魚の寄生虫について

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ナカジマ@大潟村 2000.0601 先程、ホッケの干物を作ってみようと思いたち、背開きだったかなぁ、などと考えつつ、結局腹から開いて(ホントは背開きの方法が分からなかったので)、内蔵を取り出しました。  
すると、肝臓らしき部分に半透明の糸状のものが丸まってくっついているので す。  
寄生虫でした(初めて見た)。  
総毛立ちながらも内蔵を取れば大丈夫だろうと、全て取り出したのですが、よく 見ると肉にも食い込んでいるのです。
見つけた分は取り出して捨てましたが、このホッケ、やはり食べない方がいいのでしょうか。
見つけきれない寄生虫が居るかも 知れないし・・・。
琵琶湖の小鮎 2000.0601 > すると、肝臓らしき部分に半透明の糸状のものが丸まってくっついているのです。
形状から推測すると、アニサキスですね。

> 寄生虫でした(初めて見た)。総毛立ちながらも内蔵を取れば大丈夫だろうと、全て取り出したのですが、よく見ると肉にも食い込んでいるのです。見つけた分は取り出して捨てましたが、このホッケ、やはり食べない方がいいのでしょうか。見つけきれない寄生虫が居るかも知れないし・・・。
当然、身の中にももぐってますよ。
タラに多いですね。 サバ・イワシなどにもいます。
ムシ自体には毒性がないし、加熱して食べれば大丈夫です。 (でも、気色悪いよねえ。)
北のほうの人が、タラを刺身で食べるというのを、私はいまだに信じられません。
魚には、寄生虫がいっぱいいますから、気にしない方がいいです。
気になるなら、ここでも見て下さい。   http://www.ne.jp/asahi/to/fishroom/kiseityu.htm
PIN 2000.0601 > ムシ自体には毒性がないし、加熱して食べれば大丈夫です。
ですね〜〜!!
美味しい魚だから 虫も食べてるんだ! ぐらいに考えた方が良いかと・・・

> 北のほうの人が、タラを刺身で食べるというのを、私はいまだに信じられません。
食べた事ありますσ( ̄∇ ̄;) っと言っても・・酢で〆た物ですが
#北転船の船頭に勧められて・・・結構なお味でした!
さけ館ボランティアの鳥居 2000.0601 > っと言っても・・酢で〆た物ですが > #北転船の船頭に勧められて・・・結構なお味でした!
私もタラの昆布〆は自分で作った事があります。
その時、アニサキスが数日間、酢の中を泳ぎ回っていました。
しばらく観察していたのですが、5日程で固定されてしまい、その後の食事の際に気付かないまま、私の腹の中に入ってしまったようです。
アニサキスの味は分かりませんでしたが、昆布〆は美味しかったですよ。 (酢に対しても、それなりに抵抗力があるのでしょうかね?)
あと、先日スーパーで生ホッケの開きにいっぱいくっついているのを見ました。
開きにした段階では出ていなくても、後から這い出して来るという事は分かるのですが、その後のチェックで取り除く事は出来ないのでしょうか?
それとも、単なる店側の努力不足(チェック及び管理の怠り)と取ってしまっても良 いものなのでしょうか?
私自身はあまり気にもせずにそのまま買うのですが、店側の姿勢という点で気になり ます。
以前、マダラの卵でも同じような事がありましたが・・・。
ぼんくら二代目@東京 2000.0602 > 私もタラの昆布〆は自分で作った事があります。
> その時、アニサキスが数日間、酢の中を泳ぎ回っていました。
すみません、その昆布〆の作り方興味があるので、宜しかったら教えていただけないでしょうか。
私の昆布〆の作り方と違うので参考にしたいのです。

> しばらく観察していたのですが、5日程で固定されてしまい、その後の食事の際に気付かないまま、私の腹の中に入ってしまったようです。
> アニサキスの味は分かりませんでしたが、昆布〆は美味しかったですよ。(酢に対しても、それなりに抵抗力があるのでしょうかね?)
おっしゃる通りアニサキス、お酢程度の弱酸ではなかなか死にませんね。
でも、胃液のphかなり低いですし、刺身にするとき薄く切れば発見、除去しやすいのでは?

