっと減るんじゃないかと心配してしまいます。 今は天然うなぎは非常に少なくて高価ですが、うなぎに関しては増やそうという動きはないのでしょうか? もう少し安ければ天然うなぎも食べてみたい! |
琵琶湖オオナマズ | 2002.09.26 | 三河をはじめ、鰻の各産地で毎年放流されてますよ。 たしか、今ごろの時期に放流するんじゃなかったですかね>pinnoさん > もう少し安ければ天然うなぎも食べてみたい! 紀州の新宮で天然鰻の蒲焼きを食べたことがありますが、養殖と違いがあるとは感じなかったですね。 まあ、そのときは、サンマや鮎のなれずし(臭い、ご飯がどろどろのやつ)も食べたんで、鰻の味が分からなかったのかもしれませんけどね。 そういえば、新宮あたりでは、今ごろが鮎の旬なんですね。 |
pinno | 2002.09.26 | 毎年やってますね。 これについて、意見を言うとまた謹慎しなけりゃいけないので沈黙してます・・・・・・ |
海童 | 2002.09.26 | 以前、ある県の委託で放流用ウナギの保菌調査をやってました。 もちろん、検査で陰性なら放流可となります。 さて、疑問に思うのですが、各地でウナギに限らず様々な魚介類が放流されていますが、すべて保菌調査が行われているのでしょうか。 また、遺伝的多様性の保護を考えた放流が行われてきたでしょうか。 よく、マスコミで子供達がバケツに入った稚魚を放流している姿が報道されてますね。 保菌魚を撒いていたら? また、遺伝的多様性の欠如にも繋がる可能性があるのでは? と思うと悲しくなります。安易な放流は反対です。 |
【山形】さとう | 2002.09.27 | > 保菌魚を撒いていたら? また、遺伝的多様性の欠如にも繋がる可能性があるのでは? と思 > うと悲しくなります。安易な放流は反対です。 私もこれは反対ですね。 鯉を扱う私としては結構深刻です。 毎年、上流にあるダムに第二漁協の方々が釣り用に鯉を放流するのですが、とても不安になります。 恥かしいですが、私は魚病について未だ勉強中でして、裏付けのある放流反対が出来ないでいます。 海童さんをはじめ、このMLには魚病に詳しい方が多いと思いますので、よろしければどうすれば、関連性を立証できるのかお教えいただけないでしょうか?宜しくお願い致します。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.09.27 | > 各地でウナギに限らず様々な魚介類が放流されていますが、すべて保菌調査が行われている > のでしょうか。また、遺伝的多様性の保護を考えた放流が行われてきたでしょうか。 ウナギの場合、遺伝的多様性は関係あるのでしょうか。 あ、遺伝的多様性という言葉自体はっきりわかっていないのですが、フィリッピンのほうで生まれて海流にのって流れて来たウナギのシラスは、採補されない場合、親が育った川に遡上するのでしょうか。 日本で採捕されたシラス、台湾で採捕されたシラス、韓国で採捕されたシラスは、それぞれ遺伝的に違うモノを持っているのでしょうか。 アンギラ種を放流するのは問題だと思うのですが。 下記、かなり興味深い指摘です。みなさん、ご覧下さい。 http://www.irago.co.jp/documents/mandan3.htm |
海童 | 2002.09.27 | >毎年、上流にあるダムに第二漁協の方々が釣り用に鯉を放流するのですがとても不安 >になります。どうすれば、関連性を立証できるのかお教えいただけないでしょうか? すでに放流しているとして、そのダムの生態系(とくに魚類、コイを中心とした生物相)は明らかなのでしょうか。 放流用コイは何処から持ち込まれ、またその養殖池では魚病が発生していないのでしょうか。 保菌検査はされてるでしょうか。 コイではありませんが、安易に種苗を移動させて、被害を広めた病気はいくつかありますので、注意が必要と思います。 ところで、魚病との関連性を立証とはどういうことでしょうか? 下流域の養殖場で病気が発生した場合、上流域に感染源があるかどうかを調べるということですか。 |
