市販の鰻蒲焼を食べ比べてみました。(京都版)

私の住んでいる滋賀県とは違い、京都は国産指向(もしくは「高級指向」)が強いです。それをあらわす一番いい例が、ジャスコの品揃えでしょう。ジャスコでは、もちろん中国鰻も売っていますが、このところ常に、「朝焼炭焼鰻」を中心アイテムの一つとし、売り場も広く取って訴求しています。そして、水産物では唯一と言って良い「エコ商品=無投薬鰻」も品揃えしています。
また、京都生協では一貫して「国産蒲焼き」が主力商品になっており、中国鰻も定番アイテムにはあるけれど、あまり売れないので品揃えしていない店が多いようです。そうしたこともあり、今回は、ジャスコ、イズミヤ、ダイエー、生協で品揃えしている「国産鰻」を食べ比べてみました。さらに、オプションとして、ジャスコの「無投薬鰻」も食べてみました。
★ 味での評価
  1. ジャスコの炭焼き鰻が一番美味い。この鰻の味は、他の鰻の味とは一線を画し、鰻らしさがある美味しさ。(どうしても、見かけが悪くなる。これが残念なことです。)
  2. 生協の鰻蒲焼は、冷凍鰻ではないところが有利。皮が焦げすぎてたが、身の盛り上がりがあった。まあまあの味。
  3. イズミヤの鰻蒲焼は、冷凍鰻で少し焼きが甘い。蒸しで火を通している感じで、本来の鰻の美味しさがスポイルされている。
  4. ダイエーの鰻蒲焼は、イズミヤと同じ。鰻としての美味しさを感じない。
  5. ジャスコの無投薬鰻は、関東風の焼きかたのようで、身がふにゃふにゃ。そのうえサイズが小さいため身が薄く、全く駄目。
★ 値段で評価
  1. 生協の鰻蒲焼は780円。サイズは小さめだけど、ちょっと安すぎではないかな。でも、消費者にとってはお買得。
  2. イズミヤの鰻蒲焼は、980円。サイズ・価格のバランスは取れている。もう少し鰻らしさのある味ならなー、、と思う。
  3. ジャスコの炭焼き鰻は1029円。本当の炭焼きの鰻蒲焼でこの値段は「破格値」と言える。そういう点では、美味いものを食べたいという消費者にはお買得商品だ。気になるのは、メーカーのカネ伸がジャスコにいくらで納入しているかということだ。きちんと鰻職人の労働を金銭で評価すれば、こんな小売価格にはならないと思うのだが。技術の安売りはすべきではない。
  4. ダイエーの鰻蒲焼は、1180円。いくら国産の特大サイズだといっても、ちょっと高すぎ。私なら絶対買わない。だいたい、今のような経済状況の時に、1000円を越える価格をつける感覚が問題だと思う。商品部に問題あり。
  5. ジャスコの無投薬鰻は、798円。今の国産相場から見れば、決して高くはない。でも、売れてない。5月1日製造のものが、5月3日に平台で山積にされていた。美味しい鰻でも、3日もたてば味は落ちるよ。なんぼ2割引でも、売れないのは当然だ。ほんらいなら、こういう「訳ありブランド」は大切に売るべきで、「値引き商品山積」なんてことはすべきではないだろう。
★ 総合的に見て順位をつける。
  • 1位 ジャスコの炭焼き鰻・・・・・・ちょっと高いけど、味では一番。
  • 2位 生協の鰻蒲焼・・・・・・・味と価格のバランスで、2位に入る。
  • 3位 イズミヤの鰻蒲焼・・・・・イズミヤとダイエーは似たような味だったが、イズミヤが200円安いので、イズミヤが3位。
  • 4位 ダイエーの鰻蒲焼・・・・・一番高い上に味もイマイチ。よって4位にせざるを得ない。
  • ジャスコの無投薬鰻は、残念ながら評価をつけられない。売り方や包装など、考え直したほうがいいと思う。
★ その他
  • ジャスコの無投薬鰻の包装は、検討して変更した方がいいと思う。商品は、商品そのものをきちっと見せるべき。
    商品説明は大事だけれど、それは商品があってこその説明なわけで、主役の鰻蒲焼を半分も隠して商品説明の紙やラベル、値引きシールなどを貼りまくる神経を疑う。要するに、売れなくてもいいんだな、この鰻は。
  • さらに、だめ押し的に書いておくと「鰻の大きさとトレーサイズが合ってない」、こんなん初歩的な問題だ。
市販の鰻蒲焼を食べ比べてみました。(滋賀県版)

