おさかなML(fishml)の「包丁談義」その1

おさかなML(fishml)には、料理のプロの方も加入しておられます。
これらの方を中心にして、「包丁についての蘊蓄」が語られていますので、ご紹介いたします。
なお、この件につきましては、私はよくわかりません。
ご質問等がございましたら、私にメールをくだされば、料理のプロの方に転送いたします。   メールを出す。

ハンドル 投稿内容 投稿日
遊佐(yusa)@福島

今日は、新しい包丁が届いて、超ごきげんです!!(正本・たこ引き)

今回の投稿は、包丁(刺し身包丁)についてです。
「魚」の投稿では無いのですが、魚にとても密着していることです。
興味があるのが、地域によってよく使われる刺し身包丁が違うという話です。

包丁頼んだ業者から聞いた話ですが、「東北は刺し身包丁は、たこ引きが多いんですよ。
関西では柳刃が多いですけど。」との話・・。

これって本当ですか?包丁にも地域性があるのですか?
皆様、刺し身包丁は、どちら使っていますか??
私は、あくまで好みだと思っていたのですが。ぜひ教えて下さい。

ちなみに、一般的な刺し身包丁についてちょっと説明です。
 「柳刃」・・・出刃包丁がスリムになったような包丁で刃先が長く、尖った(?)包丁。
 「たこ引き」・刃先が四角の包丁柳刃より薄切りに適している(と思う)

一般的な刺し身包丁の説明、私なりに書きましたが、皆さん補足(訂正)お願いします。
99.3.11
ここから、遊佐(yusa)@福島さんが、実際に使っておられる包丁の写真のページに行けます。また、戻ってきてください。(^_^;)
家辺@滋賀 > 興味があるのが、地域によってよく使われる刺し身包丁が違うという話です。
> 包丁頼んだ業者から聞いた話ですが、 「東北は刺し身包丁は、たこ引きが多いんですよ。
> 関西では柳刃が多いですけど。」との話・・。

京都では、普通、柳ですよ。
私の場合、昔、大学生協でコックをやっていましたので、洋包丁のほうが使いやすく、筋ひきの小さなので刺身を切ってましたけど ← これは邪道です。
そのころ(つまり20代のころ)に使っていた筋ひきが、今、15センチくらいのペティナイフになって、家にあります。
今でも、たまに使いますが、これが一番使いやすい。(もともと、30センチ以上あったのですがねえ・・・)
99.3.11
あかまんぼー@和歌山 和歌山では皆、柳包丁です。(私ら魚屋)
まれに、板前さんで、蛸引きを使っている方もいらっしゃるようです。
修行時代の習慣の違いでしょうかね、でも圧倒的に柳包丁です。
99.3.11
隠岐の中上 隠岐では柳刃が主流のようです、私の住む西ノ島町には現役の刀鍛冶がおられて、いい仕事してます。
先日イワガキの作業に使う鉈を注文に行きました。
99.3.11
Aさん@名古屋 > 興味があるのが、地域によってよく使われる刺し身包丁が違うという話です。

蛸引きですか、σ(^^)は使ったことはないですが、刺身専用の包丁ですね。
うちの場合は、てっさ包丁を使ってます。
本焼き(鋼だけで造られた包丁)で厚さが柳刃の半分しかありません。
値段は6万円〜と結構します。もちろん名前の通りてっさ(ふぐの薄造り)専用ですが、平目や鯛の薄造りにも使います。

> 包丁にも地域性があるのですか?
> 皆様、刺し身包丁は、どちら使っていますか??
> 私は、あくまで好みだと思っていたのですが。

名古屋では、ほとんど柳刃ですね。小魚の水洗いやおろすのも柳刃です。切っ先があると結構便利なんですよ。

包丁の地域性の代表といえばうなぎ裂きの包丁ですよねぇ。
関東、関西、名古屋、京都と4種類の包丁があります。4種類以上あったりして!
うちでは関西の切り出しナイフみたいな形の包丁で裂いてます。
99.3.12
お多福 >包丁頼んだ業者から聞いた話ですが、「東北は刺し身包丁は、たこ引きが多いんですよ。
> 関西では柳刃が多いですけど。」との話・・。