海童 | 2002.09.27 | >ウナギの場合、遺伝的多様性は関係あるのでしょうか。 放流には養殖ウナギが用いられていると思います。 これらはシラスから自然環境下で育った場合、すべて生き残って、放流用サイズまで育ったでしょうか? さらに、成長の悪いウナギなどを販売用とは区別して(これは選抜育種に繋がる可能性があります)放流用にまわしていたら、極端に言うと成長の悪いウナギ集団を作らないでしょうか。 もちろん、放流効果も期待できません。 話しは変わりますが、シロサケの孵化、放流事業は栽培漁業の成功の一例とよく言われますが、果たしてそうでしょうか。 母川に戻ったサケ雌が繁殖行動まで到達できないかもしれない段階で捕獲して採卵し、また繁殖行動に参加できないかもしれないほんの一部の雄の精子で受精、孵化させてます。 また、自然に孵化した稚魚はすべて海に下れるわけではなく、強いものだけが生き残るでしょうが、放流魚はある程度の大きさまで保育?され、川を下る苦労を知らずに、下流で放流されていいのでしょうか? すなわち、自然下では親の産卵行動や稚魚の遡下の段階で消滅するはずの遺伝子が、人為的操作のお陰で?消滅せずにすむことはないのでしょうか。 これまでに、たくさんの稚魚が放流された結果、回帰率は上がり、遡上サケの数量は増えましたが、小型化してしまいました。 小型化の原因として、海での餌の取り合いと言われますが、遺伝的な偏りが生じていないのでしょうか? 早期回帰サケだけを選抜して孵化、放流した結果、母川回帰の時期が早まった河川はあると思います。 サケでもウナギでも他の魚介類でも、自然の動物集団に人為的な操作を安易に加えてほしくはありません。 >アンギラ種を放流するのは問題だと思うのですが。 これは間違いなく、問題です。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.09.27 | > 放流には養殖ウナギが用いられていると思います。 そうですね。 > これらはシラスから自然環境下で育った場合、すべて生き残って、放流用サイズまで育ったでしょうか? 「すべて生き残る」ということは無いでしょうね。 > さらに、成長の悪いウナギなどを販売用とは区別して(これは選抜育種に繋がる可能性があり > ます)放流用にまわしていたら、極端に言うと成長の悪いウナギ集団を作らないでしょうか。 確かに、その可能性はあると思います。 ですが、環境の変化によって、生き延びられないウナギや、自然に適応して大きくなるウナギがいる可能性もあるように思いますが。(素人考えですので、ご了承下さい。) > もちろん、放流効果も期待できません。 ここで言われている放流効果とは、繁殖するかどうかという事ですか。 > >アンギラ種を放流するのは問題だと思うのですが。 > これは間違いなく、問題です。 この点でお尋ねしたいことがあります。 一つは、自然の条件の中で、ジャポニカとアンギラの交雑は可能性があるのでしょうか。 二つ目は、アンギラを放流した場合、繁殖するのでしょうか。 アンギラの産卵場はジャポニカと違いますし、アンギラがヨーロッパの産卵場まで回遊するとは考えられないのですが・・・・・ こんな疑問点もあります。 アンギラのほうが成長が早いし、結果的にジャポニカが駆逐される? アンギラはジャポニカより低水温を好みますし、棲息域が違うと思うのですが。 |
【山形】さとう | 2002.09.27 | > ところで、魚病との関連性を立証とはどういうことでしょうか? 下流域の養殖場で > 病気が発生した場合、上流域に感染源があるかどうかを調べるということですか。 その通りです。 言葉足らずで申し訳ありません。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.09.30 | うなぎ情報館掲示板に書き込みがありました。 http://baby.iruka.ne.jp/cgi-bin/a6/iruka.cgi?namadu いらご研究所の話では、日本でのニホンウナギとヨーロッパウナギの棲息域は同じだそうです。 うーーん、養殖では、アンギラは低水温のところで飼ってると思うのですが・・・ |
琵琶湖オオナマズ | 2002.09.30 | 聞くところによりますと、アンギラ種を放流している漁協もあるようです。 業界では把握しているのかな? なんのための放流なのか、この漁協ではわかっているのでしょうか? |