4店から、5品買ってきました。右の写真とは順番がちがいます。

一番下は、JUSCOの無投薬うなぎ(798円)
二段目の「ジャスコ980円」は間違い。1029円でした。

ダイエーは宮崎産、メーカーは?だが、大森かな。

JUSCOは、炭焼きを3フェース陳列。トレーに価格ラベル無し。
カネ伸の社長は知ってるが、ほんとに手焼の炭焼きだ。

イズミヤは、鹿児島の奈良製、色々と話題に登るメーカー。

生協は、京都の前川商店で焼いた鰻。これが生協の主力。

有機養殖の範疇に入る無投薬鰻が原料。だが、売れていない。
大分の山田水産製造。1日製造分を、2割引で売っていた。
いくら国産といえど、ダイエーの1180円は高い。
逆に、生協の780円は安すぎで、なんで安いのか疑問を持たれるかもしれない。(実は、ちょっと小さいサイズだった。)
生協では、鹿児島産の鰻蒲焼が798円で出ていたが、価格のバランスが取れていないと思う。
JUSCOの炭焼き鰻1029円は、質を考えれば安い。おすすめ。
JUSCOの無投薬鰻蒲焼きは売れていないようで、5月1日の日付だった。(買ったのは5月3日)日が経っているせいか、一番身が薄くぺらぺらで、美味しくなかった。

表の焼きが甘いと思う。

裏も焼きが甘い。

正真正銘の手焼きの炭焼き鰻。
タレが身にしみこんで白っぽくなってるが、これが自然。

裏はきちんと焼けていると思う。この鰻、980円としているが、そうではなく、税込価格1029円。以前は980円で売っていたので、てっきり「税込980円」だと勘違いしてました。すみません。

これも、焼きが甘めだ。

裏も同じ。

身の盛り上がりは、これが一番。

裏はちょっと焦げている。食べても、焦げがきつい感じ。

これは、JUSCOの無投薬鰻。定価798円。売れてない。
5月1日製造で2割引。身はペラペラでふにゃふにゃ。

ちょっと焼きすぎカナと思える。


さすが、どこも大手なんで、表示におかしいところはない。
まあ、当たり前のことなんだけどね。
ラベルに、加工日が入ってるのと入ってないのとがある。
法的には、入れなくても良かったのかな?


表裏とも、商品についての「曰く因縁」の案内が多い。それはそれとして大事だとは思うけど、値引きシールまで貼ってあるので、肝心の鰻が半分ほど隠れてしまっている。これはなーー??

タレの説明 →
前川(生協)、カネ伸(JUSCO)は、京都では著名な鰻やさんなので、自社ブランドのタレを持っている。JUSCO(イオン)も自社ブランドのタレ使用。ダイエーは鈴勝。イズミヤは??(忘れた)。

タレは、鈴勝、前川、カネ伸、イオン、もう一種は忘れた。

ダイエーは高すぎて値打ち無し。
JUSCOの無投薬鰻は、食べるという点からは利点がない。イズミヤの鰻よりJUSCOの炭焼きは少し高いが、味は絶対にJUSCOの炭焼きの勝ち。この値段の差なら、私なら迷わずJUSCOを取る。生協は、ダイエー・イズミヤに比べると少し小さめだが、味はまあまあ、価格で納得。したがって、高くても美味しい鰻が食べたいなら、JUSCOの炭焼き、安いほうがいいのなら生協の鰻がおすすめ。(生協にも、定番に炭焼き鰻1180円がある。)

JUSCOの炭焼き鰻でひつまぶしを作った。
身も味もしっかりしており、美味かった。


  
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