魚のしめ方

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中野 2000.08.24 私は釣りをするもので、たまに少し大きな魚が釣れたとき、目の斜め上あたりを突き刺し魚を即死させ、あとエラを切って血抜きをしています。
先日、ピアノ線をつかって神経抜きをすれば、一段とおいしい魚が食べれるとの話を聞きました。
一度試してみたいのですが、どのようにするものなのでしょうか。
また素人の私にもできるものなのでしょうか。
どなたかご存知の方いらっしゃいましたら、教えていただけないでしょうか。
あかまんぼ@紀州の魚屋 2000.08.24 ☆神経抜きですね。
あれをやれば死後硬直の時間を遅らせることができますから、”活け”状態を長時間持続させることができすね。  
背骨の断面をみると、背骨の上にもうひとつ小さい穴があります。  
そこにピアノ線を、頭から尻尾に、また尻尾の方から頭にむけて貫通させます。  
☆ピアノ線が貫通する時、神経を刺激されて魚は痙攣を起こしますよ。  
魚によって硬直するまでの時間は様々なようです。  
☆〆た直後に氷水等で冷やしをかけますが、神経抜きをした魚は、あまりガンガンに冷やさないように注意してください。  
硬直を早めてしまいます。 ではでは お験しあれ!
まぐろ屋 2000.08.24 >  そこにピアノ線を頭から尻尾に、また尻尾の方から頭にむけて貫通させます。
余談ですが、市塲ではピアノ線のかわりに自転車のスポークを使っていますよ。
藤本@あいち 2000.08.24 興味があるご意見でしたので、もう少し詳しくお聞きしたいのですが、私も神経抜きをしたことがありますが、普通の〆と神経〆とたいして変わらない様なきがいしてました。
冷やすという行為に間違いがあったのでしょうか?。

> ☆〆た直後に氷水等で冷やしをかけますが、神経抜きをした魚はあまりガンガンに冷やさないように注意してください。硬直を早めてしまいます。  
私は、〆た後に黒のビニールの中に入れて氷水(氷の入った海水)の中に漬けて持ち帰ります。
かなりガンガンに冷えてしまいますが、どんな冷やし方をして持ち帰ったら良いのでしょうか?。
しげる 2000.08.25 > 私も神経抜きをしたことがありますが、普通の〆と神経〆とたいして変わらない様なきがいしてました。
そうでもないような気がしますが、シロートでも築地の場内で魚は買えますが、そういうところで買う魚の場合は外締めにしてもらっています。

>  私は〆た後に黒のビニールの中に入れて氷水(氷の入った海水)の中に漬けて持ち帰ります。かなりガンガンに冷えてしまいますが、どんな冷やし方をして持ち帰ったら良いのでしょうか?。
ここは、私も気になっていました。
私の場合、釣り用のクーラーを 持っていって、魚を持ち帰りますが、業者さんは籠を持ってくる人が結構いますよね。
あれって、どうなっているのでしょうか。この あついのに。
# そういえば、釣りの雑誌に、鴨居のマダイは冷やさないで、持ち帰れば、帰った頃にちょうど良くなっていると、あったような。
中野 2000.08.25 あかまんぼ@紀州の魚屋さんはじめみなさん、ご丁寧なレスどうもありがとうございました。
神経抜きは今度試してみようと思います。
あと私も魚の持ち帰り方について疑問な点があります。
私は鯵が好きなもので、たまに湯浅の釣り舟で釣りに行きます。
たくさん釣れるしそれほど大きくないので、(だいたい20〜25cmぐらいです) 船の上では潮氷にほりこみ、帰りに水を抜き鯵をビニール袋に移して、クーラーに入れて帰ります。
釣り場から自宅までは約2時間ぐらいです。
家で当然食べるのですが、妻が言いますには「魚屋さんの鯵の方がおいしい」とのことです。
ちなみに妻は有田の出身で、妻の実家では湯浅から来る魚屋さんで魚を買っています。
先日妻の実家に帰ったときに、魚屋さんの鯵を食べたのですが、確かに妻の言うと おりに感じました。
プロの方は実際どのように扱われているのでしょうか。
藤本@あいち 2000.08.25 言葉足らずでございました。