くりさん | 2002.10.01 | ウナギの放流について、亀レスですが。 ウナギが、何故、遠い産卵場所まで旅をするのかということについて、「水産雑学コラム:平成14年5月号:56話:産卵数と習性」に書きましたが、お読みでない方もあると思い、以下に記載しました。(長文になりますが。) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ここから ウナギは、遡河性魚類の中で、河川が餌を摂る場所で、海が産卵場所という、例の少ない魚種です。ウナギは、性成熟に達すると(生後9〜12年目、或いはそれ以上)、餌を摂っていた河川を後にして、降下し海に向かいます。降下は主として夜間に行われるので、詳細な状況は知られていません。海に出たウナギは、目が大きくなり、淡水生活時より4倍もの大きさになります。同時に、吻端(口の先)が光り、背中は黒く、腹側は、黄色から銀色になります。 ウナギは肥満状態で回遊を始めますが、回遊中は、餌を摂りませんので、ひどく痩せてゆきます。この様な行動をとらせる原因は、河川にいた時に始まった性成熟だろうと言われています。ウナギの産卵回遊が、何故このように行われるのかについての、決定的な説明はありません。 中生代(7千万年以前)、恐竜が活躍していた頃、ウナギの産卵場所は、大陸中の内陸湖であったらしいのですが、やがて、大陸が分離移動して、徐々に産卵場所が遠くなりました。回遊路が次第に伸びて、現在のような回遊経路になったという、ワグナーの大陸移動説を支持する人達の説があります。 又、現在のウナギの回遊は、氷河時代の冷却が原因という、ヨハン・シュミットの仮説もあります。中生代から新生代(5百万年以前)の第3紀には、海水温度が現在より高かったので、ウナギの産卵場は、沿岸部に分布していましたが、氷河期が始まって、高温海水帯が沿岸から離れ、現在の位置になったというものです。 いずれにしても、多くの卵を産むために、先祖から受け継いだ産卵場まで旅をし、稚魚が河川に戻る時には、海流に乗りやすいように、葉状のレプトセファルスに変態して、種を維持してきたということでしょう。第20話ウナギの産卵場参照 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ここまで 日本で「アンギラ」を放流した場合、上記のウナギの遺伝子から考えると、産卵場所には到達できないとするのが、自然だと思いますが、如何でしょうか。 「ジャポニカ」だって、すべてが到達していると考えるのは無理でしょう。 > 一つは、自然の条件の中で、ジャポニカとアンギラの交雑は可能性があるのでしょうか。 それぞれの、習性が、数百万年以前に形成されていたとすると、可能性はないと考えて良いのではと思いますが。 > アンギラの産卵場はジャポニカと違いますし、アンギラがヨーロッパの産卵場まで 回遊するとは考えられないのですが・・・・・ 小生も、アメリカ大陸東側の沿岸まで行き着くことはないと思います。 > アンギラのほうが成長が早いし、結果的にジャポニカが駆逐される? > アンギラはジャポニカより低水温を好みますし、棲息域が違うと思うのですが。 現在、各地の河川などで、どのように生活しているのでしょうね。 機会があったら、各地で調べてみたいと思います。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.01 | > 日本で「アンギラ」を放流した場合、上記のウナギの遺伝子から考えると、産卵 > 場所には到達できないとするのが、自然だと思いますが、如何でしょうか。 僕も、そう思います。 私の考えている第一の条件はクリアされましたね。 > それぞれの、習性が、数百万年以前に形成されていたとすると、可能性はないと > 考えて良いのではと思いますが。 これが第2の条件なんですが、これもクリアされたと考えます。 つまり、繁殖しない&交雑しない・・・・ということであれば、アンギラを放流しても、放流した魚の数が上限として棲息はするが、放流をしなければ、一定の期間で死滅してしまうということですよね。 と、素人は考えたのですが・・・・・・・どうでしょうか。 天然のジャポニカを守るためには、アンギラを放流させないことが大事だ。 そのことが、長い目で見るとジャポニカを増やすことにつながる。 こんなふうに考えたのですが、甘いでしょうか。 |