> あと、先日スーパーで生ホッケの開きにいっぱいくっついているのを見ました。開きにした段階では出ていなくても、後から這い出して来るという事は分かるのですが、その後のチェックで取り除く事は出来ないのでしょうか? それとも、単なる店側の努力不足(チェック及び管理の怠り)と取ってしまっても良いものなのでしょうか?私自身はあまり気にもせずにそのまま買うのですが、店側の姿勢という点で気になります。
それを言ったら店側に酷というものだと思います。
確かに見ていて気分の良いものではないですが、完全に取り除くのは難しいです。(刺身は別ですが)
ちゃんと加熱すれば死んでしまうので、加熱調理されることが判っている生ホッケの開きや真ダラの卵では、あまり問題にしていないのではないでしょうか。
琵琶湖の小鮎 2000.0602 > それを言ったら店側に酷というものだと思います。
そうですね。 切り身にした段階で、見えるのは取ってますが、身の中にいるのは分かりません。
トレーに入れ、売場に陳列したら、身の中から出てくるのですね。
これも、見つけたら取って、パックをし直してると思いますが、すべてできてるかどうかと言われると疑問符がつきます。
それを、「店の姿勢だ。」と言われると、ちょっとつらいものがあります。
一番多いのが、タラのアニサキスです。
スルメイカ、生たらこの、ニベリニア・テンタクラリアも多いですね。
春先のスルメイカには、身にくい込んだやつがびっしりついている時があります。 簡単には取れませんよ。
あと、別の寄生虫ですが、サンマにも多いです。(ペンネラ?)
鰹の腹も、寄生虫の巣ですね。
東京の緑川 2000.0602 > スルメイカ、生たらこの、ニベリニア・テンタクラリアも多いですね。
> 春先のスルメイカには、身にくい込んだやつがびっしりついている時があります。簡単には取れませんよ。
そうですね。スルメイカだと、外套膜(筋肉)の内側にアイサキスがよく付いていますね。
アカイカの測定をすると、ニベリン条虫(サナダ虫の一種)の幼虫やテンタクラリアなど寄生虫が常時3〜4種類は付いています。
胃の膜にシストを作るのもいますし、種類 によって大体寄生する部位が決まっているようです。
小型の魚類やいか類は中間宿主で、これらに付いているのは、寄生虫の成虫ではなく幼虫のようです。
最終的に付くものはネズミザメ等の大型のものです。
自分が最終的 に付くべき魚類に出会えないと成虫になれないわけですから、寄生虫も大変です。
寄生虫は悪いイメージが多いですが、アカイカの場合では獲れた場所の違いから付着 している寄生虫の種類が異なり、系群の識別に用いられるなど資源研究にも利用されています。

> あと、別の寄生虫ですが、サンマにも多いです。(ペンネラ?)
ペンネラは十年ほど前にサンマに高い割合で付いたことがありますね。
外側の筋肉に突き刺ささっていて、外見は黒く「小筆(ペン?)」みたいです。
コペポーダ(ケンミジンコ)の一種ですが、肉にしっかりと食い込んでいてなかなか抜けません。
後、サンマの腸にいる「赤いひも」みたいのも寄生虫です。
名前はちょっと忘れましたが。 特に人間には悪さしないので、心配ないと思います。

> 鰹の腹も、寄生虫の巣ですね。
確かにそうですね。条虫に幼虫ですかね。
確かに刺身ならともかく、丸の魚で売る場合は本当寄生虫を取るのは難しいでしょう ね。
私なんかだと寄生虫が付いていると得した気分になるのですが。では。
ナカジマ@大潟村 2000.0602  この所鳥肌を立てずにはfismlを読めませんが、寄生虫に大部馴染みが出来てきたような気がします。(付いていると得をすると言うところにはほど遠いのですが)。  
でも、それほど恐れるものでもなさそうですので(きっとこれまでも気付かずに食べているでしょう)、加熱処理して食べちゃうぞ、と気合いを入れました。有り難うございます。

> 寄生虫は悪いイメージが多いですが、アカイカの場合では獲れた場所の違いから付着している寄生虫の種類が異なり、系群の識別に用いられるなど資源研究にも利用されています。  
これは、とても面白いですね。感心しました。
さけ館ボランティアの鳥居 2000.0602 > それを、「店の姿勢だ。」と言われると、ちょっとつらいものがあります。
どうも、私の言葉が足りなかったようです。
私自身、魚を丸のまま買って来て下ろす方なので、分かっているつもりですし、完全に取り除いて欲しいなどとは思っていません。
どちらかと言うと、ついつい寄生虫観察を楽しんでしまっている方なので・・・。
ただ、付いているのが1匹や2匹ではなく、パッと見て分かる程でした。
さらに、トレーの並べ直しか何かで店員が手にして見ている所を目の当たりにしているものですから。
やはり、普段最も多く利用している店でそういう場面に出くわしてしまうと、寄生虫云々はともかく、ちょっと考えてしまいます。