タコ引きの先が無く薄い作りなのは、タコを波切りにしやすく丸まっている足を先で傷つけない為に有るのです。
包丁は用途によって使い分ける様に色々な種類が有りますので地域によって柳とタコ引きとは言えないのではないでしょうか。
関西と関東以北の違いは、包丁によって確かに違いがあります。
それは同じ用途の包丁でも形が違うだけで、別用途の包丁を一緒に扱うのは乱暴でしょう。

使う人によっての好みで使うのですから一概には言えませんが,、タコ引き、ふぐ引き、柳、鱧切りと刺身包丁が色々有るのは用途によって刃の厚みや形を違える事によって、使いやすいように工夫されていますので、用途に合った包丁を使い分けているはずです。
柳の他薄切り用に、たこ引きか、ふぐ引きを揃えて持っているのが普通と思います。
ですからタコ引きが柳よりって言う話は?と思います。

あくまでも商売人を前提とした話ですので、一般じゃ柳メインで事足りますがね(^^;;;;
そうゆう私も横着してるな(^0^)
99.3.12
伊井@素人料理 >タコ引きの先が無く薄い作りなのは、タコを波切りにしやすく、丸まっている足を先で傷つけない為に有るのです。

がーん!そういう意味があったのですか。いまのいままで気づかなかったです。^^;
# 茹でたタコの足を削ぐときに刃元から切っ先にかけて引くと先の足が邪魔になるんで、最初に足の先を落としてから  引いてました。^^;; これだと効率悪いですよね。
同じように前から疑問なことがあるので教えてください。_o_
薄刃包丁でも東型(切っ先が角ばっている)と鎌型(切っ先が丸っこい)とありますが、これも用途によって使い分けるものでしょうか?

>関西と関東以北の違いは、包丁によって確かに違いがあります。

うなぎ裂きは、関東背開きと関西腹開きとで刃を入れるのが逆になるので、それに合わせて形状も変化していると聞き
ました。同じうなぎを捌くのでも、捌き方によって形状が変化するのが面白いと思ってます。

>あくまでも商売人を前提とした話ですので、一般じゃ柳メインで事足りますがね(^^;;;;

私の場合、素人料理だとせいぜい週に1,2回しか包丁使わないし、さらに捌く魚も家族分ですから、五寸くらいの出刃と七寸くらいの柳刃があれば充分すぎるんですが、そこは素人なりの趣味の世界で、いろいろな包丁を使って料理してみようとしてます。^^;
 # ひとことで言えば「ミーハー」なんですね。
実は私も包丁(とまないた)を新調しようとしてます。近いうちに築地まで買いにいくつもりです。^^
99.3.12
遊佐(yusa)@福島 包丁についてレス下さった家辺さん、あかまんぼー@和歌山さん、隠岐の中上さん、板さん@名古屋さん、お多福@安倍>秋田さん、伊井@横浜さん、ありがとうございます。

皆様のメールにもありましたが、「柳刃」が基本なのですね。
実は、私も柳刃使用しています。用途によって使い分けていますが。
まぐろや、かつおなどの、厚く切る刺し身の柵とりや、魚の鱗など、包丁でそぎ引きする場合に使用しています。
しかし、いざ刺し身に、というと「たこ引き」使ってしまいます。
教えてもらった人が「たこ引き」だったせいもあるのかな?(ちょっと邪道?)

皆様のメールによりますと、
1.主流は「柳刃」である。
2.「柳刃」「たこ引き」は混同するべきものではない。
3.用途によって当然包丁は使われる種類が違ってくる。当然「たこ引き」の名があるので「たこ」の刺し身に使われるべ き包丁である。
と、いったところでしょうか?

皆様、ありがとうございました。
私の聞いていた地域性はちょっといいかげんな情報だったようですね。すみません。
うなぎ裂きには、地域性が若干あること、勉強になりました。

ところで、市場で見たことありますが、まぐろの捌きに使う、でかい出刃と「まぐろ包丁」ってスゴイですよね!
とくに「まぐろ包丁」って日本刀みたい・・。
ハトのマークのスーパーさんでは、各店まぐろ一尾ずつ仕入れて原価コスト下げているって聞いています。
(私のとこは1/4身ずつ仕入れているのです。)
それで、鮮魚担当者は皆、まぐろが捌けないといけないらしく、講習会があるそうです。
これクリアしないと、帰れないほど厳しい講習らしいです。