ぼうずコンニャク | 2002.10.01 | ジャポニカと、アンギラを見分けるのはどうすればいいのでしょうか? どこか特徴など教えて下さい。 ちなみに天然のウナギや生き物が激減したのは、根本的に生物の知識のない自然のことをなんら理解しない、ただただ秀才で世の中を生きて来た官僚と悪賢くて自己顕示欲の強いだけのバカな政治家のせいであると思っています。 なんでもコンクリートで作ってしまうなど、よほどのバカでなければできません。 このバカ達は自分がバカだとは思っていないのが悪質です。 生き物を好きになるとなぜか、不思議なことに自分は愚かで、バカだと言うのがわかるからこれも不思議です。つまり僕もバカということです。 すみません、議論に水をかけて! |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.01 | > ジャポニカと、アンギラを見分けるのはどうすればいいのでしょうか? 一般消費者の方が見分けるのはまず無理でしょう。 ウナギを見慣れている私でも、「カン」ですよ。 木の葉型をしている。大きさの割には安い。産地が中国である。 まあ、この3つぐらいが条件ですかね。 pinnoさんなら、100%近く見分けられるかもしれませんけどね。 > ちなみに天然のウナギや生き物が激減したのは、根本的に生物の知識のない自然のことを > なんら理解しない、ただただ秀才で世の中を生きて来た官僚と悪賢くて自己顕示欲の > 強いだけのバカな政治家のせいであると思っています。 お怒りの気持ちは理解できますが、起こった問題を解決しようとすると、具体的な話をしなければいけないのです。 官僚が支配している状況の中でも、脱ダムの流れは着々と進んできていますし(官僚出身の知事の所でも、ダムをやめていってますよね)、具体的に話をしていくと、変えていけるところはいろいろあると思いますよ。 それに、ぼうずコンニャクさんのおっしゃる「官僚」とは、どのレベルの人達を言っておられるのかわかりませんが、一般論で「官僚はすべて悪者」と言ってしまうのもどうかなーと思いますけどね。 政治家だって、いろんな人がおられるわけですしね。 みんながみんな悪者というわけではない。 えらい人でも、味方にできる人は味方にしていかなあかんと、私は思ってますけど。 そういうえらい人ほど、いろんな情報を握っているし、人脈も持っておられるのですから。 |
くりさん | 2002.10.01 | > つまり、繁殖しない&交雑しない・・・・ということであれば、アンギラを放流しても、放流した魚の > 数が上限として棲息はするが、放流をしなければ、一定の期間で死滅してしまうということです > よね。と、素人は考えたのですが・・・・・・・どうでしょうか。 ンギラにしてみれば、養殖で毎日餌をもらえる環境から、自分で餌を探す環境に放り出される訳ですよね。 放流後の歩留まりとか、採捕される率とか、成長などのデータがどうなのか、全く承知しておりません。 どの程度のデータが蓄積されているのでしょうかねえ。 > 天然のジャポニカを守るためには、アンギラを放流させないことが大事だ。 > そのことが、長い目で見るとジャポニカを増やすことにつながる。 放流効果、この場合は、アンギラが、生息域でどれだけの漁獲を増やせるのかの検証をしないと、駄目ですね。 内水面の漁業権に基づく「ウナギの義務放流」に、アンギラを許すとしたら、漁業権を免許した側は、どう考えているのか、知りたいですね。 ウナギの義務放流そのものに、課題があるとも思いますが。 ウナギの遡上力は、非常に強いので、シラスを採捕しているような河川なら、漁業権に関係なく遡上すると思います。 資源的には、中国大陸のウナギ資源が、親魚を供給していると思います。 ただし、それも、今までの話で、今後、中国の開発が進むと、供給量は減るでしょう。 アジアのジャポニカ圏で、考えなければならない課題ですね。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.01 | > どの程度のデータが蓄積されているのでしょうかねえ。 