> 私なんかだと寄生虫が付いていると得した気分になるのですが。
私の場合、まだ、得した気分とまでは行きませんが、ちょっと嬉しくはなりますね。
ところで、アニサキスは他にはどんな魚に寄生しているのでしょう?
坂東@東京 2000.0602 > ところで、アニサキスは他にはどんな魚に寄生しているのでしょう?
魚ではないのですが。。。 アニサキスは成長に伴って寄生する宿主を変えていきます。
最初は小型の甲殻類、次は魚類やイカ類。 そして成虫になった個体は何に寄生すると思いますか?
イルカ、クジラなどの海産哺乳類に寄生するんです。
中でもミンククジラはアニサキスにとって好ましい最終宿主であるらしく、胃の中には7,8cmもある褐色の成虫がしばしば見られます。
アニサキスが寄生した甲殻類を魚が食べ、それをクジラが食べてアニサキスは成虫になってゆきます。
そしてそこで産まれた卵は糞とともに水中に放出され、再び甲殻類に寄生する・・・ そう考えると、アニサキスがこれほど多いのは、海産哺乳類の豊富さを示しているのかもしれませんね。
<補足> 中間宿主(アニサキスにとっての甲殻類や魚類)の体内では、寄生虫はあるステージ以上には発育できないんだそうです。クジラに食べられて初めて成虫になれる・・・ 不思議な生態ですね。
坂東@東京 2000.0602 > 小型の魚類やいか類は中間宿主で、これらに付いているのは、寄生虫の成虫ではな く幼虫のようです。最終的に付くものはネズミザメ等の大型のものです。自分が最終的に付くべき魚類に出会えないと成虫になれないわけですから、寄生虫も大変です。
サメも最終宿主の一つなんですね。知りませんでした。

> 後、サンマの腸にいる「赤いひも」みたいのも寄生虫です。
クジラの胃内容物調査をしていて、こいつを見つけたことがあります。
「おおっ、新種の寄生虫か?」と思って専門家に見せたところ、「それはサンマの寄生虫」と言われて残念な思いをしました。でもきれいで目立つんですよね。
琵琶湖の小鮎 2000.0602 > ただ、付いているのが1匹や2匹ではなく、パッと見て分かる程でした。さらに、トレーの並べ直しか何かで店員が手にして見ている所を目の当たりにしているものですから。
うんうん、そういうことでしたら「店の姿勢」と言われても、やむを得ないでしょ うね。

> ところで、アニサキスは他にはどんな魚に寄生しているのでしょう?
手元の資料(東京都衛生局・平成2年8月発行「魚介類の寄生虫」)によりますと、さば、にしん、あんこう、するめいか、たら、いわし と書いてあります。
私の経験から言っても、上記の魚には、よくついていますね。
シュードテラノーバもアニサキスとよく似ています。 ただし、アニサキスほど巻いていません。
これは、あんこう、たら、おひょう、いか、めぬけ、ほっけ に付くようです。
実際には、なかなか、この2種は見分けが付きにくいです。
琵琶湖の小鮎 2000.0602 > 後、サンマの腸にいる「赤いひも」みたいのも寄生虫です。
ラジノリンクスですね。
これ、けっこう、苦情の原因になるのですね。 「サンマのおなかに、赤いヒモが入ってる。」ってね。

> 私なんかだと寄生虫が付いていると得した気分になるのですが。
とても、こういう「境地」には、なれませんね。(^_^;)
ぼんくら二代目@東京 2000.0603 > ただ、付いているのが1匹や2匹ではなく、パッと見て分かる程でした。さらに、トレーの並べ直しか何かで店員が手にして見ている所を目の当たりにしているものですから。
それはちょっとひどいですね。 店の姿勢を疑われてもしょうがないと思います。

> ところで、アニサキスは他にはどんな魚に寄生しているのでしょう?
私が確認した物では、マサバ、メバル、ウスメバル、アイナメ、 スルメイカ、マダラです。
くりさん@横浜 2000.0603 > そう考えると、アニサキスがこれほど多いのは、海産哺乳類の豊富さを示しているのかもしれませんね。
アニサキス以外で、豊富さを証明する手段はありませんか?