私は実は、とんぼや、だるま、めじまぐろ等しか一尾から捌いたことないんです・・・。
やっぱり、大きなまぐろの捌きも勉強したいな・・。
そこでバチや、キハダ、クロまぐろなど捌くときって、柳刃と大出刃で出来るのでしょうか?
「まぐろ包丁」が必要なのですか?
99.3.12
家辺@滋賀 > 包丁の地域性の代表といえばうなぎ裂きの包丁ですよねぇ。
> 関東、関西、名古屋、京都と4種類の包丁があります。 4種類以上あったりして!
> うちでは関西の切り出しナイフみたいな形の包丁で裂いてます。

ウナギの包丁は、そこにどこの技術が入っているかがわかりますね。
九州でも、関西の技術が入っていれば、関西の包丁を使ってますよ。
99.3.12
お多福 >薄刃包丁でも東型(切っ先が角ばっている)と鎌型(切っ先が丸っ>こい)とありますが、これも用途によって使い分けるものでしょうか?

鎌形の包丁も東型も同じ薄刃なので用途は同じです。

>私の場合、素人料理だとせいぜい週に1,2回しか包丁使わないし、さらに捌く魚も家族分ですから、五寸くらいの出刃
>と七寸くらいの柳刃があれば充分すぎるんですが、そこは素人なりの趣味の世界で、いろいろな包丁を使って料理し
>てみようとしてます。^^;

良い包丁を使うというのは心構えから違ってきますので、ご家族の方に美味しいのを食べさせたい気持ちで工夫しますので上達の秘訣ですよ。

>実は私も包丁(とまないた)を新調しようとしてます。近いうちに築地まで買いにいくつもりです。^^

正本総本店が関東以北で幅を利かせていますが、築地には良い包丁屋があります。
先代までの正本なら別ですが今なら細かい庖丁屋の方が好い物作っている場合が多いです。
各得意な分野の庖丁屋が有りますので、名前じゃなくて実で選んでください。
正元は大きくなりすぎました。見る影も無く地に落ちたな(T-T)
一応持ってなきゃしょうがないから一通り持ってはいるけど・・・・・
どちらか本物の鋼作っている庖丁屋知りませんか?
99.3.12
伊井@料理アマチュア >鎌形の包丁も東型も同じ薄刃なので用途は同じです。

なるほど、こちらの方は切っ先の形状差は用途差にはならないということなんですね。
# 私はまだ薄刃は持ってないですが、東型の方がカッコいいです。^^;

>良い包丁を使うというのは心構えから違ってきますので、ご家族の方に美味しいのを食べさせたい気持ちで工夫
>しますので上達の秘訣ですよ。

御意!精進します。^^

>正本総本店が関東以北で幅を利かせていますが

正本総本店の包丁はちょっと高いので、私は持ってないです。^^;

>築地には良い包丁屋があります。

いま使っている柳刃と相出刃が築地正本で購入したのです。
小出刃が有次のです。杉本のは使ったことないです。
この中では、有次のが(安物でしたが)一番しっくりくると思うので、次も有次で買おうかと思ってます。
# ちなみに出刃は木屋の刃物まつりで買ったものです。^^;

>先代までの正本なら別ですが今なら細かい庖丁屋の方が好い物作っている場合が多いです。
>各得意な分野の庖丁屋が有りますので、名前じゃなくて実で選んでください。

築地で、本焼(の刺身庖丁)が得意な分野の店というのはあるでしょうか?もしあれば教えていただきたいです。
まだ霞しか使ったことないので、本焼を使って(というか研いで)みたいと思ってます。
# 本焼を使いこなす自信はあまりないんですが....^^;
# なにごとも経験ということで....

>正元は大きくなりすぎました。見る影も無く地に落ちたな(T-T)

これは正本総本店の事ですね、昔は知らないのですが...そうですか...
# 築地正本は正本総本店とは別ルートの包丁と聞いていますが、あってるでしょうか?

>どちらか本物の鋼作っている庖丁屋知りませんか?

私もみなさんお勧めの庖丁屋を知りたいです。
庖丁を見るだけで良し悪しが分かる目は持ちあわせていないので、プロの人を始めとするユーザーの評価は貴重なんです。  
                  おさかなML(fishml)の「包丁談義」その2へ             
99.3.15



Copyright(C) Sept.28.1999 by Toshio Yabe. Allrights reserved