http://www.irago.co.jp/texts/research_frame.html ↑ ここにちょっとデータがあります。 水産庁でも、各水試に委託して調査をしていると書いてありますね。 > 内水面の漁業権に基づく「ウナギの義務放流」に、アンギラを許すとしたら、漁業権を > 免許した側は、どう考えているのか、知りたいですね。 「漁業権を免許した側」というのは、都道府県ですか。 > ウナギの義務放流そのものに、課題があるとも思いますが。 そんなような気がしますね。 また、素人考えなんですが、ウナギの場合のジャポニカとアンギラの関係というのは、スズキの場合の地のスズキとタイリクスズキの関係と同じですよね。 養殖鯛でも、詳しい、また正確なことは知らないのですが、ホンコンダイとか韓国ダイとか言われていて、いわゆる日本のマダイとは違うようです。 このあたり、全体としてのとらえ方の問題があるように、おぼろげに思うのですけど。 > 資源的には、中国大陸のウナギ資源が、親魚を供給していると思います。 > アジアのジャポニカ圏で、考えなければならない課題ですね。 そうですね、日本に限定して考えることは無いんですよね、ウナギの場合は。 質問ですが、中国大陸では、どのあたりの川からウナギは遡上しているのでしょう。 もう一点、蛇足ですが・・・・台湾の川にも遡上しているのでしょうか。 |
くりさん | 2002.10.01 | > http://www.irago.co.jp/texts/research_frame.html > ↑ ここにちょっとデータがあります。 情報有り難うございました。ちょっと覗いてきました。 研究成果があがるといいですね。 > 「漁業権を免許した側」というのは、都道府県ですか。 そうです。又、監督官庁もです。 どのような種であっても、すべて、義務放流というのはどうかなという、意見です。 昔、このような仕事をしたこともありましたが、アユに専念していて、ウナギはあまり考えたことがなかったような。 > また、素人考えなんですが、ウナギの場合のジャポニカとアンギラの関係というのは、 > スズキの場合の地のスズキとタイリクスズキの関係と同じですよね。 メールでは、議論が難しい、話をするのとは違った伝わり方がするようですので、お会いした時にでも、お話ししましょうよ。 > 質問ですが、中国大陸では、どのあたりの川からウナギは遡上しているのでしょう。 黄河や揚子江に遡上していますよ。 > もう一点、蛇足ですが・・・・台湾の川にも遡上しているのでしょうか。 遡上しているはずです。確認はしておりませんが。 大陸移動説をとれば、その昔、産卵場のあった周囲の陸地には、遡上するでしょうね。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.01 | > どのような種であっても、すべて、義務放流というのはどうかなという、意見です。 そういうことですね。 > 黄河や揚子江に遡上していますよ。 ということは、中国では、そこら中に遡上しているということですね。 |
くさもち | 2002.10.02 | > 一般消費者の方が見分けるのはまず無理でしょう。 最近スーパーでよく見かける、30センチくらいで丸ごと蒲焼きにされてる(頭もついてる)小さいウナギがアンギラなのだと思っていました。 昔はあんなに小さいウナギの蒲焼きってなかったような気がするけど・・・ シラスの値段が上がっているなら、大きくして売った方がもうかるのでは? と素人は思いました。 |
y.s | 2002.10.02 | > 昔はあんなに小さいウナギの蒲焼きってなかったような気がするけど・・・ 中国のジャポニカ主産地である広東省の基本的な池上げは3Pからです。 むやみに5.6Pの池上げはないので、加工品で細物=100P以下は全てフランス種とみていいですよ 私が加工品を見分けるときは、長焼きを上から見ていって、不自然というか急にに尾の部分に変化する商品はフランスだと思います。 ただフランスでも上がり原料だと伸びますから、なかなか難しいですよね。 > シラスの値段が上がっているなら、大きくして売った方がもうかるのでは? 中国の養殖池の人もおんなじ考えです。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.02 | > 中国のジャポニカ主産地である広東省の基本的な池上げは3Pからです。 そうなんですか。 私は、中国のウナギ養殖池には行ったことがないんで・・・・・いいことを教えて頂きました。 > ただフランスでも上がり原料だと伸びますから、なかなか難しいですよね。 極端に安いのは、やっぱり「上がり原料」を使っているのでしょうか。 「上がり原料」なら、味は落ちますよね。 |