> <補足> > 中間宿主(アニサキスにとっての甲殻類や魚類)の体内では、寄生虫はあるステージ以上には発育できないんだそうです。クジラに食べられて初めて成虫になれる・・・不思議な生態ですね。
クジラ類の血管(?)の研究で、医学博士を取られた、元、江ノ島水族館マリン ランド館長の中島さんから、3〜40年前にお聞きしたことがあります。
「くりさん、ここでは、アニサキスに感染させないように、餌のサバなどは、マイナス27℃以下で、2日間凍結したものを与えていますよ。」
少なくとも、水族館からは、輪廻しませんね。
さけ館ボランティアの鳥居 2000.0603 > 私が確認した物では、マサバ、メバル、ウスメバル、アイナメ、スルメイカ、マダラです。
アイナメは時期によると聞いた事がありますが、どうなのですかね?
東京の緑川 2000.0605 > ラジノリンクスですね。 これ、けっこう、苦情の原因になるのですね。
> 「サンマのおなかに、赤いヒモが入ってる。」ってね。
ラジノリンクス位でも消費者から苦情がくるのですか? 知りませんでした。
これなんか、高い頻度でサンマに付いていると思うのですが。

> > 私なんかだと寄生虫が付いていると得した気分になるのですが。
> とても、こういう「境地」には、なれませんね。(^_^;)
すいませんでした。消費者に提供する側としては、特にそうでしょうね。
商品に寄生虫が付いていることは消費価値として大きなマイナスであって、プラスにはなりませんですからね。 消費者に対する寄生虫の正しい情報を提供することも、多少なりとも必要かも しれませんね。
(多少間違いの記述があるかもしれませんが)
・アニサキスは酢くらい濃度の酸では死ないが、長期冷凍保存したものは完全に死んでいる。・・・サンマ、カツオ、まぐろ類、さけます類、いか類、ノルウェーさ ば等
・熱を通す(刺身には使えませんが)。
・養殖サーモン(ノルウェー・チリ)は、天然サーモンと違い寄生虫が付かないので 刺身で食べられる。
詳しいことはわかりませんが、北海道の「ルイベ」も冷凍すればサケを刺身で安全に食べられるという昔からの知識なのではないでしょうか?
坂東@東京 2000.0605 > アニサキス以外で、豊富さを証明する手段はありませんか?
日本近海の主要鯨種については、目視調査によって直接資源量を推定しています。
推定された資源量を考慮して捕獲枠が設定されます。
ちなみに日本近海のミンククジラの資源量は約2万5千頭以上と推定されています。
クジラの資源量調査は、船上から1日ひたすら海を眺めてクジラを探します。
熟練した方は、水平線の向こうのクジラ(噴気が上がるから)を見つけることができます。

> 「くりさん、ここでは、アニサキスに感染させないように、餌のサバなどは、マイナス27℃以下で、2日間凍結したものを与えていますよ。」
寄生虫の専門家に聞いたのですが、アニサキスがクジラに寄生しても、ほとんど害を及ぼさないんだそうです。クジラが食べる餌の中から、ちょこっとおこぼれをもらうだけ。
正しい宿主にたどり着いたときは悪さをせず、人間などの本来寄生しない種についたときは悪さをする、なかなか賢いやつらです。
琵琶湖の小鮎 2000.0605 > ラジノリンクス位でも消費者から苦情がくるのですか?
きますね。
それに、以前、話題になった、サンマの腹にあるウロコ。 これも、苦情(というか質問?かな)としてあがってきますよ。

> 商品に寄生虫が付いていることは、消費価値として大きなマイナスであって、プラスにはなりませんですからね。
そうなんですが、そこで留まっていては売れませんから、この問題はこちら側から積極的に攻めて行かなくてはいけません。

> 消費者に対する寄生虫の正しい情報を提供することも、多少なりとも必要かもしれませんね。
そういう事です。 自然のものとして、理解をしてもらうと言うことです。
とは言うものの、ボク自身、海水詰めにされたスケダチの中で、アニサキスが元気に泳いでいるのを見て以来、スケダチを食べる気になれないです。
いっぽう、鰹の腹についてるニベリニア(テンタクラリア)の幼生については、タラのアニサキスほどは気にならないですから、勝手な物です。 なかなか、難しいですね。



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