> > 私も神経抜きをしたことがありますが、普通の〆と神経〆とたいして 変わらない様なきがいしてました。
> そうでもないような気がしますが、シロートでも築地の場内で魚は買えますが、そういうところで買う魚の場合は外締めにしてもらっています。  
上の両方の絞め方してビニールの袋に入れて冷水に入れて帰って来るのですが、この間4時間から5時間は掛かっています。
冷え過ぎで魚本来の味が変わってしまったのか、神経〆と外〆と然程変わらなかったと言うことを書いたのです。
魚はワラサ、ブリ、カツオ類です。申し訳有りませんでした。

> >  私は〆た後に黒のビニールの中に入れて氷水(氷の入った海水)の中に漬けて持ち帰ります。かなりガンガンに冷えてしまいますが、どんな冷やし方をして持ち帰ったら良いのでしょうか?。
> ここは、私も気になっていました。私の場合、釣り用のクーラーを持っていって、魚を持ち帰りますが、業者さんは籠を持ってくる人が結構いますよね。あれって、どうなっているのでしょうか。このあついのに。  
私もその辺が気になります。
あかまんぼ@紀州の魚屋 2000.08.25 神経抜きで盛りあがっておりますが問題は冷却方法と時間ですね。
☆まずビニール袋に氷水でガンガンに冷やす…とありましたが、〆た後、魚の体温が急激に上がります。
これをそのまま放置したのでは、内臓や身がダメになってしまうので(血抜きの意味も含めて)、やはり氷水で冷やしをかけますが、それでは単なる「活け〆」と変わりません。
神経抜きは死後硬直を遅らせるために行う行為ですから、氷水の中で硬直する前に取り出してやらないとダメなんです。
☆魚体の大きさや種類によっても時間は違うと思いますが、おおよその目安として、筋肉の小さな痙攣が収まった頃に取りだします。
その後の輸送時の氷については「パラパラ」程度で十分です。  
☆中野さんは奥様のご実家で食った湯浅のアジのほうが釣ってきたのより美味しかったというのは、〆てからの時間差ではないでしょうか? 
湯浅の魚屋(じつはうちも湯浅の魚屋なんですが)のアジは、午前3時のセリの直前に生簀から揚げて〆ていますから、購入されるまで5〜6時間経っているはずです。  
そんな関係で召し上がった時に、釣りたてよりも美味しく感じられたのではないでしょうか?  
☆神経抜きによって長時間「プリプリ感」は持続しますが、死後硬直した後の方が旨味は増すようですよ。
旨味と歯ごたえは両立しないのかも…(^^;)
しげる 2000.08.25 >  神経抜きは死後硬直を遅らせるために行う行為ですから、氷水の中で硬直する前に取り出してやらないとダメなんです。
そりゃ、そうですね。
ただ、釣りに行った場合は、マダイとヒラメ ぐらいでしょうか。 # 高級魚は扱いが違う。 ^^;;

> ☆魚体の大きさや種類によっても時間は違うと思いますが、おおよその目安として、筋肉の小さな痙攣が収まった頃に取りだします。その後の輸送時の氷については「パラパラ」程度で十分です。
本当は、そうなんでしょうね。
ただ、釣りの場合、釣れた時間により、結構差があるので難しいです。
今の時期は、クーラーに氷を入れて海水を入れ、冷やしますね。
で、陸に上がる直前、海水を全て捨てて、再度、氷を追加します。
# 電車でGoなもので、海水はちょっと辛い。
生け簀の使える場合は、最後に締めて、氷をちょっと入れておくだ けですが。

> ☆中野さんは奥様のご実家で食った湯浅のアジのほうが釣ってきたのより美味しかったというのは、〆てからの時間差では ないでしょうか? 
これは、まさにその通りと思います。