海童 | 2002.10.03 | >確かに、その可能性はあると思います。 >ですが、環境の変化によって、生き延びられないウナギや、自然に適応して大きくなる >ウナギがいる可能性もあるように思いますが。 ウナギには広頭型と狭頭型があり、成長良好群では広頭型がほとんどで、これらは運動が活発であるのに対して、狭頭型は淡水の深みや海辺で生活し、運動性が低くて、成長が遅いことが報告されています。両型はシラス時代から決まっているようですので、成長の悪い養殖ウナギ の放流を続けたら、川で獲れるウナギのサイズは次第に小さくなるかもしれませんね。 >ここで言われている放流効果とは、繁殖するかどうかという事ですか。 上記のようなら、漁獲尾数が増えても量は変わらないかもしれません。 >>アンギラ種を放流するのは問題だと思うのですが。 > これは間違いなく、問題です。 分布していないものを放流することだけで生態系を無視していると考えます。 |
海童 | 2002.10.03 | >> ところで、魚病との関連性を立証とはどういうことでしょうか?下流域の養殖場で病気が発生 >> した場合、上流域に感染源があるかどうかを調べるということですか。 >その通りです。 上流域の病魚や保菌魚から得た病原体と、下流域の病魚から得た病原体の遺伝子の相同性を調べれば立証できると思います。 例えば、親子鑑定のようにDNAを抽出して塩基配列を調べる方法が確実だと思いますが、院内感染の感染経路の解明で行われているDNAの制限酵素切断パターンの分析でも可能でしょう。 ちなみに、今、後者の方法で中国から輸入されたカンパチ種苗から得た病原体DNAと国内種苗のそれとを比較して疫学調査を行っています。 |
【山形】 さとう | 2002.10.03 | 具体的で、大変良くわかりました。 万が一の時は参考にさせていただこうと思います。 こういった知識を教えていただけると防疫にも役立たせる事ができると思います。 |
pinno | 2002.10.03 | > pinnoさんなら、100%近く見分けられるかもしれませんけどね。 自慢じゃないけど、全然わかりません。 池の中に入っている状態では、わかりません。 一番分かりやすいと言われる、摂餌中でもまずわからないでしょう。 選別台に乗せて、じーーーーーーっと見ればわかるかもしれません。 ましてや、蒲焼き状態では・・・まったくわかりません。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.08 | 愛知県水産試験場に、メールで問い合わせて見ました。 回答を頂くまで一週間かかりましたよ。 愛知県では、下記のような調査をしておられるようです。 ・河川や海で採捕されたウナギについて、年齢・性別・成熟度合い ・漁師さんに漁獲日誌をつけてもらい漁獲データ ・シラスウナギの河口域への来遊量の相対的な変化 具体的なデータは頂けておりません。頂けないか尋ねてみるつもりです。 愛知県での平成13年度放流データは下記のとおりです。 天竜水系45、豊川水系107、矢作川水系215、木曽川水系265、 その他120、河川種苗放流合計752。三河湾親ウナギ放流合計2720。 です(単位はキログラム)。 アンギラ種は放流されていないということですが、ほんとかな。 なお、愛知県の調査では、アンギラ種は大きいのしか見つかっていないと言うことで、放流しなければそのうちいなくなるのではないかという見解でした。 |
らくじん@四国 | 2002.10.09 | 昭和50年代にフランス鰻を飼っていました。 当然、池から逃亡する鰻もいます。特に雨の日は、道を横断している鰻もよく見かけました。 で、うちの排水にはとてつもなく大きな多分一本ものか半本物でしょうか、そんなサイズの鰻がいました。もちろんアンギラ種です。しかし、現在は、全く見かけません。 多分アンギラ種を放流しても、日本では育たないのでは無いでしょうか。 排水に、鰻の子(アンギラ種の)が上ってきてもいませんし。 昔はたくさん養殖されていましたので、かなりの量が自主放流(逃げた)されたと思われます。 簡単な池などは、ほとんど9割まで逃亡したという話も聞いております。 でも、河口で、アンギラのシラスが取れたという話も聞きません。 変わったものを放流するのはよくないことだと思いますが、アンギラに関しては、再生産が無いように思います。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.10 | 今日、久しぶりに知り合いのウナギ職人さんとゆっくり話をしました。 私も、現役をはずれて2年ぐらいたちますので業界の動向には疎いので、最近の動きを聞いて刺激になりましたよ。 > アンギラ種は放流されていないということですが、ほんとかな。 放流する団体(河川漁協等)は、種がなんであるかまで気にしていないのではないかと言ってましたよ。仕入先がもんだいだなーーーということでした。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.10 | 今朝の鰻職人さんの話で、こんなのが出ました。 > さらに、成長の悪いウナギなどを販売用とは区別して (これは選抜育種に繋がる可能性があり >ます)放流用にまわしていたら、極端に言うと成長の悪いウナギ集団を作らないでしょうか。 鰻が短くなっているというのです。 さばくときに、目打ちする場所はいつも一緒だけど、包丁を入れ終わる場所が昔より10センチほど少ない(鰻が短い。)と、身振り入りで教えてくれました。 それで、海童さんのご指摘の「選抜育種」の話をしたら、そうかもしれんなーーと言ってましたよ。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.11 | > 昭和50年代にフランス鰻を飼っていました。 本筋ではないのですが、質問させてください。 20年以上前なら、まだジャポニカシラスは、そこそこ取れていた時代じゃないのですか。 なぜ、フランスを飼われたのでしょうか。 > 変わったものを放流するのはよくないことだと思いますが、アンギラに > 関しては、再生産が無いように思います。 愛知県の水試に質問しましたが、やっぱり同じような返事が来ましたね。 |
らくじん@鮎屋 | 2002.10.12 | > なぜ、フランスを飼われたのでしょうか。 当時ジャポニカは40万円/kg(当時としては高く感じました)以上していました。 そこで、1万円/kgのアンギラ種は魅力でした。何もわかっていなかったので、ジャポニカ種と同じと勘違いしていた節があります。 合言葉は、「フランス鰻を飼ってフランス旅行へ行こう!」でした。 机の上で計算したら、かなり儲かるはずでした。 いざ、飼って見ると、ほとんど逃亡なんてことも・・・・また、「走る」ことが(斃死する)夏場に頻繁に起こって悪戦苦闘でした。 |
琵琶湖オオナマズ | 2002.10.12 | > 当時ジャポニカは40万円/kg(当時としては高く感じました)以上していました。 > そこで、1万円/kgのアンギラ種は魅力でした。 なるほど、その時代の40万は高いですね。 私が初めて鰻に関わったのは、もう7−8年前ですが、そのころでも25万ぐらいで、40万になって「高いなー」と言ってましたからね。 > 合言葉は、「フランス鰻を飼ってフランス旅行へ行こう!」でした。 > 机の上で計算したら、かなり儲かるはずでした。いざ、飼って見ると、ほとんど逃亡なんてことも > ・・・・また、「走る」ことが(斃死する)夏場に頻繁に起こって悪戦苦闘でした。 気持ちはわかりますよ。 問屋さんが、揉み手で「ええもうけ口、あるでー」というてきたんでしょうね。 40万と1万円では、誰だって1万円を選びますよ。そこが落とし穴だったわけですね 「楽してボロもうけはできない」・・・こういう教訓ですかね。 まあ、養殖業は決して「楽」じゃないですけど。 |