> ☆神経抜きによって長時間「プリプリ感」は持続しますが、死後硬直した後の方が旨味は増すようですよ。旨味と歯ごたえは両立しないのかも…(^^;)
これも、難しいところです。
マダイなどは、1日おいた方が旨みは増すような気もします。
ちょっと違いますが、取れたてのイカより 少しおいた方が甘くなりますよね。
私は、船の上で食べるイカより、この方が好きですが。
藤本@あいち 2000.08.25 > ☆魚体の大きさや種類によっても時間は違うと思いますが、おおよその目安として、筋肉の小さな痙攣が収まった頃に取りだします。
これは筋肉の痙攣といっても常に見ている訳にはいかないので難しいですね。
4キロから5キロクラスの青物でしたら、だいたいどの位で痙攣が収まるのでしょうか?。10〜20分程度でしょうか?。  
釣りをやっている最中ですのでどこまで見て居られるか心配なところです。
生け簀に入れて後で〆ても良いのですが、魚自体をダメにしますし、難しい ですね。  

>  その後の輸送時の氷については「パラパラ」程度で十分です。   
判りました。

> ☆神経抜きによって長時間「プリプリ感」は持続しますが、死後硬直した後の方が旨味は増すようですよ。旨味と歯ごたえは両立しないのかも…(^^;)  
きわめて難しいところです。
同じ魚を別々の〆方をして、食べ比べるとハッキリするかも知れませんね。
ぼんくら二代目@東京 2000.08.25 > > ☆神経抜きによって長時間「プリプリ感」は持続しますが、死後硬直した後の方が旨味は増すようですよ。旨味と歯ごたえは両立しないのかも…(^^;)
>  きわめて難しいところです。同じ魚を別々の〆方をして、食べ比べるとハッキリするかも知れませんね。
経験上からの話ですが、あかまんぼうさんのご意見は正しいと思います。
私が刺身で食べて美味しいと思うのは、硬直が頂点に達した位の所です。
この時におろさずに硬直させるより、三枚におろして置いた方が良いようです。
#丸のまま硬直(収縮)させると、身が引っ張られるので身が荒れる。
この場合、神経抜きが良いとされるのは、硬直が遅い為長時間の輸送でも鮮度劣化が少ない点だと思います。
#商売だとなるべく長時間良い状態を保ちたいですから。
ただ、普通にしめた場合は、なかなか魚の痙攣が収まらず、筋肉疲労物質が溜まるので身の劣化が早いです。
#ただ、当日1匹丸々使う場合は、しめ方を神経抜きじゃなくしてもらいます。 ここまでは経験からです。

参考文献 食材魚貝大百科 平凡社刊  第二巻、P76より引用
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呼吸停止によって体組織内の酸素が減少しこれが引き金となって、筋肉や肝臓に貯えられたグリコーゲンがリン糖に変わり、最終的に乳酸へと変化する解糖系働く。
この解糖作用によってATP(アデノシン3リン酸)が消費されて、うまみ成分として知られるイノシン酸となり、最終的にはヒポキサンチンへと分解される。
このATPの分解と密接な関係にあるのが、魚体の<死後硬直>である。
死後硬直とは、死後の筋肉が、透明感を失って硬化し魚体が硬直する現象である。
死後の魚の筋肉は、ATPが急速に失われるとともにイノシン酸が急増するが、その過程で死後硬直が進行する。
ATPが完全に失われた直後にイノシン酸の量がピークに達し、イノシン酸の減少とともに筋肉は軟化しはじめる。
−−−−ここまで−−−−
だそうです。
#この本良いです。 #機会があれば、読んでみることをお勧めします。
藤本@あいち 2000.08.27 > 経験上からの話ですが、あかまんぼうさんのご意見は正しいと思います。私が刺身で食べて美味しいと思うのは、硬直が頂点に達した位の所です。  
ん〜今の私にはこの頂点と言うのが判りません。何度かの経験を積まないと、ここまで判らないみたいですね。

> この時におろさずに硬直させるより、三枚におろして置いた方が良いようです。#丸のまま硬直(収縮)させると、身が引っ張られるので身が荒れる。この場合、神経抜きが良いとされるのは、硬直が遅い為長時間の輸送でも鮮度劣化が少ない点だと思います#商売だとなるべく長時間良い状態を保ちたいですから。  
神経〆が何のためなのか良く判りました。  
始めは鮮度だけの目的でやってましたが、こんな理由があったんですね。



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